カライモ畑のミステリー(鹿屋市池園町)
仕事を辞めてから、愛犬ウメを、これまでの朝起きたての一回の散歩に加え、夕方の食事前にも一回と、二度連れ出すことにしている。
連れ出すといっても本当はこちらのウォーキングを兼ねて引っ張り出しているので、ウメには迷惑千万・・・・・・なんてことはない。全くの杞憂。
つまりは「Win-Win」の関係なのである。何といっても犬は散歩が一番好きだ。このごろはこれが当たり前になり、夕方の日暮れ時にはそわそわと落ち着きがなくなる。玄関と居間のある硝子戸の方を交互に見比べては、尻尾を立てたり項垂れたりしながら行ったり来たりするからおもしろい。
いつものコースを、ウメは手綱を引っ張るようにして歩いて行く。それでも時どき地面に鼻を擦り付けんばかりに草むらに入って行く。とても道草が多い犬なのだ。モグラが通ったあとの膨らんだ地面があれば、そこに鼻を突っ込み、前足で土をシャベルよろしく掻き出していく。一度もモグラを捕まえたことはないが・・・。
今日の夕方、1キロほどある畑の中のコースも半分に差しかかったとき、とある畑の畦に目が釘付けになった。「忘れ物かいな?」「それにしても裸足でどうやって帰ったのかな・・・」水色のサンダルがきちんと並べて畑の入り口の畦に置いてあるではないか。(ウメの散歩のあと、デジカメを手にし、引き返してきて撮影した。)
サイズは女性用であろう。畦に咲くきれいな花々は、たぶんこのサンダルの持ち主が植えたのに違いない。
黒いビニールでマルチングをした畝に真新しいカライモ(唐芋=さつまいも)の苗が植え込まれている。畑の土は湿っているがドロドロしているわけではないので、サンダルで作業をしたのだろうか。
見渡す限りのカライモ畑。
靴がそろえて置いてあると、誰かそこから身を投げたのだなどと言うが、後ろの大きな溝には誰もいなかった。
昔むかし、天智天皇は山科の里へ馬に乗って狩りに出かけたまま帰らず、探しに行ったらそこに沓(くつ)だけがあった―という伝承があるが、それほどの大事ではないだろう。
黄昏れゆく池園畑のミステリーはこれにて―。
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