頼むから辞めてくれ朝青龍
大相撲5月場所最後の大一番――と期待したのがいけなかったのか・・・。
なんとも後味の悪い勝負だった。 (写真はyahoo!スポーツより転載)
取組み後のビデオを何度見ても、朝青龍が、手を付いて四つんばいになったあとの白鳳を、ムキニなって「コノヤロウ」と両手で押そうとしているのは明らかだ。
その直後、白鳳も「何をするんだ、こっちはもう両手を付いているじゃないか」とばかり、立ち上がると同時に朝青龍を右肩で譴責した。
それだけを相撲協会の北の湖理事長は取り上げ、白鳳に「横綱としての品位を保つように」と注意したという。
アホか――と思ったのは私だけではあるまい。
喧嘩両成敗ならまだしも、これでは納得がいかぬ。
だいたい天下の横綱の取り組みだったら「がっぷり四つになってなんぼ」だろう。まして千秋楽の最後を飾る大一番なのだ。勝負の美学というものがあるではないか。
もう朝青龍は辞めて欲しい。あんなの横綱でもなんでもない。勝って金が欲しいだけにしか見えぬ。
同時に、北の湖理事長も辞めるべきだ。朝青龍の「仮病事件」や「時津風部屋力士リンチ死事件」でも、後手後手に回るだけでうやむやに済まそうとして、何の責任も取っていない。
早く「国技法」を制定して、ゴチゴチの「伝統的・美学的・勝敗二の次的」大相撲に立ち返るべきだ。
ハワイ系のあの「巨漢主義」も大相撲に大きなしこりを残したが、今度の「モンゴル拝金主義」も要らぬ。
そういうのが好きな手合いには「国際大相撲協会」を別途作って対応したらよかろう。国際貢献になる。
天武天皇11年(682)秋7月3日、はるばる南九州から朝貢してきた隼人が
「この日、大隅の隼人、阿多の隼人とが朝廷において相撲をとる。大隅の隼人勝ちぬ」
と「日本書紀」に記述されているほど古い「相撲」。
勝ったからといって、褒美を貰ったとは書かれず、それどころか同じ7月の27日に
「隼人らを、飛鳥寺の西に饗す(もてなす)。種々の楽を発す(舞楽を演奏する)。よりて禄を賜うこ と、おのおの差あり」
とあって、相撲よりも舞楽の方を重んじ、これには褒美を与えている。
1326年前にすでにあった「勝ち負けのことより、皆がひとつになれる楽のほうが上」という美学を忘れ果ててしまった今日の体たらくはナサケナイ。天武天皇も泣いている。隼人も泣いている。
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