稲刈り最前線(大姶良地区)
ここのところ続く秋晴れで稲の成熟も十分になったのだろう大姶良地区ではあちこちで稲刈りが始まっている。
今年のコメは早期米であるコシヒカリが、4月の田植え時期の低温で初期生育に遅れが出たうえ、2か月後の穂ばらみ、出穂の時期が雨続きで日照不足となり、不出来だったそうだ。
その一方で普通作(種類はヒノヒカリ)の方は植え付け時期の梅雨時の日照不足でやや心配されたが、明けてからの高温期に日照時間に恵まれ、大きな台風被害もなく生育は順調だったので期待できる。 バインダーで刈り取った稲を立て棒(稲架)に架けている田んぼ。四人で作業をしているのかと思ったら、何と二名(二体)は案山子であった。手回しの良いことよ!
田淵町の田んぼのど真ん中辺りではコンバインによる刈り取りが行われていた。稲架かけの面倒は要らないが、その代わり作業を頼むと一反(300坪)当たり刈り取り作業賃が15000円、機械乾燥代が一袋当たり1000円くらいはするから仮に15袋の収穫があったとすると、合計で3万円の支出となる。今現在の米の販売額は一袋当たり6000円ほどだそうだから、全部売れれば…(あとは計算してね。赤字にはならないさ)。
大姶良東地区の田んぼ。向うの小山には八幡社が鎮座する。ここはもう脱穀ができそうなくらい乾いている。
八幡社の脇を流れる平岡川下流沿いの田んぼ。午後3時とあって、コンバインを止めてみんなで憩っているところ(向こうは大姶良の旧麓集落)。
こちらは大姶良東地区の山間部。平岡川の上流地帯。向うに聳えるのは高隈山系の山々。右から御岳、妻岳、双子岳、平岳、横岳。
東地区から舌状台地を越えると大姶良西地区だが、その台地で珍しく蕎麦の畑に出くわした。真っ白い花が盛りで、まだまだ上に伸びて行く。
今の時期、朝は13~4℃にまで冷え込んでいるが日中は26~7℃と陽射しだけは夏に近い。それでもミツバチが花の蜜を求めて飛んで来ている姿はない。やはりミツバチ異変が続いているようだ。
ソバ畑のあった舌状台地から下ると、瀬筒峠へと続く細長い谷地田に出る。ここは昨日あたりから刈り取りが始まったばかりのようだ。
こんなふうに向こうの峠から下へと、田んぼが区画も整然となだらかに並ぶようになったのは戦後のことだが、それ以前はいわゆる「千枚田」の様相だったはずである。
しかしどんな形状にせよ、このような谷地田ははるか遠い昔から開かれ、米が作られてきた。少なくとも1000年は経過しているに違いない。こうなると水田は、もはや文化遺産と言ってよい。
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