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新「男はつらいよ」の放映が始まる

 10月12日(土)からBSジャパンで新シリーズ「男はつらいよ」の放映が始まった。Cimg6965 渥美清の主演する「男はつらいよ」は初めテレビ放送で単発のドラマだったのが、好評を得て2回、3回と延長されて行くうちに映画化が始まり、そうこうするうちに正月映画の定番となり、都合48回の大シリーズとなった。けだし日本映画界の傑作である。

 放送が中学生の時だったか、高校に入った頃だったかの記憶はあいまいだが、当時の任侠やくざ路線や日活ポルノ路線とは一線を画しており、といってホームドラマとも違う何かペーソスのような物が底に漂っていて、もう一度観てもいいなーと感じたものだった。Cimg6969 これは新シリーズの第3作からのもの。岐阜の山奥に商売に行った寅さんの例の人情話である。Cimg6972 この作あたりから、寅さんが地方へ行くときの時期はおおむね初冬(年の暮れ)の頃で、そのまま向こうで年を明かし、神社などへの参拝客相手に的屋の商売をする―というパターンが定着して行った。

 風景も舞台背景も極めて日本的な情趣を醸し出していて、同じように旅を繰り返す股旅物とは一線を画したところが「男はつらいよ」の特徴であり、渥美清の軽妙洒脱なセリフと相俟って長寿シリーズを展開したゆえんだろう。

 このBSジャパン番組で毎週土曜日に一回ずつ放送するとなると、全48話だからほぼ1年かかることになる。ビデオの録画予約に余念のない週末になりそうだ。(現になっているサ。)

(追記)―と言うには早すぎるが、寅さんの歌うテーマ曲について・・・・・・これまでは可愛いい妹<さくら>への詫び状のような1番にばかり眼、いや耳が行っていたのだが、2番の歌詞にぐっと胸に来るものがあったので、ここに書き留めておく。

 1 俺が居たんじゃ お嫁に行けぬ 分かっちゃいるんだ妹よ

   いつかお前の喜ぶような 偉い兄貴に 成りたくて

   奮闘努力の甲斐もなく 今日も涙の日が暮れる 日が暮れる・・・

 2 どぶに落ちても 根のある奴は やがては蓮の花と咲く

   意地を張っても 心の中じゃ 泣いているんだ 兄さんは

   目方で男が売れるなら こんな苦労も 

   こんな苦労もかけまいに かけまいに・・・

    ・・・男というものつらいもの 

      顔で笑って 顔で笑って 肚で泣く 肚で泣く・・・

「根のある奴」とは、「心に希望の根っこがある奴」ということで、挫けそうになりながらも辛抱に辛抱、耐えに耐えてどんなに遅くともおのれの希望の一つでもかなえる人間ということ。ああ、そうだよなあ。「忍びがたきを忍び、耐えがたきを耐え」・・・泣けてくるよナァ。)

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