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高級な出稼ぎ

 昨日も今日も、横綱の朝青龍の話題で持ちきりだ。

 モンゴルに戻っていることは確かなのだが、見たの見ないのと報道は何度も繰り返している。

 朝青龍の兄が出てきて、あと三週間くらいで精神的な問題は解決する。そうしたら日本に戻る――と言っていた。

 一族は朝青龍の稼いだ金で、モンゴルで大事業をやっているらしい。一説では、今、朝青龍は一年の収入が約4億円。これをモンゴルへもっていくと10倍の価値になるという。日本でも、もし裸一貫のスポーツ選手が40億稼いだら、間違いなく英雄だろう。あのホリエモンも真っ青だ。

 結局、彼は「出稼ぎ」に来ていたのだ。もちろん出稼ぎ自体、悪いことではない。プロ野球でアメリカ大リーグに移籍した連中も、やはり出稼ぎなのだ。ただ、日本の伝統ある大相撲という「土俵」を選んだのがまずかった。

 いろんな意見があろうが、文部科学省の所属団体(社団法人)である日本相撲協会が主催し、天皇が必ず親しく観覧に訪れるスポーツは「国技」なのだ。「国技法」などという法律はないが、慣習的には(歴史的にも)十分に国技足りうる超法規的存在が大相撲なのだ。 

 朝青龍はその超法規的慣習を甘く見てしまった。モンゴルでの事業の方が大切だったらしい。彼はモンゴルでのあの行動を「腰骨骨折で夏巡業を休む」と協会に出した手前、自分では「まずいかな」とは思っていたに違いない。だからこそ何の反論もできなかったのだ。決して「うつ病の一歩手前」でも「解離性障害」でもなんでもない。まして、相撲協会の重すぎる処罰からでもない。

 現に、フィギュアスケートのオリンピック代表で武将・織田信長の末裔である織田信成は、数ヶ月前に何かの会合で酒を飲んだあと自分のミニバイクを運転し、たまたま検問に引っかかって酒気帯び運転現行犯で書類送検されたが、何の事故も起こしていないにもかかわらず、「公式競技への参加、年内は禁止」という重い処分を受けている。

 これを見ると、朝青龍の処分は軽すぎるくらいだ。もうやめて帰国し、事業家の道を歩めばよかろう。

 思うに、「国技」大相撲はこてこての伝統に立ち返り、例えば「日本国籍でなければ土俵に上げない」くらいの制限を持ってもいい。その代わり、国籍を問わない「世界相撲協会」を作って相撲レスリングを普及すればよい。

 国際化は時代の流れではあるが、中には国際化に染まらないものがあってもいい。皮肉だが、むしろその方が世界に受け入れられる気がする。大相撲が世界遺産になることはないと思うが、日本にはかたくなに伝統を守るスポーツがあるということで、逆に評価と羨望を受けるかもしれない。

 

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