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映画 『太平洋の奇跡』 を観る

 鹿屋市の中心部のリナシティ(商業施設)3階の「リナシアター」(70席)で久し振りに映画を観た。

 『太平洋の奇跡』という映画で、映画監督は日本人だが原作はアメリカ人が書いている。『大場隊の勇戦512日』という表題で日本では出版されているが、原作は『OBA,THE LAST SAMURAI』といい、直訳すれば「大場、最後のサムライ」である。

 原作者はドン・ジョーンズというアメリカ人だが、原作の表題にあるようにサイパン島の大場部隊の指揮官であった大場栄大尉のことを「最後のサムライ」と畏敬を以て描いている。23423taiheiyounokiseki  日本での本のタイトル『大場隊の勇戦512日』で分かるが、大場部隊はサイパン陥落の1944年4月から200名ほどの民間人と共に山中に籠もり、512日、つまり1年と5ヶ月の間、アメリカ軍の掃討作戦をかわしながら生き延び、終戦後の昭和20年12月にアメリカ軍に投降した。

 このしぶとさがアメリカ人の舌を巻かせ、しかも同行の民間人をひとりも失うことなく転戦したことにも賞賛を贈っているようである。

 劇中でサイパン島の米軍司令官に何度も言わせていたのは、「形勢不利と分かっていたら、捕虜になればいいものを、どうしてジャップは自決ばかりしているんだ。俺には分からん!」であった。

 アメリカ人にとっては戦いでもし敗れたにしても、自決などしないで潔く降参し、捕虜になってでも無事に生きて帰ること――これが常識で、とにかく<生き延びること>が賞賛される行為なのだろう。

 「生きて虜囚の辱めを受けず」が帝国軍人の生き様だったのとは正反対と言っていい。劇中で「おれは投降などしない」と言い張り、投降直前にピストルで自決した一軍人を描いていたが、大場部隊48人中のたった一人だった。

 大場栄大尉の本心はどうだったのだろうか? 当然、集団自決も考えたであろうが、民間人を巻き添えにしてまで死ぬことはないだろう、という思考が上回ったのかもしれない。

 だが、本当のことは分からないままだ。

 

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