雄川の滝を訪ねて(肝属郡南大隅町根占牛牧)
3月一杯で職場を退職し、ここ一週間で「福岡・佐賀歴史探訪」(ブログ)の更新をはじめ、溜まっていたホームページ「鴨着く島おおすみ」のおおすみ歴史講座の更新、それに「記紀を読む」の更新と立て続けに更新のオンパレードで、部屋に引きこもる状態が続いたので、今日はウォーキングを兼ね、かねてから訪ねたいと思っていた<雄川の滝>を見に行った。 根占のフェリー乗り場近くの信号を佐多方面に左折し、1、5キロほど行くと雄川橋だが、この橋の手前を左折する。この行き着く先は錦江町の田代だが、2キロほど行くとやや登りにかかるかという所、左手に「雄川の滝」への看板があるので、ここを右折する。
約2キロで雄川発電所に到達。その近辺で思わぬ田園風景に出くわした。 渓谷沿いの数枚の田んぼが見え、田植えをしている人がいた。
もう少し行くと、何とまあ!極小の田んぼがあった。昨日あたりに田植えを済ませたのだろう、か細い苗が植えられていた。 広さはせいぜい30坪という所だろうか、すぐ下には雄川の渓流が流れている。
全部で7枚の小さな田圃群が満々と水を湛えている。左手の岩は大き過ぎて除去できなかったのだろう、でも逆に田んぼに風趣を添えている。
岩の先に回ると、右手の岩の下には植え残した苗が置かれていた。それにしてもこの風景は何だ。この田んぼは、まさに芸術の域に達しているではないか。採算性なんぞ屁の河童、見事な田園芸術である。
芸術的田圃から山奥へ2キロ。「牛牧」という昔は人が住んでいた最奥部に到着。ここで車を降り、徒歩で約1、2キロにある「雄川の滝」を目指す。
すぐに森の中の道に入るが、道はコンクリート製でマウンテンバイクなら通行可能と見える。
大隅中央道路(農免道路)が雄川をまたぐ辺りから、道の左手に並行する渓谷がどんどん近くなる。とある淀みに降りて「瀧見大橋」を見上げた。橋から下の渓谷まで80㍍くらいはあるだろう。
川畔に見つけた「盆景」。凝灰岩の表面に苔とセキショウが生え、中の三つの窪みには白砂が詰まっている。河童の遊び場かもしれない。そう名付けておく。
なおも進むこと500メートル、ついに滝壺が見えた。
ところが・・・・・、滝が落ちていない! それもそのはず、今は渇水期で雄川発電所用に水を取ってしまうと滝壺にはほとんど落ちてこないのだ。何だ、残念。期待外れだ。 そこで、出発点の牛牧に建てられていた説明看板にプリントされていた滝の姿をせめてもの慰めとして嵌め込んでみた。これが見られるのは豪雨のあとに限られる。
高さ60m、幅10mほどの豪快な滝である。このような姿であれば鹿児島県本土では最高の滝だろう。(県全体では屋久島の千尋の滝が最も高く水量もあるようだ。) 滝の落ちる壁は左右に100㍍以上あるが、壁の下からそこここに小さな滝が落ちている。右手の小滝でも8㍍はあるだろう。
また、青く澄んだ滝壺の下からも水は湧出しているのだろう。それでなければさっきの瀧見大橋を見上げた写真にあるような豊かな渓流があるはずがない。 滝壺に降りる途中にあった「竜安寺の庭」。白砂がきれいに掃かれたようになっているではないか。
この渓谷美は「なんちゅわならん!」(何とも言いようがない!)。
このブログは雄川流域散策(1)にいれるべきもの。今頃になって追加するとは・・・。
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