涼を求めて(二つの滝)
連日の猛暑。
今年は梅雨明け後の晴天がはっきりしていて、とくにこの1週間は鹿屋でも35度の日が3日もあるほど暑い夏だ。
暑さの中、庭の草むしりなどしていてはどうかなりそうで(ただ、快晴の中の方が草むしりはしやすいし、むしって地面に投げておいた草も暑熱で根っこごと早く乾燥してしまう)、たっぷり汗をかいてから温泉にでもと思い、今日は根占温泉ネッピー館に行くことにした。
昨日から足を中心に若干の汗疹が出始めたので、塩湯のネッピー温泉は具合がよい。
最近始めた「温泉ウォーキング」だが、今回は温泉駐車場に停めて歩くと云ってもこのくそ暑い中、温泉周辺を歩くのは熱中症の原因となりかねない。
そこで根占まで行く途中にある錦江町(旧大根占町)の「神川大滝」に立ち寄り、いくらかの「空中散歩」をしてみようと思い付いた。 浜田海水浴場から国道269号線を南下して約5キロで神川海岸、そこから左手に入って行くと2キロ余りで神川大滝公園だ。
途中で観光バスが追い抜いて行ったが、保育園児たちが乗っていたようだ。引率者に聞くとここは帰り道でちょっと立ち寄っただけらしい。でも小滝が涼を送ってくれている。
大滝茶屋からほんのわずかでもう滝の全容が見える(滝の高さは25m)。
滝壺近くまで行くと落下した水のひんやりした蒸気が押し寄せてくる。マイナスイオンも相当なものだろう。
今度は空中散歩だ。さっき子供たちのいた小滝の脇から上に上がる螺旋階段があるので戻ったが、もう子供たちはいなかった。トイレ休憩に来ただけだったか・・・。10分くらいで吊り橋までやって来た。説明板に、吊り橋の高さは川面から63㍍、長さは130㍍とある。
滝壺まで63㍍、滝壺の形はほぼ円形だ。直径は滝の幅が約30㍍としてその3倍の90㍍はあるだろう。虹が滝壺の上に出ている。
上から見下ろす大滝茶屋。
次に向かったのが「雄川の滝」。
ネッピー館は雄川の河口近くの左岸にあるのだが、そこへ行く橋を渡らずに右岸沿いの道を佐多方面に走ると「雄川橋」信号があり、それを左折。道成りに約1.5キロほど行くと右折するように看板が出ている。しかし看板の下に「遊歩道が崩落のため通行不可」とありさらに「花の木」方面に展望所があるのでそちらへ行くようにと指示されていた。
そこで指示通りにさっきの道をそのまま錦江町田代方面へ上がって行くと、花の木信号(看板あり)に出、右折して「滝見大橋」を過ぎて最初の十字路(看板あり)を左折、約300㍍でちょっとした駐車場と案内看板のある所に到着。ここから左手に木製のウッドデッキのような階段を30段も下ると展望所だ。 川底の平らな雄川がいきなりえぐれて落ちているのにはちょっと驚く。約9万年前に噴出凝固した阿多溶結凝灰岩の川底を水が少しずつ削り取りながら、海のほうからここまで滝を移動させて来て現在のこの姿がある。
隼人町からやって来たという若い女性二人連れ。ウッドデッキの欄干から熱心に下を覗いていたので、「ここからバンジージャンプは無理かな」と言ったら首を傾げられた。 滝壺は見えないが、滝の高さは46㍍。ほぼ50mの垂直の落差は大隅半島では最も大きい。
今は手前の幅10㍍あるかないかの滝だが、大正9年(1920年)にやや下流に水力発電所が開設され、そちらに川向うの施設から水を取られるようになって大幅に滝の水量が減って今日に及んでいる。
九電の説明では、雄川発電所の発電量は現在の南大隅町と錦江町の全世帯を賄えるくらいの規模だそうだ。大層な規模に違いなく、だからこの水力発電は雄川の流れがある限り、つまり半永久的に続くでしょう―ということだろう。
大正9年以前の本来の雄川の滝の雄姿が見られるのは、発電所がトラブルでストップした時か定期点検でもした時しかない。いつかは見てみたいものである。
以前に雄川の滝の滝壺まで行った時のブログはこちら。
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