メジロと乙女椿
奇跡なんてものは信じない方だが、もしかしたらこれは奇跡か。
昨日の朝、西の和室からガラス戸を開けて、乙女椿を撮影したら、開けている時間がちょっと長かったので、スギ花粉が舞い込み、くしゃみを連発した――と書いた。
そして、最後に、この乙女椿には何度かメジロの群れが蜜を吸いにやってきているが、写真を撮るためにじっと待っている根性はない・・・とも書き加えた。
ところが、ところが、向こうからこの根性なしめ、とばかりサービスに来てくれちゃったのだ。
例によって、朝の7時過ぎ、和室にしつらえた神座兼仏座(こてこての神仏混淆)の前で、32歳で若死にした弟と、63でやや早死にした父と、83というまずまずの寿命で逝った母と、その他ご先祖様もろもろに祈りを捧げるべく、ごにょごにょとやっている時、チチッという鳴き声が耳に。
おや、と顔を窓外に向けると、「おう、来たな」。メジロだった。せわしなく乙女椿の中をあっち行き、こっち行きしている。朝、同じ時間帯に見るのは、これでもう5,6回だろうが、いつもは集団で来ているので蜜を吸う時間はあっという間で、あれよあれよという間に飛び去ってしまう。だから写真など撮る暇はなかった。
ところが、である。今朝はよく見るとつがいだった。つまりたったの二羽。ということは「ははあ、彼女(彼氏)が決まったんだ。巣作りの前なんだな」。ごにょごにょを終えても、やっこさんたち――いや失礼―お二人さんは、まだ、貪欲に吸い回っている。
もしかしたら、とそっと立ち上がり、隣の部屋へ、デジカメを取りに。
急いで帰って窓を見る。いない!「あいた、しもた、行ってしもたわい」――とがっかり。
「やっぱり、立ち上がる姿が丸見えだったものな。気づいて驚いて逃げたんだ」
ところが、どっこい、ここからが奇跡。二羽のうち一羽が舞い戻って、また、あちこち枝を渡り始めたのだ。「ようし、ズームを目いっぱいにして、片っ端から」というわけで、ガラス越しに何枚かメクラ撮りしたら、ようやくその一枚に彼女か彼氏か分からぬが、写っていた。何とかというお笑い芸人でなくても「フォー」と言いたくなるうれしさだ。
こいつは春から縁起が良いぞ、フォー。
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