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オバマは怒り心頭!

恥を知れ、呆れ果てた守銭奴め!

オバマ大統領が、もし日本語を知っていたら、こんなふうに言っただろう。

 公的資金を日本円で14兆円も注入されて破綻を救われていながら、AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)の役員たちが、日本円にして平均4000万円ものボーナス(本給とは別だ)を貰っていたことに対しての大統領声明が報道されていたが、そのときオバマ大統領はむせ返った。それをこう説明した。

「皆さん、どうも失礼。余りにも怒ったがために、むせ返ってしまいましたよ」――と。

 投資会社や保険会社の給与はもともと著しく高い。アメリカなどでは若くして、たとえば20代後半でそういう会社の役員になったとしたら、年齢に関係なく10億とかの年俸は例外ではないそうだ。

 アメリカで最も権力と権威を持つ大統領の年俸が3000万か4000万円くらいなのに、ふざけるなよ――とオバマ大統領は言いたいのか?いや、そうではないらしい。彼は

 <さしたるボーナスにも恵まれず、それでもいくばくかの税金を国に払っている勤労者のなけなしの金が含まれている公的資金を、お前たちは受け取りながら、感謝することもなくさも当然の分け前のように手にする感覚が理解できない――>

と、こう言いたいのだ。

 それに対して「自由主義経済」だから、いくら貰おうと自由だ、と役員たちが答えたとすれば、もう自由主義などやめたほうがましだ。金の分捕り合戦のあおりを受けて世の中はガタガタになる(今がまさにそうだ)。

 ところで自由主義をやめたら社会主義・共産主義になるのだろうか?

 そんなことはない。と言うのも日本では昔から何事においても自由であったためしはないが、社会主義にも共産主義にもならなかった。だいたい「自由民主党」の掲げる「自由」と「民主」など両立する筋合いのものではないのに、戦後60数年、ほぼ一党独裁でいられたのも、両立しないはずの「自由」と「民主」とをドッキングさせて来たからに他ならない。したたかと言うほかない。

 では本音として日本の主義主張は何であるかと言うと、私見では「自分自在主義」だ。「自分」とは「おのれの分限を知っていること」、「自在」とは「臨機応変、機に応じて変化してやまないこと」だから、別の言葉で言えば「おのれの立場をわきまえつつ、おのれを忘れて物事に対処するやり方」となろうか。「忘れて」を「捨てて」と置き換えてもよい。

こう書くと、よほどの修行を積んだ人間しかできない所業のように聞こえるが、実は身近な所では毎日、毎時行われている。それは何のことはない「子育て(育児)」がそれである。

 母親は幼い我が子のために毎日・毎時、自分つまり「○田○子」であることを「忘れて」、多忙極まりない「母親」に徹して育てている。といって抽象的な「母親」ではなく、やはり中身は「○田○子」であるし、余人を以っては替えがたい存在であることを十分知ってのうえで難儀な子育てをしている。

 仮に「○田○子」が高名な女優であっても、ピアニストであっても幼いわが子にとって何のことがあろうか、ということを十分承知の上で、言わばいったんはおのれを捨てて育児に孜々として励んでいるのである。

 こういう姿勢を「自分自在主義」と私は定義する。その時、その場で要求されるものを素直に受け入れ、臨機応変に身を以って対処する。そしてそれを充実感を持って受け止めていく――そういうやり方、生き方こそがこれからますます必要になってくるだろう。

 自由主義に名を借りた「自己中心主義の守銭奴たち」へのオバマ大統領の怒りは最もである。大統領声明でこういうことを堂々と糾弾する姿をまのあたりにする今日、われわれは地球規模での歴史の大きな転換点の真っ只中にいる、という感を深くする。

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