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日本が国連の常任理事国になれない理由

 昨日の3月16日に東京渋谷区に本部が置かれている国連大学で「国連創設70周年記念シンポジウム」が開かれ、国連大学学長や潘基文国連事務総長などの講演の後に安倍首相が演説したが、その中で「国連安全保障理事会の常任理事国になる用意がある」と述べた。Cimg2565Cimg2566 安倍首相は「国連加盟して来年で60年になり、その間、世界の平和と安定のために多くの活動と資金供与をしてきた。その額は分担金で200億ドル、その他の援助額は3000億ドルを超える。そのような貢献を積み上げて来たので常任理事国になる資格がある」(要旨、詳しくは上記の演説全文を参照)と強調したが、このような演説はもう20年以上前から、ドイツなどとともに言って来たのであるが、国連総会では賛成されていない。

 いや、賛成国は圧倒的に多いのだが、現常任理事国である米英仏露中(共産党政府)の全会一致が無いためにいまだに採用されていない。

 実は常任理事国になるためにはまず、国連発足当時の連合国の定めた「敵国条項」(反連合国=枢軸国に対する取り決め)が削除されなければならないのだが、それすら採択されていない。

 どちらも露・中の反対で日の目を見ないのであるが、米英も内心は日本が常任理事国になることには反対しているはずである。そのため、積極的に露中の反対をなだめる側に立とうとしないのだ。

 

 そもそも現国連は反枢軸国声明である米英による「大西洋憲章」が下書きになって作られた「国連憲章」に基づいて創設されたわけであるから、いまだに「日独及びその他、反英米仏ソの枢軸国だった国々は国連(連合国)の敵であり、今度、また我々に刃向ったら只じゃ済まない。再び集団的自衛権を行使したやっつけてやる」という理念のもとにある機関である。

 (ここで「集団的自衛権」が出て来たが、これが本来の集団的自衛権なのだ。つまり連合国側のいずれかの国が旧枢軸国により戦争を仕掛けられたら今度もみんなでやっつけましょう―というのが国連憲章における「集団的自衛権」の概念なのである。)

 ところで、社会主義であるソ連やそのコミンテルン指令のもとに生まれた共産中国が安全保障理事国になっているのは、「反日」が根底にある。

 中国は本来、中華民国(のちの台湾)こそが対日戦の当時国であり、事実、国連創設時には常任理事国だったのだが、1971年に中国共産党政府の国連加盟が承認されるとたちまち中華民国は追放され国連を去った(去らざるを得なくなった)。

 共産中国は朝鮮戦争の時にはアメリカと戦っている、つまり反米国家であったにもかかわらず、忠実な対米従属国であった中華民国(台湾)は追放されてしまい、こともあろうに常任理事国の椅子まで手に入れたのである。

 この点では国連憲章もへったくれもなく、ただ共産中国の革命第一世代が日本へ歩み寄りを見せ始めた(LT貿易が典型)のに危機感を覚えたアメリカ側のいわゆる「頭越し外交」によって、いっきに日本と共産中国との間に楔を打ち込んだのである。その当時の国務長官(外務大臣に相当)キッシンジャーの策略であった。米中はお互いに認め合い、以後、中国は「反日」政策に方向転換することになった(おそらくキッシンジャーの献策であろう。ユダヤ人キッシンジャーは憎きヒットラーと手を結んだ日本を評価していないのである)。

 

 日本がいくら国連に貢献しようと、今の国連の安全保障理事会に中国共産党政府が拒否権を持つ常任理事国の地位にいる限り、中国は絶対に日本の常任理事国入りに反対するであろうから、どう訴えてもなれないのである。

 ロシアも反対の立場に立つであろうし、肝心のアメリカもおそらく積極的には賛成しないだろう。国連憲章の下書きである大西洋憲章を作った当時国だからだ。(中国の反日・侮日政策を後押ししたのも元はといえばアメリカなのだ。)

 分担金や何やらでおそらく世界一の貢献国でありながら、実質上の「敵国」状態。これが国連加盟59年を迎えた日本の現実である。

 一度、「敵国条項を削除しないなら、国連分担金は凍結する。条理に合わない」と大見得を切ったらどうか、安倍さん。

 いくら周辺事態法などによって海外出兵ができるようになったからといって、じゃあ日本を連合国扱いにしましょう―とは決してならないのが、今の国連であり、国連憲章なのである。中国共産党政府が崩壊するのを待つしかないのかもしれない。

 それでは日本はどうすればよいか。

 海外出兵ができるように憲法をいじるのなら反対だ。アメリカのご都合主義のイラク戦争などに巻き込まれるのはまっぴら御免蒙る。

 「専守防衛のための戦力は持つ」ことは前提としつつ、9条の2項をに次のように変えていくしかないのではないか。

【日本国憲法・第9条】(現在の条文)

 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては永久にこれを放棄する。

②前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。 

 

・変更後の②項の条文

②国の防衛のための戦力は、これを保持し(専守防衛)、前項の目的を達成するため、永世中立国となる。

※永世中立国となって現国連をおさらばしたいところだが、永世中立国で50年以上も国連に加盟していなかったスイスが10数年前に加盟しているので、それに見習って一応加盟は維持しておきたい。なお、スイスはかっては国民皆兵制度を採っていた。

 永世中立国化は、日本がこの70年間、国際的紛争を武力によって解決したことの、いまだかってない現状ならそう勝手に宣言してしまえばよい。世界が認めるだろう(一番いいのは天皇が世界に向かって宣言されることである)。

 ところが、海外出兵を行い、集団的自衛権の行使とやらで戦闘に参加してしまったら、果たして宣言が有効かどうか(世界に認められるかどうか)怪しくなるのだ。

 このあたりのことについては、おいおい学んで行きたい。

 

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