地獄の釜の蓋?(桜島)
夕方6時のKYT「ニュースエブリ」を見ていたら、昭和火口に「蓋」ができていた―というショッキングなニュース。(画像は同ニュースから。以下同じ)
けさ早く、夜中に桜島で「火映現象」が撮影され、ごく小規模な爆発があったことは複数の報道で知っていた。 午前2時過ぎにあった「火映現象」。
午前3時過ぎには噴火もしていた。高度わずか500㍍(噴火口からの高さ)というから、これまでの桜島の爆発・噴火からすればすこぶる小さなものだが、14日の夜中に最後の噴火をしてから5日経って「久しぶり」に噴火したわけである。
これが大規模噴火の前触れかと思ったが、そうではないらしい。 今日、最初の画面の男性ニュースキャスターが京都大学関係者とヘリコプターで飛んで上空に差しかかったところ、昭和火口の上部はこのように蓋が嵌め込まれたような状態になっていた。
キャスター氏は2006年の昭和火口の活動再開以降、何度も上空から見ているが、こんなになっているのを見るのは初めての経験だそうだ。 これは今年の5月に無人観測機(ドローン)を飛ばして撮影したものだが、火口は内部まで見通せるくらいぽっかりと開いている。
これは先月京都大学で撮影した昭和火口。まだ活発に噴火していた5月に比べかなり噴火が減少してた頃で、蒸気ばかりが見えるだけだが、5月のように噴火口の中までは見えなくなっている。
こちらは現在と先月を同じ画面に並べたもの。6月以降、爆発噴火が劇的に減って来たのは溶岩の堆積(蓋)が徐々に始まっていたことになる。そしてつい最近までには右のように完全に落とし蓋状態になり、火口の息の根が止まって噴火がなくなっていたのだろう。
今日、キャスター氏と同じヘリに乗って観察した京大の教授は、「熔岩の蓋の高さが以前は深かったが、少し上昇したようだ」と述べている。
熔岩の蓋の高さが上がって来たーということは蓋の厚さが増したということだろうか。そうであれば上昇しようとするマグマの供給を上からぎゅーっと抑えつけているわけで、マグマの噴出現象(噴火)がそれを打ち破るべくより激しいものにならぬかと心配である。
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- タイのサッカー少年たちの話題(2018.07.05)
- 米朝会談と板門店宣言(2018.06.13)
- 米朝会談とロシア外交(2018.05.28)
- 加計学園問題(2)(2018.05.22)
- 南北首脳会談異聞(2018.05.12)
コメント