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高山川流域散策(その5)

 川上中学校の校長先生にお願いして、中学校の裏手の丘に登ることにした。Kouyamagawa4_026 岩屋橋から川越しに見えるいわくありげな丘だ(右)。Kouyamagawa4_025

 校門はなく、オープンな入口を入ると木造校舎のオンパレードだ。築56年と言うから戦後間もなくの校舎が、まだ現役で活躍していることになる。

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Kouyamagawa4_009_1   入口に講堂、次が職員室、事務室 そして長い教室が一直線に並ぶ。教室は長いためか、四箇所に補強のバリが付いている。こういうのは非常に珍しい。

 Kouyamagawa4_010 十何年か前に竹下恵子主演のKouyamagawa4_011映画の舞台になったそうだ。さもありなん。そういう希少価値があるということだ。校長は「補修が多くて大変」とのたもうが、国産材使用のモデルとしても、ぜひ遺してもらいたいものだ。

 ああ、懐かしき友よ、少年の日よ!(この学校の卒業生に代わって絶叫) 

Kouyamagawa4_003_1

 ところで肝心の裏山だった。校舎の一番奥、右手に人の踏み跡があり、そこから登ってみた。比高12メートルほど登ると東西20m、南北40mくらいの平坦地だ。中世の城跡とは聞いていない。いったい何だろうーーとよく見ると、北のはずれにコンクリート製の水塔があった。小、中学校の上水道のタンクだそうだ。

 やれやれ、古墳か何かの遺跡だと思ったのだが・・・。

 それよりも気を取り直すことがあった。裏に見事な滝があるという。

 片野橋を渡ってすぐ右折し、高山川沿いに下る。100メートルで道がわかれ、右手を取る。すると、ちょうど錦江町田代にある花瀬千畳敷に似た河原が現れ、一箇所が落ち込んでいた。そこだ。単車を停め、河原に下りると・・・・・いや、本当にすごい滝だ。見事な自然の造形だ。二段に分かれているが、一段目は比高10m、二段目は上から覗くしかないので正確ではないが、7~8mだろうか。特徴は一段目で落ちた水が二段目に行くまでの距離が長く、プール状になっていることだ。その長さ30メートルは優にある。青い水の色が何ともいい。Kouyamagawa4_065  左:一段目の滝  真ん中:長い”プール”  下:二段目の滝の落下口

Kouyamagawa4_067 Kouyamagawa4_068

 

 

Kouyamagawa4_027_2上中学校を出て、さらに上流に向かう。すると吾平町の神野地区へ山越えする分岐がある。高山川にかかる橋を折生野橋というが、橋の背景の左手の山に深く亀裂が入ったような筋が見える。これは水力発電用の落水管である。

 まもなく九州電力高山川水力発電所が川岸に建つのが見える。近くに行ってみたが、どのくらいの電力が作られているのか、設立はいつなのかの案内板はなかった。

Kouyamagawa4_037_2 それよりも、その発電用の水が、ここからずっと上の二股川キャンプ場のすぐ下から採られていることがわかった。標高400m のところで取水し、写真の350mの山の頂上近くまで配水したあと落下させ、発電機を回すという仕組みだ。

 自然の力を利用し、廃物のないリサイクル、クリーンエネルギーだ。

 話は前後したが、折生野橋の次の金弦(かねづる)橋で高山川を渡ると、道はいっきに高度を稼ぐようになる。橋の上から見る高山川は、河原を大隅花崗岩で埋め尽くされている。Kouyamagawa4_064

  これからずっと上流に行っても、どこまで行ってもこれは変わらない高山川の姿だ。肝属山地そのものが花崗岩の山塊である以上仕方あるまい(というより庭石に欲しい)。水は軟水のはずだ。酒を醸すには良い水だろう。

 200mほど高度を稼ぐと、雰囲気は高原に来たという感じになってくる。その極め付けが二股川キャンプ場だ。二股の由来はKouyamagawa4_035 、二本の川が、東は甫余志岳(968m)から、西は八山岳(941m)から流れてきて、ここでちょうど合流しているからだが、合流の仕方がすごい。線で引いたように一直線で合流しているのだ(地図を参照)。

 昔の人だったら、高山川の深い谷間からやっとの思い出ここへ上がってみると、なんとまあ広々としていることよと思うはず。それかあらぬかここは「天孫降臨」の場所だという伝承がある。Kouyamagawa4_033

 空がぐんと近くなったかのような広いサイトには、テント場はむろん、バンガロー、炊事棟、キャンプファイヤー広場、水遊び場(二股川)などがある。管理責任者は川上中学校の近くに住む人で、中学校裏手の滝のことを教えてくれたのは、実はこの人であった。

 私が甫余志岳へは次回の散策に回し、今日は反対側の二股川沿いの林道を行けるところまで行ってみると言うと、管理氏は、この前の4号台風で道はひどい状態だからどうか、と危ぶむ。Kouyamagawa4_041_1

 実際行ってみると、確かにそうだった。1,5キロも行くと道はえぐれていて、もう単車ではどうにもならな。降りて歩くことにした。

 高原とはいえ暑い。このごろ鹿児島はやけに暑いのだ。南国とはいえ36度などはめったにないことだったが、鹿児島市内ではここ6日間続いている。鹿屋も昨日、初めて36度を経験した。

 川のせせらぎの音は絶え間なく聞こえているのに、林道から沢へ降りていく場所がなかなかない。さらに2キロ歩いてようやく道路から30メートル足らずの距離にKouyamagawa4_049 流れが見えた。

 降りていって顔を洗い、水を飲み、足を浸す。

 うむむ・・・、涼、涼、涼。冷、冷、冷。ありがたい・・・。

 セミ(ひぐらし)が頭に巻いているタオルに飛んできた。手に取ったが、ジーとも言わないので逃がしてやった。

   マップ(赤十字は川上地区。赤丸十字は二股川キャンプ場)

    肝付町のスクロール地図はこちら   

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