降灰と黄砂のダブルパンチ(鹿屋市田淵町)
今朝の上空は、夜明けとともに良い天気を連想させる青さが広がっていたのだが、すっかり明るくなってから見回すと、周囲の山々は霞んでいた。
冷え込んだ朝などに、冷たい大気が降りてきて、まだ温かい地上の水蒸気が冷やされて霧のようになることはよくあるが、今朝のは春霞のようにもやがかかっている状態である。
昼過ぎ、葉書を出しに単車で走って行くと、いつも高隈山の連山が絵のように眺められる田淵町の茶畑の向こうに、その姿が無い。
空は結構青いのにこの始末。
さっきの昼のニュースでは大陸からの黄砂が飛んで来ている、ということだったが、こっちにもやって来たのか。
しかし、黄砂でこんなに見えなかったことはない。それに黄砂なら空一面が赤っぽくなるはずだろう。
茶畑を回り込み、望遠で写してみると、どうやら輪郭だけはぼんやりと見えている。
真ん中の一番高い輪郭は「御岳(みたけ)」で、1182mあり、主峰の「大箆柄岳(おおのがらだけ)」(1256m)に次ぐ名峰だ。
ところが連山の西外れ(左手)を写すと、そこは一層霞み方がひどい。
ビニールハウスの上あたりに、見通しがよければ桜島の頂上部分がちょこんと見えるのだが、まったく影も形も見ることができない。
やはり犯人は桜島だったのだな。黄砂も少しはやって来ているのだろうが、その影響は微々たるものに過ぎないようだ。
桜島は一昨日、年間最多噴火回数を塗り替えたそうだ。最高記録は12,3年前の476回か7回で、今日でもう490回くらいまで記録を伸ばしている。イチローや魁皇ならファンはこぞって最多安打や最多出場回数を喜ぶところだが、いくら桜島のファン(?)でも「あと10回噴いてくれ。500回になるぞ」などとは行くまい。
でも、この分だと行きそうだ。
桜島は今から96年前の大正3(1914)年1月に大噴火を起こし、島を大隅半島に引っ付けている。桜島はもともと大隅国に属していたし、大正時代のことだからそれはそれでうまく収まったのだが、万事にインフラが進んだ現在、そんな噴火を起こされたら大変な騒ぎになるだろう。
鹿児島市という50万都市の真ん前に、こんなに活発に活動する火山があるのは、よく言われるように「世界の奇跡」であるに違いない。しかし、どんどん噴き上げたら、観光客がわんさか、というのもどうだか・・・。
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