普通作の田植え(鹿屋市高隅町)
輝北町に用事があり、高隅町を通ったが、いま、このあたりでは普通作の田植えが真っ盛りだ。
写真はちょうど「代かき」をしているところ。
トラクターの後ろに丸たんぼうを付けて、水を張った水田の泥の表面を均一にならしている。
いつもは静かで人気のない田んぼに、今日は沢山の人が出て、田植えやその準備をしている。
たぶん明日、あさっての土曜・日曜の連休が田植えの最盛期だろう。
品種は「ヒノヒカリ」で、普通作では鹿児島で最も多く作付けされている。
普通作は秋の台風シーズンに受精・稔実が行われるため台風の被害に遭いやすいので敬遠され、だんだんと早期米に切り替えられて来たたのだが、このあたりでは昔ながらの「入梅ころの田植え」が継続されている。
被害に遭わなければ実収が多いうえに、寒暖の差の大きい晩秋収穫の米は実がしまっておいしく、さらに翌年の梅雨期を越しても美味しく食べられるということで、自家飯米農家には「ヒノヒカリ」の方が人気がある。
高隅川(串良川)のすぐ脇の田んぼでも、明日の田植えに向けて、最後の仕上げに余念がない。
清流に向かって段差を見せる二枚の棚田。
昨日かおとといかに植えつけられたばかりの田んぼだ。
一枚が一畝(ひとせ=100坪)か二畝くらいの田だが、機械(田植え機)で植えられている。
狭い日本の過疎地の山間の田もこうして文明の利器によって、かろうじて維持されている。
しかしいつまでこれが続くものだろうか?
「直接所得補償」の制度を取り入れなければ――という声もあるが、それには多大の予算が必要だ。それなら、いっそのこと江戸時代の「給地」制度を復活して、給料の一部を現金の代わりに「過疎地の田んぼの米」という現物を支給するようにしたらどうだろか。金はまったくかからないうえ、過疎地も潤い、永久に存立を補償されるではないか。
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