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サツマイモの植え付け(笠之原台地)

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 早期水稲の田植えに遅れること2週間、いま笠之原台地ではサツマイモ(当地ではカライモと呼ぶ)の植え付けが最盛期を迎えようとしている。

 3反(900坪=3000㎡)ほどの広さのこの畑では、4人の人手で大わらわだ。0420karaimobatake_011

 サツマイモは前年に採れた芋のうち、親芋として何十キロかを残して霜にあわぬよう地中に埋めておき、3月の中旬以降、順次掘り出して苗床に伏せこみ、芽を出させる。

 我が家のすぐそばのハウスでは「紅さつま」「紅まさり」「ムラサキ」それに新品種だろうか「クイックスイート」などという洋風の洒落た名を付けた芋まで、いろいろな種類の芋の苗床がずらりと並び、苗取りを待っていた。0420karaimobatake_012

 およそ30センチほどの長さの苗が取れるようになれば、次々に切り取って100本位ずつの束にし、1~2日してから畑に持っていって植え付ける。

 切り取った後も、同じ芋から再び芋づるが伸びてくるから、また切り取って使う。一個の芋から3回は取れるので、3~40本になると思う。経済的だ。0420karaimobatake_010 

黄色いプラかご(コンテナという)の中に何束も入れて畑に持ち込み、黒ビニールで覆った畝の頂上に、40センチくらいの間隔に一本一本植え付けて行く。

 黒ビニールの被覆を「黒マルチ」といい、これは雑草対策になる。黒は光を通さないので芋苗の周りに雑草が生えにくいのだ。

 これに対して透明ビニールを張る場合もある。この場合は地温を上げるためで、雑草が少ない畑ならこの方が早く成長する(収穫時期も早まる)。0420karaimobatake_009 でも最近は透明マルチはほとんど見かけない。もっぱら黒マルチなのだが、そのわけは、除草剤を使わなくなったことにある。

 有機農業的な考え方が、どんな栽培にも浸透してきている証拠だろう。黒マルチなら真夏の除草の重労働から解放される。ビニールも最近ではリサイクルされるようになった。

 それにしても、二人の高齢女性の植え付けの早いこと、早いこと。ずっと中腰の続く作業。こっちは見ているだけで、腰が痺れて来そうだ。0420karaimobatake_006

 よくしたもので、この畑から100メートルほど行った所ではちょうど「マルチ張り」の真っ最中。

 老夫婦の共同作業の近くまで行くと、1反(300坪=1000㎡)ほどの畑を張り終えようとしているところだった。 あわててマルチ作業を撮影する。

0420karaimobatake_001  畑の端で老婦が黒ビニールの先端を土に埋め込み、両手でしっかりと押さえておく。

 老父の運転するトラクターがヂィーゼル音をたてながらゆっくりと前進する。するとあら不思議、土のかまぼこがぬうっと出来上がっていく。

 これぞ黒マルチの芋畝(うね)。つまり畝立て作業と、マルチ張り作業を同時にやってしまうのだ。

 これをもし別々にやるとしたら、1日の作業が3日になり腰を痛めること請け合いだ。かねては耕すのに使うトラクターも後ろに「畝立てマルチ張り」専用のアタッチメントを装着すれば、まったく違う作業をこんな老夫婦でも楽々とこなす。たいしたものだ。0420karaimobatake_004

笠之原台地南端のこのあたりも、5年前はあちこちに耕作放棄の畑があったのだが、焼酎ブームで芋不足になり、今は牧草畑以外、ほとんど芋畑として生き返った。

 かって薩摩藩はこのカライモのおかげで、江戸時代は飢饉知らずだった。いま世界中で食糧危機が叫ばれているが、カライモが再び世に仰がれる時代が来ないとも限らない。そうしたら農業がもう一段見直されるはず。それまで、いや、これからもずっとガンバレ農業。

 

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