流鏑馬祭り(肝付町高山」)2008
天気は上々だ。肝付町高山の四十九所神社の「流鏑馬祭り」を見るのは今年で三回目だが、いつも夏日のような晴天に恵まれる。
今度もまさにそうだった。今年の目玉は去年見逃した「弓取りの儀」を拝観することだ。
市街地のパレードを終えて「射手(いて)」の一行が神社に戻って来たのが11時半頃。
兜姿もりりしい一行は神妙に拝殿で行われる神事を待つ。 宮司の先導により町内各界の名士が玉ぐし奉奠したあと、今年の射手に選ばれ、騎射のための数々の修練を積み、さらに三日前の海岸でのミソギを済ませた高山中2年生の武下君が、力強く祝詞を奉唱した。
いよいよ「弓取りの儀」が始まった。
神前に奉納してあった弓を宮司が下げてきて、別の宮司に手渡す。
宮司が祝詞の中で射手の武下何某と声を張り上げたと思ったら、もう一人の宮司が急いで弓を射手の少年に手渡した。
すると少年は弓をしっかり握り締め、すっくと立ち上がった。まるで神が彼の体に乗り移ったかのように・・・。
昼食後、いよいよ流鏑馬の開始だ。
姿を現した射手は、実父がお清めをする騎馬道を駆け抜けるが、その前に四十九所神社鳥居の前のちょっとした広場を三回まわる。
いよいよ第一走だ。
見事に命中した。
第三走の三の的にも命中した。残念ながら二の的は射抜けなかった。
結局、九射中の八射的中で、去年と同じだった。だが今年はひとつ素晴しい的中があったという。
それはニ走の時の三の的に「コモリ矢」が出たことだ。これは的の真ん中を一直線に貫く竹のど真ん中を打ち抜いた矢のことで、神社に奉納されるそうだ。
息子が大役を負った父親は最後まで「潮振り」をしていたが、無事に任務を果たした安堵を顔一面に表していた。
中学2年生の息子も大任を終えて、やはりほっとしたのだろう、馬場を引き上げる時、周囲から聞こえる励ましの言葉に大きく礼を言っていたのが印象的だった。
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コメント
こちらのブログで高山の流鏑馬祭りのお話があるのを初めて知り、読ませて頂きました。
今年は色々と歴史に触れたこともあり、とても見に行きたい気持ちが強かったのですが、叶いませんでしたので、kamodoku様のブログや他の方々がアップしてくださった写真や様子を見ることができ、とても有難い思いです。その様子や射手の凛々しい姿に 何度も涙が出ました。来年は行けたら嬉しいなと思います。
kamodoku様、ありがとうございました。
投稿: hanaori | 2013年10月24日 (木) 22時13分