鹿屋体育大学(鹿屋市白水町)
同大学は、今、現役学生三名が北京オリンピックに出場するとあって、とても盛り上がっている。
現役大学生の出場は、すべて水泳競技で、あのアテネオリンピックで彗星の如く現れ、800メートルという長丁場の種目で見事に金メダルを獲得した「柴田亜衣選手」を はじめ、女子ではリレー種目に「高鍋選手」、男子では個人メドレーに「高桑選手」が、それぞれ出場する。
正面玄関前の植え込みの中には、柴田選手が金メダルを取ったのを記念した碑が立っており、また本部校舎には、都合4名の出場選手を激励する垂れ幕が下がっていた(もうひとりはバレーボールで出場のOB=男子)。
玄関を入り、きょろきょろしていると体育系の学校には不釣り合いな書額が目に付いた。近寄って見てみると、何だこりゃと思うほど呆気にとられた。
普通の字でこう書かれている。
こんにちは ホーレンソウ ありがとうございます
平成6年5月にこれを書いたのは「今村武俊」という人で、第三代学長。
呆然としつつ首をかしげていると、近くを通った研究者らしき人が教えてくれた。
「ホーレンソウ」とは「報告」のホウ、「連絡」のレン、「相談」のソウの頭を採った造語ですよ――と。
最初見たときは、体育大学だから体力をつけるために「ホウレン草」にはお世話になろう。
だから「ホウレン草」に感謝する意味で、こう、したためたのだろう――なんて思っていたので、不明を恥じた次第
。
すると、「こんにちは」も「ありがとうございます」も人への応対に必須の言葉と知れる。なるほど・・・・・。
でも、そのくらいのことをわざわざ額にまでして・・・と思い直してみた。それほど今日は挨拶や感謝の言葉や「報告・連絡・相談」が希薄になっているのだろうか・・・。
鹿屋体育大学は大隅半島唯一の大学として、また初めての国立体育大学として昭和56年にオープンした。鹿屋市はじめ肝付郡各市町の待望久しかったものと聞く。
その後、これを契機にして「健康学術都市」にしていきたい意向があったようだが、これに続くたとえば「健康福祉系短期大学」の設立などは見送られている。いきなり4年生の大学ができても、短期大学の片鱗さえ無い十万都市(周辺をあわせれば20万近い)なんていかがなものか。
学内を歩いてみると、ここ花岡台地のロケーションのよさが実感できる。フィールドの向こうには桜島と高隈山系が空を劃していた。
| 固定リンク
「おおすみウォッチング」カテゴリの記事
- 雄川の滝(2018.06.26)
- 鬼界カルデラが再噴火?(2018.06.01)
- 吾平神野の春(2018.04.19)
- 鯉のぼり(2018.04.09)
- ソメイヨシノの開花(2018.03.17)
コメント
しばらくごぶさたしました。
*記事はよく拝見させていただいています。
たしかに、
せっかく、日本に一つしかない国立体育大学なのに
地域の重なりが少なくもったいないです。
この4月に
心身医学・産業保健がご専門の山中隆夫教授が
(体育大学を定年になられ)国際大学に見えられ、研究室も私の向かいということで、体育大の学生のことをお聞きする機会が多いのですが、全国からスポーツのリーダー格が参集するということの重みをもっと評価するべきだと思っていたところでした。
投稿: 古瀬徹 | 2008年7月 5日 (土) 22時36分