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肝属川とカモ

2月がバカ陽気で、3月に入ってからはやや平年並みに推移している気温も、このところ寒の戻りで肌寒い。今朝は庭に軽い霜が降りていた。

 昨日は、花粉症対策(?)で、久しぶりに高山温泉「やぶさめの湯」へ行ってみた。ただし温泉だけ入りに10キロ余りの道中はもったいないので、途中寄り道をして肝属川べりを探ってみた。

 カモをはじめとする冬鳥がまだいるかどうか、見ておきたかったのである。

 我が家から一番近い肝属川で水鳥が見られるポイントといえば、吾平町を流れる姶良川と肝属川との合流点「流合橋」のあたりで、行ってみると、いた、いた、まずは姶良川側の笹竹の叢林の下が、一群の集合場所のようだ。314kamo_004

その距離6~70メートルくらいに近づき、デジカメでは目いっぱいの4倍ズームにして撮ろうと構えると、カモは用心深いのか、目がいいのか、危険を感じて飛び立ち始めた。

この川面で、おそらく200羽は群れを成していたと思う。314kamo_007

同じ場所から見て対岸の藪の下を泳いでいたのは、カモよりひとまわり大きいクロガモ(?)。真っ黒な全身にくちばしだけが明るい黄色だ。

 近くにはカモの夫婦らしいのが餌を探している。この夫婦カモはクロガモの護衛(?)がついているので逃げようとしない。314kamo_015

流合橋の下流100メートルほどの対岸のケンチブロックの斜面には、カモの大群が日向ぼっこしていた。

 斜面の100㍍以上にわたって、その数300羽は居るのではないだろうか。

 カモとりごんべいならずとも、投網で一網打尽にしたら面白かろうと思ったが、許されるはずもなく、デジカメで「カモ撮り」。314kamo_027

次に高山川と肝属川の合流地点に下ってみたが、そこには見当たらなかったので、最下流の肝属川河口近くまで下る。

 土手から秀麗な「権現山」と「第二有明橋」とを望むが、いま海は引き潮らしく川の中に砂州が浮き出ているのが見える。

 カモの群れは、そこに居た。314kamo_024

うっすらと水に覆われた砂州の砂の中に首を突っ込んでは餌をあさっている。

しばらく見ていると、時おり何羽ずつかが羽根を広げてパタパタ動かすしぐさを繰り返す。そろそろ遠い北国へ帰るためのウォーミングアップだろうか。

 カモは朝鮮半島経由でさらに北の満州・沿海州方面に行き、春夏を過ごしつつ繁殖したあと、家族と共に再び日本列島を越冬地としてやって来る。

 このカモの習性と、水に浮かんですいすい泳ぎ回る能力になぞらえたのが「航海民」の姿で、鹿児島はもとより熊本・長崎・九州北岸に多数蝟集し、九州島と半島とを往来していた。これを「鴨族」といい、「鹿児島」は「鴨島」つまり「朝鮮半島までを交易圏としていた鴨族の本貫の地」ということから名付けられた、とみる。314kamo_028

肝属川河口に北から流れ入る「汐入川」にも葦の茂る10㍍余りの川幅いっぱいに、カモの群れが羽を休めていた。こういう群れ毎に一団となり、北帰行を開始するのだろう。

 カモが満州方面への2000キロ近い長旅を間違えずに行き着くその能力は、一体何に拠るものか。地磁気センサーが脳内に組み込まれているから、というようなもっともらしい説明がなされるが、やはりしたたかな「眼力」ではないかと自分なんかは思う。そうでなければ、突発的な敵の襲来や天候の激変に対応はできないに違いない。 314kamo_030

神武東征の出発地とされる柏原から、対岸に渡る「第一有明橋」の下に、さっき姶良川では二、三羽しか見なかったクロガモが10羽ほど泳いでいた。314kamo_038_3

第一有明橋から中州島に渡り、さらに300m近くある第二有明橋を渡ると旧高山町の波見地区だ。

 その岸辺近くの中州にはカモメの一群が寝そべっていた。どうやら午後の昼寝らしい。

こちらは留鳥で、人間様には馴れているようで、かなり近づいても飛び立つ気配はない。

 向こうに見える土手など鴨族が蝟集していた頃にはなく、一面の潟(ラグーン)であった。また、こちら側の権現山を最西端とする肝属山地はクスや杉の一大宝庫で、鴨族が必要とする船材はふんだんにあり、しかも船工場として使用する入り江のすぐ間近に迫って生えていた。航海民たる鴨族にとってこんなに便利な所はない。おまけに北から延びる柏原砂丘が巨大な砂嘴となってこのラグーンの防潮・防波堤の役割を果たしていてくれた。

 神武東征の大船団がここで編まれたとしても、そう奇異なことではないと思われるが、如何ぞや。

 

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