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照葉樹林の森を歩く(肝付町)

午後から暇ができたので、『大隅照葉樹林原生林の会』の事務局長の角田さんから案内を貰っていた「金弦橋~二股林道縦走路」を歩いてみた。

「金弦(かねつる)橋」は高山ー岸良線県道を高山川沿いに上って行き、川上小学校・中学校を見てから4キロほど上流にある。金弦橋を渡ると県道は急にジグザグの登り道になり、高度をかせぎながら3キロ弱で二股川キャンプ場に至るが、縦走路は橋を渡らずに手前から左手に入っていく。510kinturubashishouyouju_024

歩き出すとすぐに高山川の清流で、花崗岩の間を縫って流れる川の水はまろやかで美味い。

 巨岩のせり出す右岸を100㍍も行くと、左手に登山路がある。

 手を加えられていない照葉樹林の中を登ること25分ほどで、小さな尾根筋に出るので楽になる。

 巨木が現れるのもこのあたりからだ。510kinturubashishouyouju_004

「スダジイ」「イスノキ」「タブノキ」が巨木の代表で、珍しいのがこのアベック。

 左は直径60センチほどのスダジイ。右隣りは直径40センチくらいのイスノキ。

 根元を共有するかのように仲良く並んで立っている。510kinturubashishouyouju_005

さらに行くと今度はタブノキにヤマフジが絡み付いている。きつく巻いているのではなくゆるく垂れ下がっているので、タブは安泰。

 よく見るとタブの幹には「サルノコシカケ」が寄生している(上の方)。直径20センチはあろうかという大きな腰掛けだ。

 大隅半島全域にニホンザルが生息しているが、こんな木はサルの遊び場にもってこいだろう。510kinturubashishouyouju_009

珍しい「カゴノキ」もあった。

「カゴ」は「鹿児(子)」で、鹿の子(バンビ)は体に斑点を持つが、この木の幹の模様がそれにそっくりだから名付けられた。

 昔むかしは猿とともに鹿もかなり生息していたようだが、南九州特産の「鹿の皮」が奈良時代以降「貢納品」に定められたため乱獲され、激減したのではなかろうか。

 大隅を歩いていて、猿はよく見るものの鹿にお目にかかったことは全くない。510kinturubashishouyouju_011

巨大な「オガタマノキ」があったのにも驚いた(手前の右の木)。オガタマは神木で、別名が「イチイ」。九州では余り見かけないが、本州以北ではよく神社の境内にあったりする。

(向こうはタブノキ)510kinturubashishouyouju_014

原生林の中の巨木は、どれも板根が発達していて圧倒される。

 これはイスノキ。510kinturubashishouyouju_018

スダジイの板根。510kinturubashishouyouju_016

タブノキも負けてはいない。

どれも板根の周囲を測ったら3メートルは下らないだろう。

510kinturubashishouyouju_019

二股川キャンプ場方面からの縦走路入り口。

「自然の環境を 百年後まで 維持しましょう」という看板が立つ。『原生林の会』の手作りだ。

 ここまで約4キロほどか、2時間半の道のりだった。510kinturubashishouyouju_021

帰りは県道・高山ー岸良線を歩く。3キロあるが、下る一方だから楽だ。

 途中から見る照葉樹林帯は、いま一年中で一番輝いている。

 新緑というには余りにエネルギッシュに見える。510kinturubashishouyouju_020

いま歩いてきた所かと思われる山腹。

 森の中は日が当たらずにほの暗いのだが、外から眺めるとこの明るさ。

 エネルギーの爆発にも見える照葉樹林の春は今たけなわである。

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