偽装話二題
このごろ世間を賑わせるものというと、メニューの偽装と中国のミニテロ事件。
レストランなどのメニューの偽装は今に始まったことではないが、今回は桁外れの数のホテルや料亭などが槍玉にあげられた。
昔からある偽装は、「鴨南蛮」というソバにトッピングされている鴨肉が実はニワトリ肉だったというもので、客も「年がら年中鴨が捕れるわけがない。鶏肉でも仕方がない。それはそれでいい」―という了解があって槍玉にあげられもせず、堂々と定番のメニューになっていた(今でもあるかもしれない)。
それに比べると、今回のは明らかに手の込んだメニューが、逆に足を引っ張って「偽装」とされている。
<霧島ポークの上海式蒸し焼き>なんてメニューは、いったい誰が考え出したのか、いかにも「わがレストランは他店と違うコンセプトで料理を出していますから、どうぞ召し上がれ」と一味もふた味も他店との差別化を図ったのだろうが、それがかえって偽装に拍車をかけてしまった。
最初の頃はこのコンセプト通りに、鹿児島県霧島山麓産の豚肉を「上海式に」蒸し焼きにして出したのだろうが、そのうちに―どこのポークでも同じだ、上海式と言っても分からないし手間がかかる―ということで霧島ポークでも上海式でもなくなって行ったのに、相変わらず「他店との差別化を図る当店独自のメニュー」ということで、看板を下ろせなくなったのだろう。
偽装と怒るよりも、呆れて、むしろ滑稽ですらある。ニュースのインタビューの中で、「おいしいのだから、無理にそんなめんどくさいメニューにしないで、正直に書いてくれたらよかったのに・・・」という主婦らしき女性が言っていたが、その通りだ。あほらしい話。
偽装と言えば、本場は中国。
その中国で、天安門広場の毛沢東の写真の掛かったすぐ近くに突入して炎上した車は、東トルキスタン人の怒りを象徴していた。
東トルキスタンは清朝の頃は「新疆」と呼ばれていた地域である。満州族である清朝の王族とも、多数の国民である漢民族とも違う「ウィグル族」が古代から住んでいた。
清朝時代は朝貢さえしていれば、自治は認められ、宗教のイスラム教に対する弾圧はなかったが、清朝が崩壊して中華民国(国民党)が成立すると引き締めが強まった。
第二次大戦後に国民党政府が共産党政府に取って代わられると、「宗教はアヘン」をテーゼとする共産党一党支配のもとに弾圧が始まり、さらに漢民族の移住政策によってウィグル族はどんどん押し込められ、紛争の火種となって現在に及んでいる。
清朝時代の昔、漢民族は満州族に支配されていたのだが、今度はウィグル族が漢民族に支配されている。「満州族への仇をウィグル族でとる」とは漢民族も成り下がったものよ。中国よ、東トルキスタンはウィグル族へ返せ。
同じことはチベット問題でも言える。中国共産党政府よ、チベットはチベット人に返せ。中国は国際紛争を話し合いで解決しようとする国連安全保障理事会の常任理事国ではなかったのか!!
そもそも中華民国(台湾)に代わって、中共政府を大陸の正当な国家と認めるとしたアメリカが勇み足をおかしたのだ。ニクソン大統領の時代に特別補佐官だったキッシンジャーは日本がLT貿易などで中国と密接な関係を築きつつあるのに危機感を覚え、こともあろうにアメリカの最大の敵共産主義の中国と、日本の頭越しに手を結んでしまった(1972年。国交樹立は1978年)。これが今頃になって裏目に出ているのだ。
世界のどの国も中国共産党政府のやり方を良いと思っている国はない。良いと思っているのは自民党保守派で中国と国交回復を果たしたと自負する田中角栄時代の執行部連中だけだ。(自慢するほどでもない。先にアメリカが国交樹立したから出来たのである。その証拠にアメリカが台湾を斬り捨てると、日本もあっけなく同調してしまったではないか。アメリカの犬と言われても仕方があるまい。)
日本と共同宣言を結ぶ直前に南シナ海域に海底油田が発見されると、「領海問題は棚上げにしましょう」と言って、田中角栄を煙に巻き、その後はそれまで日本の沖縄県に属すると表示してきた地図を回収してせっせと書き換えた中国。偽装者の面目躍如。
1978年に日中平和友好条約が結ばれると、ODAという名の多額の援助・借款をせしめたのは棚に上げて、いまだに「南京大虐殺30万人」などとありもしない<日本軍の蛮行>をでっち上げて恬として恥じない中国。
その頃、中国から「カラスの鳴かぬ日はあっても難民船の来ない日はない」ほど密入国船が押し寄せたが、その処理にどれだけ日本の海上保安庁や外務省が苦労したかは素知らぬ顔。その保安庁の船に漁船が体当たりして何のお咎めも無いことをいいことにして、帰還した船長は英雄扱いした中国。
つい、今朝のニュースで、不正に手に入れた日本円を中国人民元に替えるべく送金したとして主犯の中国人が逮捕された―とあった。
窃盗団に必ずいる中国人。中国から研修生として来日して働いている職場の同僚を殺した中国人。カナダに高跳びしていた15年くらい前のスーパーストア女性3名殺害事件容疑者の中国人。大分県で研修でお世話になった社長を殺し、金品を奪った中国人。
こんなどうしようもない悪党・殺人鬼を送り出している中国。
こんな政府は早く崩壊してくれ!
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- タイのサッカー少年たちの話題(2018.07.05)
- 米朝会談と板門店宣言(2018.06.13)
- 米朝会談とロシア外交(2018.05.28)
- 加計学園問題(2)(2018.05.22)
- 南北首脳会談異聞(2018.05.12)
コメント