南九州梅雨明け宣言
南九州の梅雨明けが宣言された。去年より1日、平年より3日遅いという。
まあ、おおむね平年並みということだが降り続いた雨の量が半端ではなかった。鹿児島の南半分がとくに多く、最高の鹿屋市吉ケ別府が約2050ミリと2mを超えた。鹿児島市でも1600ミリと、平年の3倍になったという。
大相撲名古屋場所を見ながらくつろいでいると、近所で刈り払い機のエンジン音が聞こえてきた。庭に出て西の方を見ると、 向こうのハウスの近くでたしかに草を刈っている。
刈り主は女性である。空気が乾燥して来ているせいかエンジン音が軽やかだ。
さっさ、さっさとよどみなく草を刈って行く。
そこで一句
<梅雨明けや 女(おみな)軽々 草を刈る>
10分ほどで数十メートルを刈り上げ、颯爽と軽トラに乗り込み帰って行った。
家の中に戻り、6時のNHKニュースを見ていたら、「安倍首相が新国立競技場の建設を白紙に戻すことを決定した」といううれしい知らせ。 当然だろう。国民の80パーセントが反対しているのだ。強行すれば支持率が過去最低になった(不支持が上回った)安倍政権の存続が危うくなる。そうなったら、大好きなアメリカへの「口約」である新安全保障関連法案の参院審議の紛糾で一悶着があり、成立したとしてもアメリカは渋い顔をするだろう。
どうやらこの森乱(蘭)丸爺さんも、しぶしぶ安倍首相の白紙撤回案に同意したらしい。「夢を描いていた」のだろうが、せっかくキールアーチ案を採用して実現したとしても、2019年に自民党政権でなくなっていたら爺さんの出番はなくなり、元も子もないだろう。
<新国立競技場建設を考え直す会>(正式名を失念!)に出席し、涙ながらに「あんなに巨額の競技場を造り、いわゆる箱モノになってしまったら、アスリートに対して批判が出るに違いなく、負の要素を背負うことにならないか」(要旨)と訴えていた有森裕子が「白紙撤回」後のインタビューに答えていたが、「夢にあふれていい汗に彩られていくような競技場として、後世に伝えて行けるように…」(要旨)と述べていた。森爺さんの夢と何と大きな違いのあることよ。
つまり、金ばかりかけて、一義的な存在であるアスリートを二の次にしたようなオリンピックでは意味がない―と言っているのだ。大賛成だ。しかし最近思うのだが、スポーツ選手のコメントにはハッとさせられるものが多い。この有森裕子のコメントはすでに「詩」ではないか。
涙を流す女人は数多いるが、トップアスリートであった女人の涙は真実味に溢れており、それが二人の首相を動かした―と言ってもいいかもしれない。
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