美観コレクション(大野泰秀写真集)
高校の同窓で同じクラブに属していた大野泰秀君から、貴重な写真集が送られてきた。
今回で2冊目である。
前のは4年前だったが、その写真集のタイトルは『東・南アジアの美観』であった。
彼は教員だったのを早期退職し、いま、<美観コレクター>として世界中を飛び回っている。
少年期からの長年の夢をかなえるべく、得意のカメラをひっ提げて西へ東へ、地の果てまでも、その「美観」を追い続けている姿は、求道的ですらある。
前回はアジアの伝統・民族(俗)・景観が中心のいわば「人文地理的美観」だった。
アジアに対してわれわれ日本人には原郷回帰の親しみを感じるので、前作の写真は心地よささえ感じたが、今回のオセアニア・南極は風土が余りに違いすぎてやはりよそよそしい。
こちらは明確に「自然地理的美観」ということができる。彼の巧まざる美観選定の基準が、2冊それぞれの特色をかもし出しているところは、見事というほかない。
次は「欧米か!」になるのだろうか(笑)。
それは冗談だが、今度のも前作も大野君の性格らしくらしく、ちょうど128ページで終わっている。その1ページ前の127ページの最後の4行は非常に大切なことを指摘している。
――太平洋・南極の観光では、地球の鼓動を感じ取ることができる。だが同時に、地球の悲鳴を聴き取る耳と目を持たねばならない。今こそ「地球人としての自覚」が求められている。
大野泰秀写真集のホームページは次の通り。
http://www7a.biglobe.ne.jp/~ohno-photo/sub1.htm
※書き終わってから書棚を確かめたら、大野君の写真集はもう1冊あった。1997年、まだ教員だったときに『日本列島の美観百選』というのを出版していたのであった。追加しておきたい。
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