山間の収穫風景(鹿屋市下祓川町)
鹿屋市の北5キロほどの山間にある「長谷観音堂」は古い歴史があるようだ。 伝承によると―むかし何かの事情で都からやって来た男がこのあたりで炭焼きで生計を立てて暮らしていたが、山中から「唐金(からかね)」を発見して都に出て売り出したところ大層な高額で売れたので億万長者になった、という。
これはかねてから信仰していた奈良の長谷観音による御利益だと思った長者は、長谷寺を分置して丁重に祀ったという・・・――。
「唐金」とは弥生時代に鉄製品とともに日本へ到来した青銅器のことであるが、この炭焼長者が発見した物は何であったのか、伝承は語らない。
鹿児島では銅鐸が見つかったことはないから、北九州系の銅矛か銅戈か?銅戈なら志布志市有明町で一本の完形品が出土している。 この長谷観音の前を肝属川が流れ、川幅一杯の恒久的な大園井堰があるが、井堰のすぐ下に注ぐ小川をたどると長谷観音の裏山を越えた所に小さな谷間があり、今ちょうど脱穀の最中だった。
今年の普通作はどこも取り入れたあとの掛け干しを終えて脱穀をしているが、実入りは上々と見た。夏の生育期に日照が十分あり、気温も高目だったからだ。
山里の秋はまさに酣である。
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