熊野神社の神舞(志布志市有明町蓬原)
11月23日は有明町蓬原にある熊野神社の祭礼日で、著名な神舞(かんまい)がある。
鹿屋から蓬原へは、東原町の先から志布志に直結している「グリーンロード」で行くと分かりやすい。15キロほどで大きな道路案内看板の立つ交差点を「山重」方面へ左折。道なりに直進2キロ足らずで目指す熊野神社の下に着く。
10時過ぎ、まずは地元の人たちが拝殿に上がって、神(祭神はイザナギ、イザナミ、コトシロヌシ)に供え物をし、祓いを受け、祝詞奏上から、玉ぐし奉奠という順序で式は進む。
11時を回ると式が済み、参列者たちはいったん家路に着く。
1時にきっかりに神舞保存会長の挨拶(―によると、少なくとも350年の歴史があるという)があり、やがて神舞が始まった。
本来は外の境内の一角を注連縄で仕切っやるのだが、今日は時々小雨が降るというので、拝殿の中で行われた。
山神の舞。
今年初めて小学生のそれも女子が舞った。保存会長の弁によれば「これまで女性の舞い手は無かったのですが、後継者不足でそうは言っていられない時代になりました」―だそうである。
女子の踊りとしては、確かにやや勇壮かもしれない。それでもよくできた。
矢抜き舞。
舞い手は回り廊下を通って、拝殿正面から入って行く(以下の舞いはすべてそうしていた)。
茣蓙の敷かれた拝殿を、四隅までフルに使って舞われる。
幣抜き舞。
矢抜き舞もあったが、「抜く」という意味がいまひとつ分からない。
長刀舞。
これは面を付けずに舞われるのが、他のと違っている。
四方八方を祓い清めていく舞だと思われる。保存会長の息子が今年初めて代役をした。
これは舞いと言うよりか、長刀の「剣舞」で、まるで武道の稽古をしているかのような激しさがあった。
四神舞。
東西南北を司る「青・白・赤・黒」の面と衣装を身に着けた四人が真ん中に立てた鉾の周りで踊り回る。
(残念ながら仕事の都合で、今回はここまでしか見られなかった。今日はあと4番あるそうで、来年を楽しみにしたい。)
帰り際に、矢抜き舞を舞った人がいたので聞いてみると、昭和41年に42番すべてを復活したそうで、その頃は朝から晩までかかって舞われたという。
12人が一緒に舞うのもあるそうで、とてもじゃないが今日では人が集められない――ともいう。道具類をちゃんと揃え、保管しておくのも一苦労らしい。
以前、ビデオテープに収録したこともあったそうだが、そういうものをきちんと残して伝えておかないと、この先大変なことになりそうだ。人に見せることが本意ではないが、後継者が見つからないとなれば、いっそのこと舞い手を公募したら・・・などとも思ったりする。
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