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国連総会のカダフィ大佐

9月15日から開かれた「第64回国連総会」は、新しく首相になった鳩山由紀夫民主党党首の外交デビューとなった。「気候変動に関する協議」で、日本が二酸化炭素の25パーセント削減を訴えたときには、大きな拍手が起こっていた。

 日本の首相の演説に対して、大きな拍手が巻き起こるなんて初めてのことではないだろうか。

 また、意外なことにアメリカ新大統領のバラク・オバマが、安全保障理事会においてアメリカの大統領として初めて議長役を務めたという。

 日米がともに注目を集めた今回の国連総会は、新たな1ページを追加したと言ってよい。

 しかし聴衆の度肝を抜いたのは、23日の総会一般演説に登場したリビアのカダフィ大佐だったろう。

 彼の長広舌は以前から有名だったようだが、15分の持ち時間を6倍も越えた90分のほとんどを「国連批判」に費やしていた。

 『国連憲章』を読み上げ、<加盟各国は平等でなければならない>との下りでは「いったい何が平等だと言うのか、特に安全保障理事会など一部の国が全くの優越権を与えられているではないか」、と憤った挙句、手にしていた『国連憲章』をうしろに放り投げてしまった。

 多くの聴衆(各国の首脳)は唖然としただろうが、内心、拍手を贈っていたに違いない。

 カダフィ大佐(何でいつまでも大佐のままなのだろう?)の言わんとすることはよく分かるが、そもそもアメリカが加盟していなかった国際連盟に代わって、新しく国際連合がうまれ、その本部がアメリカの中心都市ニューヨークに置かれた、という経緯でおおむねの事情は分かろうというものである。

 要するに英米を基軸とする第二次世界大戦(太平洋戦争を含む)における勝者が中心になって設立されたのが国際連合であって、大戦中の「大西洋憲章」「カイロ宣言」「ヤルタ会談」「ポツダム宣言」が下敷きになって創立されている。

 勝者の英米プラス反日の中国、反独のソ連、フランスが戦後の安全保障体制の枢軸国家と規定されたが故に、国連において特別のポストが与えられたわけなのである。いわゆる「ヤルタ体制」と呼ばれるものだが、当時の中国は蒋介石の国民党政府であって、今の中共政府ではなかったし、ソ連も今日のロシアに政治体制が変わってしまっている。

 それなのに中国、旧ソ連がそのまま変更もなく引き継がれているのは、おかしいと言わざるを得ない。

 また、鳩山首相は「東アジア共同体」構想を明言したが、中国共産党政府が乗ってくるとは思えない。それどころか日本の常任理事国入りには徹底的に反対するだろう。

 また、アメリカの本音は「日本と中国が手を結んだらえらいことになる」だから、いつまでも軍事基地をおいて日中の離間策をとっているわけで、中国のそうした反日的姿勢を黙認している。

 ええ!アメリカが軍事基地をおいているのは、日本を周辺の非自由諸国の強国・中共と旧ソ連から守ってくれているのではないのか?――などと言う人がいたらお目出度い人だ。

 実際、ソ連が崩壊し、ニクソンが対中国融和に動いたのに、日本国内の米軍は減りはしなかった。もう30年ほど前になろうか、ソ連のミグ戦闘機が日本の領海を犯して侵入(亡命)したことがあったが、米軍は何にもしなかった。つまり日本を敵機の侵入から守ってくれなかったのであった。あれは「亡命」であったからよかったが、核搭載のミサイルでもぶっ放されたら酷いことになっていただろう。

 アメリカは本気になって日本を守ろうなどとは思っていない。ただ、太平洋戦争の勝者として地政学的にふるまっているに過ぎない。

 カダフィ大佐の憤りは、第二次大戦での勝者への憤りでもある。「勝者のおごり」という批判でもある。批判の矛先になっている超大国アメリカのオバマ大統領はそれにどう答えるか、ここ1、2年が山場だろう。

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投稿: VINNY8 | 2009年9月29日 (火) 23時36分

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