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民主党の圧勝で政権交代

民主党が単独過半数の241議席を超えるどころか、308議席も獲得して今回の衆議院選挙は終わった。

それにしても小選挙区制の「破壊力」はすさまじい。約3倍の民主党議員を一気に誕生させ、自民党は3分の1になった。今回もあの前回の「郵政選挙」同様、「刺客候補」が各地に擁立され、その役目を果たしたが、昔で言えば「落下傘候補」というのがあったことを思い出した。

 考えてみるとこれらは「天下り候補」にほかならない。官僚の天下りを廃止しようという動きに逆行しないだろうか?

――「いや、官僚はこれまで国家公務員として税金で食ってきた上に、さらにまた余生を税金で造られた機構に就職して、税金を食うわけで、そういう経歴を持たず、しかも最大4年という任期しかない議員とはわけが違う」

 こんな反論があろうが、どんなものか。地方のことは地方でする(候補者もその地方の人間)という「地方分権」とも整合性はないではないか。多数をとるためには手段を選ばぬ「刺客ゲーム」が、小泉郵政選挙以来、常態化してしまった感がある。健全な民主主義とは言えまい。

 しかしまあ、いずれにしても、本格的二大政党になってから初めて、政権交代による新しい内閣が誕生する。

 今度の民主党に期待したいのは、経済でも少子高齢化対策でもない、アメリカとの対等外交だ。戦争に負けたにしても、余りにも長い「アメリカの傘の下の日本」であった。これを是非とも是正して欲しいものである。

 幸いにも、新首相に就任する鳩山由紀夫は戦後生まれで、対米英戦争の当事者ではない。もちろん前の麻生太郎にしても小泉純一郎にしても本人が戦ったわけではないが、戦争前の生まれであることで対米開戦に加担したかのような印象がある。

 その点、鳩山由紀夫はれっきとした戦後生まれで、あの対米開戦に肩入れしようもない世代のひとりである。

 対するアメリカ大統領のバラク・オバマも、47歳という若さであれば、対日戦争はおろかベトナム戦争さえ知らない世代である。ここは二人で戦後アメリカ追従体制の総決算をしてもらいたいものだ。

 その上で日本の国是として次の諸点を訴えたらどうだろうか。

    1 日本は永世中立国となり、アメリカの軍事基地は廃止する。

    2 武力は専守防衛に徹して、現有レベルの軍事力は保持する(ただし非核)。

    3 国連には加盟し、応分の負担はする。そして国連の軍事力への査察は定期的に受ける。場合によっては国連(多国籍)軍の常駐を受け入れる(もちろん日本軍との合同演習なども実施する)。

 「永世中立国」構想の歴史は古い。すでに1950年代初めにはあったビジョンである。自分の記憶では1960年代の終り頃まで、「あなたは日本がどこの国のようになったらいいと思いますか?」とか「あなたの一番好きな国はどこですか?」というような設問には、多くの人が永世中立国の「スイス」と答えていた。

 しかし、そのような設問自体がいつの間にか消えてしまった。今からその理由を斟酌してみると、スイスの「国民皆兵」制度がネックになっていたのだろうと思う。

 あの当時、左派系論調が一世を風靡しており、憲法9条が謳っているように「非武装・中立」がスタンダードな考えであった。スイスのようになりたいと思ってよく調べると「スイスは国民皆兵制度」であった。これは左派勢力(革新勢力とも言った。おもに社会党系の思想で、今日まで考えを変えていないのは社民党だけ)の主張と真っ向から対立していた。

 一切の武力は持たないという左派勢力からすればからすれば、「国民皆兵」など背筋が寒くなるほどおぞましいことであったろう。またスイスは州によっては「直接民主主義」を採用しており、女性の参政権(投票権)がない場合もあり、そのことも嫌悪すべき事態であったはずだ。

 そんなこんなで「永世中立国スイスが一番好きで、そのような国になりたい」という国民多数の願いは、左派への迎合に動いていた当時のマスコミからは、無視されてしまった(よく言えば「敬して遠ざけられた」)のである。

 今日の世界情勢を見、その中における日本の未来を考えると、日本は新しい「永世中立国」になるのが最もよいと思う。世界に根回しせずとも、一方的に「永世中立宣言」をしてしまえばよい。結果はあとから着いて来るだろう。つまりこの宣言で友好国から「国交断絶」などされるわけがないだろうし、上に挙げた2,3の条件なら何ら文句の言われる筋合いのものでもない。

 最も衝撃を受けるのはアメリカだろうが、オバマ政権の今なら可能と思う。4,50年前に真の自由はなかった黒人の政権なら、戦争に負けたからといって60年以上も経つのにアメリカからの真の独立のない日本の現状への理解はあるはずだ。そのさきがけが「プラハ宣言」で、彼は日本への原爆投下に対して「道義的責任がある」と明言した。

 今こそチャンスではないか。結局のところアメリカ迎合の自民党政権では望むべくもなかったが、民主党ならできそうだ。その意味で「頑張ってくれ!民主党!」。

 

 

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