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第1回歴史探訪会を開催(大隅史談会)

 所属している大隅史談会では近年で初めて、歴史探訪会を主催した。

 以前、といってももう20年近くになるが、大隅史談会はそれまで行っていた年間数度の研修会や現地視察などを止め、年一回の会誌『大隅』の発行のみに専念してきた。史談会の役員のほとんどが各市町の「文化財審議委員」に任命され、審議会が行う年二回の現地研修があるため、史談会として独自に行う必要はなくなった―というのが、その大きな理由であった。

 それはそれでいいのだが、会の活動が減少して来て困るのが文化財審議委員の活動などに無縁の一般会員で、郷土の歴史についてもっとよく知りたいとか、自分の先祖はどうだったのか、などの好奇心や探究心に応えられず、次第にその根幹事業の会誌の投稿者や読者さえ減って来てしまった。

 このままでは尻ピンになるのは目に見えている、というか、既に5年前から会誌発行の資金がままならない状況に陥っていたのであった。そこで、製本前の編集・原稿のワード化・写真の貼り付けなどを事務局で行い、印刷製本だけを印刷会社に依頼するだけにしたところ、大幅なコストダウンとなり、何とか赤字は免れることになった。

 さらにある方々からの寄付金などもあって、この2年で余剰さえ生まれたので、一般(読者)会員の上記のような期待に応えるべく、また新たな会員を獲得するべく、今回、探訪会を開催することにしたのである。

 来年度からはこういった行事と月例会を組み合わせ、会の運営を活発化しようと考えている。このブログの読者の中で関心をお持ちの方々の参加をお願いしたいと思っている。せめて読者(会誌購入者)になっていただければ幸いである。

 ※会誌『大隅』は毎年4月末頃の発行で、内容は大隅の歴史・伝承などの郷土史が中心だが、石造文化や神話・伝説、家族史(いわゆる自分史)、史跡・旧跡探訪など範囲は広く、ここ最近の5号の平均投稿者数は18、ページ数は190ページほどの体裁(B5版)で、一冊2000円(送料別=一冊80円)で販売している。

 ※読者会員は入会金は不要で、誌代と送料を以下の郵便振替口座(太字)に入金していただけば、確認次第(郵便局から事務局に入金通知が来る)、『大隅』各号を送付します。最新号は56号で、50号以降の在庫は十分ありますので、まずは問い合わせてください。各号の目次などはホームページ「鴨着く島おおすみ」に掲載しています。

   郵便振替口座   加入者  大隅史談会事務局

   郵便振替番号   02000-2-11027

   (住所)  鹿児島県鹿屋市池園町2245-5

   (問い合わせ)  ☎   0994-49-2360

     事務局  松下高明(会長兼務)   

 ※投稿者になるには入会してもらい、入会金が1000円必要。今のところ年会費はなく投稿すればその号を一冊進呈する。(来年度から年会費制にしようという論議があり、また月例会の新設を含めて、変わるかもしれない。)

