イスラム国人質問題
今朝のニュースで、昨夜11時頃のユーチューブにイスラム国に拘束され「身代金2億ドル」を要求されていた二人の日本人のうち湯川氏が殺害されたらしい動画が掲載されたという。 20日にユーチューブで放映された湯川氏(向かって右)と後藤氏(左)の囚人服姿。真ん中に立っている男が、放映の中で日本政府に対して一人当たり1億ドル、合計2億ドルの身代金を要求した。
これに対して政府は「情報を密にして関係国と連絡を取っている」と言うだけだったが、翌日、後藤さんの母親が会見を行った。 外国人特派員協会の主催であった。
席上、母親の石堂順子さんは、通常の「息子を返してほしい。日本政府にお願いする。」という訴えのほかに、次のようなことも話していた。
「神から授かった地球をこれ以上、戦争や原発で汚さないでほしい。」(この意見は今のところどの報道機関でも報道されていない)
また、イスラム国に対して
「(これまでの経緯は多々あろうが)イスラムのみなさん、恨みつらみの気持ちをどうか持たないでください。」(上に同じ)
逐語的ではないが、おおむねこのようなお話をされたのである。
私は、ほう!と唸ってしまった。一体このお母さんはどういう人なのだろうか―と良い意味で関心を抱かざるを得なかった。
何か達観したものを持っておられる人と見受けたのである。さらに、息子の後藤健二氏については、
「息子は子供のころから誰にでも優しく、特に今は内乱や戦争などで被害を受け続けている子どもたちを救おうと現地に入っているだけで、早く解放して頂きたい。」
と、親バカではない褒め言葉に客観性を感じさせてくれた。
そして「私もそういう子どもたちが日本に来て学びたいというなら、ぜひお世話させてほしい」ということも語った。
この親にしてこの子ありーという成語がまざまざと甦ってくるお母さんであった。
鋭い直感で、これからの日本の立ち位置を表明してくれているように思われてならなかった。
後藤健二氏の無事な生還と、これからの活躍を祈る。
※湯川氏については「民間軍事会社の設立者」という経歴が不可解だし、拘束される前のユーチューブの放映で見る限り、ますます不可解な人物と感じた。危機に晒されることに何か特別の意味を自分に見出しているようで、あえて死地に赴いた感がぬぐえなかった。
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