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旧国鉄志布志線

 昭和62(1987)年3月に大隅半島を走っていた旧国鉄の二つの路線が廃止になった。

 先月は5回にわたって旧国鉄大隅線(33駅・98.3km)の跡を概観した。雨の日が多くて困ったが、観察不足は多々ありながら何とか回ったのだが、今回は旧国鉄志布志線(10駅・38.6km)の跡を調べてみた。

 旧国鉄志布志線の歴史を概略すると次のようである。

① 大正12年(1923) 都城-西都城-今町-末吉(10.8km)開通

② 同 13年(1924) 末吉-岩川-大隅松山(13.3km)開通

③ 同 14年(1925) 大隅松山-伊崎田-安楽-志布志(17.0km)

 ※昭和7年(1932) 都城駅・西都城駅間が日豊本線に繰り入れら  れ、西都城-志布志間のみが志布志線とされて、距離が2.5km減少し38.6kmとなる。

 ※昭和9年(1934) 末吉駅と岩川駅の間に岩北駅を新設。

 ※昭和35年(1960) 安楽駅と志布志駅の間に中安楽駅を新設。

 以上の新設された二駅を含め、昭和62年の廃止時点で駅の数は現役の西都城駅と志布志駅を含め10駅。

 軌間(線路幅)は開設当初から狭軌の1067ミリであった。この点が大隅線と大きく違うところで、大隅線(旧古江線)の方は開設こそ大正4年(1915)と8年早かったものの、軌間は762ミリの軽便鉄道で、全線が狭軌に統一されたのは昭和13年であった。

 7月16日の午後、天気がよかったので一回で巡ることができた。

西都城駅Cimg4980 駅前ロータリーが広々としており、駅舎は風格がある。

今町駅跡Cimg4977 よく手入れされた公園になっていた。Cimg4979 C1246という蒸気機関車が保存されている。旧国鉄山野線でも活躍したとか。昭和50年に現役引退、余生をここで過ごしている。

末吉駅跡Cimg4976 旧線路から鉄道資料館を見る。Cimg4975 資料館庭(旧駅前ロータリー)にはポイント切り替え器と線路、車輪などが残る。

岩北駅跡Cimg4973 岩北郵便局の国道269を挟んだ向かい側、線路跡はサイクリングロードだ。

岩川駅跡Cimg4971 岩川は大隅町の中心地で、志布志線ではもっとも利用客の多かった駅ではないかと思われるのに、駅跡を記念する物はない。前川に架かる日の出橋から線路跡を望むと、はるか向こうの茶色の鉄筋ビル(合同庁舎)の場所が駅跡と教えられた。Cimg4970 日の出橋のすぐ横に貨物車が2両あり、かろうじて鉄路在りし日を偲ばせている。

大隅松山駅跡Cimg4965 左手にプラットホームが残る。ホームにせり出している樹木の下に駅名板があることはあるが、新しいので当時のものではなさそうだ。Cimg4963 ホームの横に赤御影石で造られた立派な「大隅松山駅跡」の碑が建つ。手前の車輪は芸術作品と見まごう出来だ。

伊崎田駅跡Cimg4960 当時のままの駅舎が残る。時刻表や手荷物料金表などが往時を偲ばせる。Cimg4962 ただかってのホーム跡は草に覆われている。駅名板ももう字も読めない。伊崎田駅は不思議なことに小中学校のある伊崎田の中心地区から1キロ以上も離れた辺鄙な場所にある(現在駅の周辺には3軒の家があるだけ)。次の安楽駅も同じで、その理由は不明だ。

安楽駅跡Cimg4982 プラットホームの一部が残るだけで、人家もない。ただ向こう(伊崎田側)に比較的新しい肉の加工会社(?)がある。

 伊崎田中心地から志布志に通じる県道を南下して来て安楽川に架かる「水迫橋」の近くという見当は付けて来たのだが、分からず、幸いにも通りかかった畑に男性がいたので尋ねてみて判明した。水迫橋を渡る直前に右手にユーターン気味に鋭角に入る道があり、そこを150mほど行くと上の加工会社に行き当たる。

 

中安楽駅跡Cimg4983 安楽小学校の裏手にある。線路跡は車道で志布志駅まで通じている。Cimg4985_2 中安楽から約1.5キロ、国道220号を跨ぐのが「稚児松跨線橋」の跡で現在は「跨道橋」となっている。ここまで来ると、志布志駅まで残り1.5キロほどだ。

志布志駅Cimg4987 終着の志布志駅。現在は日南線のみが発着している。

 旧志布志駅は写真を写している交差点よりまだ西側(手前)に広々と展開していた。

 昭和62(1987)年3月28日、この日志布志駅に西都城からの最終便が到着し、それを以て大隅半島から鉄道は消えた。











































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