 ・・・さて、10月14日の「大隅の歴史ロマン探訪」と銘打った探訪会は予想以上の盛況であった。参加者は史談会役員を含めて41名。遠くは指宿市から1名、姶良市から1名が2時間近くかけて加わってくれた。Cimg6678 北田公園の無料駐車場に集合した参加者は40人乗りの中型バスで(1名は自家用車)、まずは肝付町宮下(みやげ)にある「桜迫神社」へ。Cimg6679 後ろに見える赤い鳥居が桜迫神社。左手の電柱のさらに左に立つ石碑が「西洲宮址」。ここら一帯にウガヤフキアエズの命の宮処(みやこ)があったとされる。Cimg6684 続いて訪れたのが東串良町の「唐仁大塚」。正式には唐仁一号墳で、唐仁古墳群の盟主。全長180mは県下随一で、5世紀半ばの築造とされる。被葬者は不詳だが、その当時、大隅地域最大の豪族の墓であることは間違いない。ただ、唐仁古墳群には140基余りの古墳が確認されているが、群内に一基も地下式古墳が無く、大隅南部では 特長的な古墳群である。Cimg6685_2 円墳の上に建てられた神社の拝殿(向こう)と本殿(手前)の間をつなぐ渡り部分の柱の下が竪穴式石室で、苔むした蓋石が4枚むき出しになっている。ここが昭和9年に国指定の史跡になる前の7年に行われた調査で、この石室の中に鎧と刀などが副葬されていることは判明したが、元に戻されてしまい、再調査はされていない。Cimg6689 大崎町の横瀬にある「横瀬古墳」まで北上し、車の中からその巨大さ(墳長125m)を見たあと、柏原海岸の松林の中で昼食を摂る(東屋あり)。Cimg6693 昼食後は肝付町の肝属川河口近くにある「戸柱神社」に立ち寄り、肝属川を西にたどった塚崎台地にある「塚崎古墳群」を見学。写真は塚崎一号墳とその直上に生えた「塚崎の大楠」(県下では3番目の大きさという)。Cimg6695 一号墳の後に訪れたのは「塚崎11号墳」(全長56m)で、塚崎台地を横切る国道のすぐ北側に横たわっている。塚崎古墳群には前方後円墳5基のほか、円墳が38基、南九州特有の地下式横穴墓も13基確認されており、肝属川対岸の唐仁古墳群より、若干古い時代に形成されたようだ。Cimg6697 最後に訪れた吾平山上陵の2キロ弱手前の鶴峰の田んぼ地帯の真ん中にある「飴屋敷跡」。母親である海神の娘トヨタマヒメに去られたあと、妹のタマヨリヒメが赤ん坊のウガヤフキアエズ命を養育した場所という。乳が出ないので飴(米の胚芽で作ったようだ)を乳代わりにして育てたという。Cimg6701 最後は「吾平山上陵」。神武天皇の父・ウガヤフキアエズとタマヨリヒメの洞窟御陵。洞窟なのに「山上陵」という名称もおかしいが、一代前のホホデミが溝辺の「高屋山上陵」といって岡の上に、またもう一代前のニニギが薩摩川内市の新田神社の裏山の「可愛山陵(えのさんりょう)」に祀られているのとは全く違っているのが不思議だ。

 火山噴火による降灰多発期に営まれた墓ではないかとも考えられる、と解説したが・・・。Cimg6698 最後に山陵入口で記念写真。

 次回の「ロマン探訪」は、鹿屋市のあちこちにある「国司塚」「国司山」「国司城」など、国司にかかわる地名・伝承を探訪し、奈良時代の初期の大隅国成立事情などを考えて見たいと思っている。

 今のところ、探訪の期日は26年1月13日(成人の日)を予定している。

    

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コメント

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投稿: ニューバランス レディース 人気 | 2013年11月13日 (水) 18時58分

kamodoku様、また失礼致します。いきなりで申し訳無いのですが…会誌の「大隅」の50号以前のものが読める所はあるのでしょうか。
最新の56号までの目次、拝見させて頂きました。惹かれるお話が沢山ありました。

投稿: hanaori | 2013年11月25日 (月) 22時05分

hanaoriさんへ。
 どこにお住まいか分かりませんが、史談会の『大隅』各号は鹿屋市立図書館・鹿児島県立図書館・国立国会図書館では相当古い号まで読むことができます。
 また、『大隅』を購入されたいのであれば、最新号の『大隅56号』の最終ページに在庫のある号を掲載してあるので、事務局あてに葉書で御注文下さい。
 送料については掲載の額よりかなり安くなり、1冊あたり80円で郵送できます。

投稿: kamodoku | 2013年11月25日 (月) 22時42分

kamodoku様、教えて下さり本当にありがとうございます。何度も書き込みをしまして申し訳ございません。
私は霧島市在住です。利用している図書館に 調べたい市町の郷土誌が無かったりするので、「大隅」で色々な歴史のお話が読めればとても有り難いな と思います。
直ぐではないのですが「大隅」の申込をした際は どうぞ宜しくお願い致します。

投稿: hanaori | 2013年11月27日 (水) 17時04分

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