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あじさいロード(肝属郡錦江町田代)

 肝属郡錦江町に所用があり、足を延ばして田代地区の盤山にある「あじさいロード」を見て来た。

 旧大根占町の中心にある栄町交差点から国道448号線に道をとり、旧田代町中心部からさらに山手へ4キロほど行くと新田トンネル。そこを抜けて1キロ足らずで右手に「大原小学校へ」という看板があるから右折。Cimg3627 右折して1キロほどで大原地区の田園地帯に出る。一望10町くらいの田んぼ。ここの5枚の田で12,3年前まで米を作っていた。田の果てに見える白っぽい建物は大原小学校の体育館。あの辺りが大原の中心である。Cimg3609_2 7,8年前だったか、大原の中心部を迂回する「大原バイパス」が出来て、あっという間にあじさいロードの入り口だ。手前には「山茶香(やまさか)」という大きな茶工場がある。(右手の直線道路を行けば田代の川原地区へ至る。)Cimg3613_2 左折して清流に架かる橋を渡ると「盤山」への山道に入る。ここから延々3キロが「あじさいロード」である。Cimg3615 登り口が標高300㍍、盤山は標高500㍍。その差200mはあり、道はずっとカーブの連続だ。Cimg3617 途中に花崗岩の巨岩があり、その周りもあじさいで埋め尽くされていた。Cimg3622 上りついたところにあるのが「盤山公民館」で、ここは戦後開拓者の拠り所である。Cimg3618 公民館の庭の一角に「拓魂」と彫り込まれた大きな花崗岩の石碑が建っている。Cimg3620 「拓魂碑」の文面は

<昭和19年3月10日、旧満州国錦州省盤山県第13次与論開拓団に145戸635名が与論島から分村入植した。(しかしながら、20年8月15日には終戦となり)敗戦前後の苛酷な状況に中で、多数の人が犠牲となる。432人が町清之進氏を団長として肉親の遺骨を抱き、はだか同然で21年6月2日引き上げ上陸、内地開拓のため54戸156名が7月18日、現在地に入植した。

 

 開拓団長 町 清之進    副団長 池田 福利>

とあり、さらに開拓団員52名の名が刻まれている。

 開拓団員として名の見える元町議の有馬功さん(左から2列目、上から3人目)が、このあじさいロード植栽事業の中心人物であった。

 公民館からさらに150㍍ほど上がったところに有馬さんの家がある。訪れてみたがあいにくの留守であった。有馬さん一家には我が家が田代で米や野菜を作っていたころ、大いにお世話になった。娘が有馬さんの孫と同級生だったこともあってずいぶん親しくしてもらったものである。

 その有馬功さんは2年前に他界され、今はちょうど盤山公民館と有馬家の中間くらいにある墓地に眠っているので手向けをさせてもらった。Cimg3624 真新しい墓碑が6基建ち並ぶ。一番手前のが有馬家の墓である。Cimg3626 墓碑の左端、一番新しく刻まれた名が有馬さんのもの。その右手に昭和20年8月20日が命日の5人が見えるが、マツさん(52歳)が母親で、マツエさん、キヨさん、シズエさん、宏さんはいずれも有馬功さんの兄弟である。

 なぜ同じ日かというと、敗戦とともにソ連軍の侵入が始まり、逃げるのに足手まといになる、あるいはソ連軍に拉致・連行される・・・、ならいっそ死のうということで、・・・亡くなられたそうである。

 与論島から勇躍満州へ開拓に入ってからわずか1年5か月のことであった。

 満州にあじさいが咲くのかどうか知らないが、有馬功さんが熱心に植栽事業を進めたのは若くして亡くなった父母兄弟を偲ぶよすがだったのかもしれない。

 雨模様だが、あじさいはひときわ麗しく咲いているように思われた。合掌。

 


























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コメント

大原は心に残る所です。文中に出てくる「有馬さんご夫妻」にはお世話になったことがあります。また、功さんは折りにふれお会いすることがありました。大原中学校にも足を運んで下さいました。私は公民館の記念碑を写真に撮りましたが、資料が多すぎてどこにあるかわからなくなりました。
 蕃山の歴史を振り返っているところです。
 この文章を書かれた方は鹿屋におられるのでしょうか。

投稿: 森永 國昭 | 2015年9月 1日 (火) 20時48分

森永さんへ。
 このブログの主は鹿屋市在住です。ホームページ「鴨着く島おおすみ」には連絡先が記載されています。

投稿: kamodoku | 2015年9月 1日 (火) 23時18分

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