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敵(日本)の敵(中国)は恋人?

 韓国の女性大統領・朴槿恵が中国を公式訪問し、習近平総書記との蜜月を演出した。韓国指導者の外遊ではアメリカ訪問の次は日本と決まっていたのを敢えて今回は避けたのだそうである。

 日本と中国が尖閣諸島の問題をめぐってギクシャクしているのを幸いとばかり、頭越しに中国へ飛んだ朴大統領はやはり最後に「日本の歴史認識はだめだ」とダメを押すことを忘れなかった。向こうでは強気一点張りだ。

 今度の訪日回避は本当のところは、従軍慰安婦問題を再燃させて慰安婦の生き残り(韓国に言わせれば被害者)を訪日させたが、橋下大阪市長と対面する間際になってドタキャンしたことが問題視されるのを避けたためだろう。

 大東亜戦争ではどちらも日本にひどい目にあった―これが彼らの歴史認識で、この一点で「共通の敵日本」への侮りと偽証をやめない両国。しかしその歴史認識も日本で言えば明治維新からのロングスパンで考えれば「いつまでもそんなことを言っていていいのか」と危惧する。

 日本の韓国併合は韓国(大韓帝国)人すら支持するものも多かった。もし日本が併合していなければソ連が侵略し、おそらく日本と戦う羽目になっただろう。そうなれば朝鮮半島は戦後の朝鮮動乱以上の犠牲を払わなければならなかったはずである。日本の併合はそうならないための必要悪であったことになる。もちろん必要でも悪は悪だが、大韓帝国そのものが統合して立ち上がれなかったのだから仕方あるまい。

 日清戦争では日本はイギリスの悪辣なアヘン政策でへろへろになっていた清王朝つまり満州族による支配を打ち破り、結果として漢族による大陸支配すなわち中華民国独立に大きく貢献した。これに対して日本人は官民を挙げて後押しをしている。

 日本は韓国併合、台湾領有を含めて欧米列強が目指していた世界植民地分割抗争に立ち向かい、欧米との治外法権・関税自主権なし等の差別的国交を歯を食いしばって堪え凌いで立ちあがり、アジア・アフリカの有色人種国家で初めて欧米に伍し、これがまた植民地状態の有色人種国家群を勇気づけたのであった。

 日本は連合国(英米仏蘭等)と戦いそして敗れた。しかし戦後多くのアジア・アフリカの植民地は解放された。戦いには敗れたが、「人種の平等と植民地解放への戦い」の偉大な一里塚となったのである。聖戦とは言えぬまでも義戦ではあった。

 この辺りの時代認識を持てない指導者は本来失格である。だが、他国とあれば辞めさせるわけにもいかない。

 しかしひるがえって、彼ら(中国・韓国)の目から見れば、日本がいつまでもアメリカの傘の下にぶら下がってもごもごうじうじしているのを見るに堪えないのではないか。実を言うと上の太字で表した部分のような認識を本当は持っているのではなかろうか。持っている上でそんなことはおくびにも出さず「日本にはひどい目にあった」だけを言い募り、日本のマスコミを走らせ、いつまでも日本人を叩く材料として確保しているのだろう。

 その挙句に日本から準賠償金であるODAをたんまりと受け取ってきて知らん顔をしている。これは一種のゆすりだが、「日本軍は南京で30万人も殺したんだぜ」が、文字通り殺し文句になり、日本側を黙らせてきたわけである。韓国もそういった作戦に同調しつつあるのだろうか。

 今回の「蜜月報道」を見ていて、奇妙な感覚にとらわれた。というのはそもそも朝鮮動乱の共産圏側の侵略者は現在と同じ中国共産党政府であった。つまり朴大統領にとっては北朝鮮軍とともに韓国南部まで侵略し、韓国を焦土にした憎むべき敵が中国共産党なのである。

 しかも中国共産党政府の介入がなければ、アメリカを中心とする国連多国籍軍の反撃で金日成率いる北朝鮮軍は壊滅し、現在まで続く南北分断も金王朝もなく、朝鮮半島には統一政府が成立していた可能性が高かったのである。

 「朝鮮動乱の時は中国共産党軍にひどい目に遭いましたわ、私たち」―と朴大統領が習近平に直言し、謝罪を要求したかどうかは分からない。たぶんそう思っていても口には出さないに違いない。なにしろ「蜜月」なものですから・・・。

 

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