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伊豆大島10・16豪雨災害

 想定内か想定外か・・・。

 この判断が明暗を分けた伊豆大島の台風26号による大災害。

 昨日・一昨日とニュース番組は一日中「伊豆大島の土砂崩れ災害・死者不明者約60名」を取り上げていた。

 大島町の町長は17日の記者会見で、出張先で16日未明の豪雨は想像を超えたものだという報告を受けていたが、この時点で町民に避難勧告を出すことはかえって危険である―との考えで勧告も指示も発令しなかったことを認めた。Cimg6772 昨日の朝のニュース番組「スッキリ」から。

 一番上の「おととい」とは15日のことで、この日の夕方に気象庁は立て続けに大雨洪水警報と土砂災害警報情報を発表している。真夜中近くになって、さらに東京都に対して「特別警戒レベルの大雨」と追報。

 この段階で最低限、避難所をオープンして町民に避難を呼びかけるのが常識だろう。

 鹿児島のような台風常襲地帯では、暴風圏に入るという進路予報が出た台風なら、その強風圏に入った段階で避難所を設置し、住民に避難を呼びかけるのが普通だ、それも明るいうちに。上の画面で言うなら、最初の警報レベルくらいで早々と最寄りの避難所へ避難を始める人もいるくらいだ。そのくらい早目の対応をしている。

 ここがまず第一の想定外。つまり「行政の危機管理範囲では想定内と考えて当然とるべき行動」をとらなかったという意味での「想定外」だ。

 もう一つ遡ると、そもそも15日~16日に島根県で行われたという会合に町長と副町長がそろって参加する必要があったのか、台風がすぐそこに見えているのに・・・。どうしても参加が要請されていたのならば町長か副町長のどちらか1名が参加してもう一人は町に留まるべきだったろう。

 ここも我々の常識からいうと「想定外」だ。Cimg6793 18日夕方のKTS全国ネットのニュースから。キャスターが生放送で町長に問い質している。

 雨の降り方も想定外だったようだ。時間雨量が夜中の2時・3時頃に122ミリという、比較的雨の多い伊豆大島でも考えられない量のドカ雨が降ったわけで、たしかに町長の弁明の中で、「そんな状況では避難はかえって危険である」と判断し、「指示」はおろか「勧告」さえも出さずじまいだったのである。

 我々の常識からすると「想定外」が三つ重なって起きた人災という側面が強い今回の大規模災害であったと思う。

 最後に挙げた降雨だが、去年の夏に熊本地方と福岡県南部を襲った豪雨被害の際に、熊本地方気象台の「これまで経験したことのないレベルの雨の量です」という職員の言葉がきっかけになって生まれた「大雨特別警戒警報」は大島町には適用されなかったそうだが、仮に適用されたとしても、今回の行政の対応では対策が立てられず終わっただろう。

 何にしても災害の予測は未然の内に立て、それに伴って早い段階で手を打って行かなければならないことが明確になった今回の大災害。

 1986年には三原山の大噴火で、ひとりの犠牲者も出さずに「全島避難」という離れ業を演じている大島町にも、歳月の経過とともに油断が生まれたのだろうか。

 このところ「想定外」のことが起きつづけている。

 東日本大震災のマグニチュード9、0という大きさしかり。そのあおりで福島原発で起きた全電源停止によるメルトダウンとその後の後手後手の対応しかり。

 全原発が発電停止してしまっても全国的には電気不足にならなかったのも「想定外」だ。原子力発電推進派は「原発が止まったら、産業界に深刻な事態が起きる」と言っていたが、あれはどうなったのか?

 豪雨や竜巻も想定外の所で、想定外の規模で起こるようになった。つい最近の京都豪雨などもその例だろう。この先もっと「想定外」のことが次々に起きる気がする。早目に情報をキャッチし、早目の対応をする―これに如くはない、鹿児島のように。

 

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