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笠之原十五夜大綱引き大祭(鹿屋市笠之原町)

 13日の土曜日、満月の日に開催予定だったのが雨で一週間延期になった笠之原の十五夜大綱引きが、今日20日の夕方から行われた。

 5時に仕事が終わって急いで見に行くと、まだ明るい笠之原公園では子供の相撲が始まっていた。0920kasanoharaootunahiki_009

小学校の低学年から高学年まで、女の子も参加するのは大相撲と違うところだ。0920kasanoharaootunahiki_012

土俵が砂ではなく藁だったのには驚いたが、なるほどこれならどんなに転んでも怪我はすまい。0920kasanoharaootunahiki_007

土俵のそばに大綱がとぐろを捲いていた。一週間前に見たときは雨よけのシートにくるまれていたので分からなかったが、カズラの棒のような物が出ているのは、ちょうど蛇(竜)の長い舌に見立てたのだろう。

 錦江町の田代で、大綱とは別に小綱を練り、このようにとぐろを捲かせて十五夜お月さんに向けてお供えしていたのを思い出した。0920kasanoharaootunahiki_020

相撲をやっている傍らで、法被を着た祭りの役員たちが、とぐろを崩してまっすぐに伸ばしたあと、皆で半分ずつ綱をごろごろくるくると押し始めた。

 聞けば、撚りを掛けているのだという。撚りを掛けることで大綱を引き締め、皆で引いたときに引きちぎれたりするのを防ぐのだろう。

 長さ70メートル、太さ45センチ、重さ1500キロだそうで、なかなか大変な作業だ。

 綱の芯に3年生以上の「藤カズラ」を入れ、藁で作った三本の太い縄を、ちょうど髪の毛の三つ編みのように編んでようやく直径45センチの大綱が出来上がる。完成まで6日を要したというから並大抵ではない。0920kasanoharaootunahiki_022

そのうちに、三台のクレーン付きトラックの荷台をぴっちり併せて設えた舞台では、演芸が始まった。0920kasanoharaootunahiki_024

 どこにでも芸達者はいるもので、綱引きが始まるまでの一時間、登場した7~8人の芸人はすべて笠之原産だった。

 そして7時。いよいよ綱引きの開始だ。0920kasanoharaootunahiki_025

綱の中央のお立ち台に立った行司(判定員)がマイクで右左どっちでもいいからスタンバイせよと声を掛ける。

左右の引き手をあらかじめ決めておくことはしないようだ。「上班が勝った、下班が負けた」というような集落を二分するような勝ち負けはどうでもよいということなのだろう。

 それもひとつの見識だ。

 常日頃はホラなど吹いたことが無いという「法螺吹き名人」の合図でいよいよ開始。0920kasanoharaootunahiki_029

それ、引け!0920kasanoharaootunahiki_030

最後尾が踏ん張っているぞ!0920kasanoharaootunahiki_046

三回の勝負で、行司の右手側が2対1で勝ったようだ。だが、どっちも万歳で終わったのは祭礼の奥ゆかしさなのだろう。

 ところでこの笠之原は江戸時代には「壺屋」と呼ばれ、朝鮮からの陶工の移住地だと言ったが(9月13日のブログ)、鹿屋市史によると「宝永元年=1704)から翌年にかけて、薩摩半島の苗代川から陶工たち80戸160人を移住させた」そうだ。

 移住して間もなく付近にあやしい光を見るようになり、占うと、それは故地の苗代川の鎮守社「玉山神社」の神霊だというので、感激して祭ったのが笠之原の「玉山神社」なのだそうだ。0920kasanoharaootunahiki_001

立派な赤鳥居の奥200メートルのところにコンクリート製の同じほどの高さの鳥居があり、そこから石段を30段も上がったら玉山神社の拝殿と本殿。0920kasanoharaootunahiki_005

こざっぱりとした造りの拝殿の奥に、本格的破風造りの本殿が見える。

 境内地には古い祠があり、確かにそれには「宝永四年=1707」が刻まれている。

 祭神は朝鮮建国神話に基く「檀君(ダンクン)」で、『三国遺事』という13世紀の書物によれば、天から朝鮮東北部の名山「太白山」に下った桓雄と熊との間に生まれた王である。

 その時期が13世紀をさかのぼる2000年前というから、約2800年前だ。かっての神武天皇が2660年前なので、面白いことにかなり近接している。

 また、かの箕子が殷王朝末期の紂王の暴虐を逃れて朝鮮に奔った時代にも近い。大陸ー半島ー列島とをつなぐ壮大な歴史を秘めている――などと言えば笑われるのが落ちだが、考えて引き出しに押し込んでおく分には構うまい。

 

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