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埋まらない与党内部の溝

 安全保障の新局面である「集団的自衛権」に乗ろうとする政府自民党と与党の一角である公明党とのあいだで、運営面での解釈がすれ違いのままだ。Cimg2996 昨日の与党協議(画像はTBS「あさちゃん!」7時のニュースより。以下同じ)Cimg2999 国連決議に基づく他国軍隊への「後方支援」については、すでに行われていることであり、両者に隔たりはないが、Cimg3000 憲法で定められた「国会の承認」について、自民党は「例外は有り得る」とするが、公明党は「例外は認めない」としている。

 自民党は例外のうちに「アメリカによる国連決議なしの強硬な軍事行動」でも集団的自衛権がある以上、我が国の安全保障上差し迫った危機を認めたら、アメリカ軍に加担する。その場合、緊急な事態であれば「国会の承認」など求めていたら間に合わないので例外にしたいのだろう。

 また、派兵に対しても、「派兵ごとにいちいち国会で立法措置をとっていたら、間に合わなくなるので、これも例外を設ける」というのが政府自民党の見解である。Cimg2997「それこそが集団的自衛権だ」―と自民党は言いたいのだろう。国際紛争も外交問題の一種であれば、外交は国論の上位概念だから、国会など無視しても構わない。とくに「日本を守ってくれて来たアメリカに派兵を慫慂されたら嫌とは言えない」ので、あらかじめそのための言い逃れ(申し開き)ができるようにしておきたいのか。

 アメリカは湾岸戦争において米軍に加担した国々を持ち上げた一方で、日本のように派兵せずに金だけ出した国は全く評価しなかったが、それが日本側のトラウマとなって次のブッシュ二世によるイラク戦争では勇んで後方支援に派兵したが、あの戦争はブッシュ自身も認めたように「イラクには大量破壊兵器はなく、勇み足だった」ので、せっかくの日本の派兵(後方支援)も、これまた結果とし評価されなかった。

 そのことがさらにまた日本のトラウマとなり「実効ある派兵にしなければならぬ」と新事態法(国際平和支援法)を制定しようと焦っているように思えてならない。

 その根底には以上のことのほかに、日本が紛争地域に派兵して血を流せば英米中心の連合国に評価され、「国連の敵国条項」が削除され、国連の安全保障理事会の常任理事国になれるーとひそかな期待があるのだろうか。

 しかし中国共産党政府が常任理事国である限り、永遠に拒否され続けるだろう。

 その当面の脅威である中国の軍事的抬頭への準備ということなら、アメリカは日本への支持は表明しているが、もし中国が本当に尖閣諸島に派兵したりしても、「我がアメリカ軍が出るまでもない、日本自身が対応せよ」と突き放すだろう。

 なぜならアメリカは中国政府に日本を上回る米国債を貿易の支払い対価として買わせており、もし、アメリカが中国の尖閣諸島攻撃に対して武力で介入して来たら、即座に「米国債を売り払うぞ」と脅しをかけることができるからだ。もしそうなったら米ドルは大暴落し、アメリカ経済は大混乱に陥る。日本も同じように大量の米国債を抱えているが、売りに出せないのは最強の同盟「日米安全保障条約」のためである。早い話が首根っこを押さえつけられているのだ。

 中国にはそんな経緯はないから自由に米国債を売れるはずだが、しないのは経済的にはアメリカにおんぶしており、同じようにドルの暴落が自国経済を相当に麻痺させるからに過ぎない。(その時は日本も相当混乱するだろうが・・・)

 中国が呼びかけているAIIB(アジアインフラ投資銀行)の設立も、貯まりにたまったドル建て米国債をインフレ(ドル暴落)を起こさずに処分して行こう、つまりドルが紙切れにならないうちに建設的な投資に使ってしまおうということで、考えとしてはある意味まっとうである(現今の中国人旅行者の「爆買い」もその範疇に入ると思う)。

 ただ、中国の共産党主導の不透明な投資政策が果たして他国の為になるのかという点で、危惧は残る。しかし強固だと思われた英米両国の関係をやぶって、イギリスが加盟に名乗りを上げた。イギリスもよほど「ドル減らし」をしたいのだろう。名よりも実を取った。やはりしたたかな国だ。

 話が脱線したが、日本がアメリカの世界戦略に媚びて(ひっかかって)世界に派兵し、血を流しても、けっして現国連の体制は変わらないし、むしろ世界的に見たら「平和国家日本」のイメージを傷つけ、これから目指そうという「観光立国・旅行者受入2000万」など吹っ飛んでしまう。平和を愛好する大多数の世界の人たちを裏切ってはならない。

 そのためにも「専守防衛に徹する武装永世中立国」を目指して行こう。

 

 



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