子供のうつ病
子供にうつ病が増えているという。今夜のNHKで放映していた。
うつ病患者の心理状況は色で表せば「ブルー」もしくは「グレー」である。
間違っても「バラ色」とか「赤」の暖色にはならない。先行きが明るくないつまり希望がないか、見つからない状況なのだ。「五里霧中」と言い換えても良い。
こういう心理状況に子供を向かわせる原因は、主に「家庭の機能不全」だろう。
子供というものは家庭がちゃんと機能していてこその子供なのだ。誰も大人になる前には子供の時代を過ごす。これはどんな大人にも共通のプロセスである。
ところが子供時代を子供らしく過ごせない「機能不全家庭」がある。夫婦間の不和、離婚、虐待、ネグレクト(放任)がそういう現象だが、このような家庭に育った子供はいわゆる「子供らしくない子供」になる。同じ子供たちとは遊ばない(遊べない)で孤立する。妙に他人に気を使う。表情に活気がない・・・・・など、特有のスタイルを持つ。
小学校の課程を終えないと中学校に入っても何がなんだか分からず、中学校の課程を終えなければ高校に行ってもわけが分からないのと同じで、子供時代を子供らしく過ごせないと青年時代がわびしく、青年時代が青年らしく過ごせなければ大人に成り切れない。大人に成りきれないで大人の仲間入りをするとなると、そこには齟齬(そご=ちぐはぐ)が発生し、結局、引きこもり(うつ状態)に陥るほかない。
今の子供たちはそれがずっと低年齢化してきている、という。それだけ「家庭の機能不全」が普遍的になってきているのだろう。気の毒なことだ。両親もその原因がトンとつかめず右往左往しているかもしれない。だが、子供の問題は必ず家庭のあり方に起因している。もう一度、自らの生活態度と子供への接し方を反省してみなくてはならない。必ずやそこに見つかるはずだ。そうしたらすぐにそれを改めることだ、子供のために・・・・・。
(注)AC=アダルトチルドレン学説では、「機能不全家族」と言っているが、家族ではなく「家庭」でなければならない。なぜなら子育てでは「氏=家族=遺伝子つながり」より「育ち=家庭機能」の方が圧倒的に役割を持つからだ。非家族による子育て、つまり施設や里親制度があるのはそれに依拠しており、家庭的機能が充実していれば、子育ては必ずしも肉親である必要のないことを証明している。
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