米作り(早期米のできるまでー①)
大隅地方では、早期米の生産準備に入っている。早期米とは、3月下旬から4月中旬頃までに田植えをして、7月下旬から8月の中旬までには収穫するという、関西以北では考えられない早植え早刈りの米のことだが、鹿屋市吾平町のJA(農協)が運営する育苗センターでは、吾平町をはじめ鹿屋市の農家の需要を満たす、数万箱の苗を育てるそうだ。
農家では冬の間に、田を2、3回耕し、寒風にさらして土の中の害虫の越冬を防いだり、堆肥を鋤きいれたりする。
田植えのおよそ一ヶ月前にまず前年のモミ(稲の種)を水に漬けることから始める(浸種)。水に漬けることでモミが目覚めるのだ。俗に言う「鳩胸」状態にふくらみをもったところで、いよいよ苗箱への種蒔きとなる。
昨日、浸種をしてある吾平町の玉泉寺公園脇にある農協の澱粉工場の水槽を見に行った。ここは育苗センターの建つシラス台地の崖下にあたり、きれいな水が滾々と湧き出しているところで、すぐ近くには「小鹿酒造」という吾平の地元の焼酎工場がある。おそらく同じ水を使っているのだろう。
たまねぎを入れるのに使われるのと同じようなネットにモミを入れて、コンクリート製の水槽に並べて水を入れる。左の写真では水は入っていないが、4~5日の間水に漬けっぱなしにするわけではない。モミも呼吸しているので、たまには水を切り空気にさらす必要がある。
次回は種蒔きの様子を御覧に入れよう。
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