« 熊野神社の神舞(志布志市有明町蓬原) | トップページ | 肝属山地と御来光 »

野井倉の田の神と笠祇神社(志布志市有明町野井倉)

11月23日、有明町蓬原(ふつはら)の熊野神社の神舞を見学に来たが、午前の祭典が終わった後、神舞がある午後1時まで一時間半ほど時間が空いたので、菱田川を挟んだ東側に位置する野井倉台地を訪れた。

 野井倉台地といえば、明治中期に構想され、大正から昭和も戦後になってようやく完成を見た野井倉新田開発で名高いが、その一角に県指定文化財になっている「豊原の田の神」(正式名は「有明町野井倉の田の神」)がある。

 蓬原からは菱田川にかかる「蓬原大橋」を渡り、上り坂をひとしきり、およそ1、2キロほど行くと道路右側に「豊原」バス停が見えるから、そこを左折する。しばらく行くと左側にビニールハウス(イチゴを作っている)があり、そのすぐ手前の田んぼ道を左に入って行と、100m余りの所に、驚くほど無造作に置かれ石像がある。これが「豊原の田の神」だ。1123futuharakumanojinja_007

丈は低いが、丸々としたふくよかな田の神である。1123futuharakumanojinja_008

胡坐をかいた呑気そうな田の神。建立は寛保3年(1743)と背の下の方に彫られている。

 製作年が明確で、しかもその年代は田の神としてはかなり古い方だ。だから県指定になったのだろう。

 モデルは大黒様だと思われる。それにしてもメタボだ。神様だから高血圧とも高脂血症とも無縁なのに違いない。うらやましい。1123futuharakumanojinja_010

豊原のバス亭近くで田の神の場所を聞いた老農に、時間があれば「笠祇神社」に行ってみたら、と教えられ行ってみた。

 志布志市役所(旧有明町役場)のちょうど真裏に体育館があり、体育館入り口近くの道路の向かい側から登る道があった。

 役場付近が標高80㍍、笠祇神社のある岳野丘は272mだから約200㍍の高度差を1キロほどで上がってしまう。途中から神社の参道にあたる急な石段があるが、道路は神社のすぐ下まであり、車で行ける。1123futuharakumanojinja_013

車を置いたら、20段ほどの階段を上がると笠祇神社の境内(広場)に出る。

 巨大な石の祠!と思ったのは神殿で、本当の祠はその中にちょこんと鎮座していた。

 笠祇神社の祭神は「牛馬」である。仏教で言えば「馬頭観音」に相当し、有明のみならず広く大隅一円からの信仰が厚い。(笠祇神社は旧志布志町にもあり、どちらかと言えばそちらの方が本家だ)1123futuharakumanojinja_016

この丘では驚くことが二つある。

 一つは360度の大パノラマだ。南方向では、すぐ下に今のぼって来た野井倉台地のグリーンが鮮やかに見える。遠くに見える山並みは肝属山地で、手前の下には志布志湾が広がっている。1123futuharakumanojinja_017

もう一つは誰の発案かは知らないが、十二支の動物の石像がぐるりと並んでいることだ。1123futuharakumanojinja_019

よく見ると、台座には、おそらくその生まれ年の人々で制作費を出し合った人たちだろうか、多くの名が刻まれている。 

 また、石像は「子(年)」は北に、「午(年)」は南に――という風に、ちゃんとそれぞれの方角に置かれている。よく考えてあるものだ。

 しかもこの眺めのよさは格別!今度は快晴の日に来たいものだ。

|

« 熊野神社の神舞(志布志市有明町蓬原) | トップページ | 肝属山地と御来光 »

おおすみウォッチング」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 熊野神社の神舞(志布志市有明町蓬原) | トップページ | 肝属山地と御来光 »