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星塚敬愛園夏祭り2016

 星塚敬愛園の夏祭りが昨日(7月27日)の夜、開催された。Cimg1656 7時少し前の会場の様子。

 敬愛園公会堂前の広場には焼酎や生ビールの売店が並び、その奥の広場では敬愛園職員の催し物が最後の場面を迎えていた。Cimg1666 7時ちょうどに始まったプロ歌手による歌謡ショー。今回はこの瀬口侑希と新沼謙治だ。Cimg1667 持ち歌は舞台上で唄ったが、Cimg1661 そのあとに、NHKの歌謡番組で「さすらいの歌姫」として、あのきみまろやコロッケと組んで各地の家庭を訪問しては夫婦の思い出の曲を唄うというスタイルのコーナーで活躍していたころの、言わば「思い出のメロディー」を5曲ほど唄った。舞台を降りての大サービスに観客は大喜びだった。

 この人の声は伸びとつやがあって素晴らしいし、何を歌わせてもそつなくこなすのだが、何か一曲大ヒット曲があるか――というと想い浮かばない。

 プロデビューして17年目という。舞台に立った姿は見栄えがするのでこうして各地を歌って回っていれば、いずれはヒット曲に出会うのかもしれない。

 司会者との話では、神戸育ちで父親は大分県出身の船乗りだったとか。ただ、デビューの年にお父さんが他界したそうで、そのあたりはドラマチックだ。「父を慕って」というような曲想なら受けるだろう。Cimg1669 そこへ行くと次に登場したベテランの新沼謙治は、何しろ「嫁に来ないか」という大ヒット曲に恵まれている。

 だがその後の大きなヒットには恵まれず、嫁になった人がバドミントン女子シングルスの世界大会(イギリスのユーバー杯)で日本人初のチャンピオンになった湯木博江さんだったこともあってそっちのほうに話題が向けられることが多くなった。

 事実、夫婦そろってベテランズ大会などにはよく出ていたようである。しかし数年前に博江さんは癌で亡くなっている。Cimg1672 持ち歌の「左官屋こね太郎」という歌を唄いながら客席を回っているとき、曲が余りにもリズミカルなので近くで見ていたおばさんが踊り出した。これには驚いた。

 新沼謙治は岩手県の大船渡市出身で、栃木県宇都宮市の左官業に弟子入りしていたことがあり、その時に当地ののど自慢で優勝し、さらに勢い余ってスター誕生に出て見事に優勝。以後、歌手の仲間入りをするが、神奈川県の左官業組合のテーマソング「左官屋こね太郎」が持ち歌になったのはその縁だそうである。Cimg1675 一人当たりの持ち時間が長いためか、新沼謙治はギターを弾きながら唄った。曲目は古賀メロディーで、「影を慕いて」ともう一曲(曲名はど忘れした)唄ったが、有名歌手の生の弾き語りは始めてだったのでうれしかった。Cimg1680 9時少し前に歌謡ショーが終わり、すぐに花火が打ち上げられた。Cimg1722_2 公会堂の奥の広場から打ち上げられているようだ。Cimg1690 去年も感じたが、花火が年々派手になっていくような気がする。もちろん見る方は大歓迎だ。

 町の打ち上げ花火のように「〇〇会社の協賛です」が無い分、打ち上げの間隔が短く、15分ほどの時間でどれだけの花火が打ち上げられたのか見当もつかないが、見応えは充分であった。Cimg1732 帰ろうとしているところへ知人が車いすを押して通りかかった。車椅子のおばあさんは知人の伯母さんで、何と女優・榮倉奈々の祖母であるという。

 榮倉奈々は東京育ちだが、祖父母は肝付町内之浦の岸良の在である。

 彼女は歌手ではないが、何か歌でも披露できればこの夏祭りに呼ばれることがあるかもしれない。楽しみにしておこう。

















 













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満開の高砂ユリ

 梅雨明け後10日、連日32~3℃の暑さが続く。

 そんな中、高砂ユリが満開になった。Cimg1652 梅雨明けと同時にそれまで伸びてきていた茎の先端につぼみがたくさん付き始め、晴天が続いているうちにつぼみはどんどん長くなり、3日ほど前から順次花が開き出した。Cimg1654 南側の花壇には高砂ユリとともにカンナが咲いているが、猛暑に最も強いはずのカンナにしては花付きがよくない。Cimg1651 そういえば今年はムクゲもつぼみが多く見えた割には花数が少なく、一番花はもう残りわずかだ。

 鶏頭の一種セロシアも自然落下の種子でたくさん芽を出しているが、直径が5センチにもなるような抜きんでて大きな株は皆無に近い。

 総じてどうも今年の真冬の氷点下8℃を記録した寒さ、そして3月の25,6日に桜の満開を迎えたあと同じ状態が10日も続いて入学式に想定外のうれしい贈り物をしてくれた4月中旬までの寒さ――等が大きく影響したのだろう。Cimg1634 しかしその寒さも、孫の成長にまでは影響を及ぼしていない。Cimg1632 9月で満1歳の誕生を迎える娘孫。Cimg1631 女の子だからかと思うが、ハイハイをするのが遅くてちょっと心配もしたが、今やつかまり立ちをするまでになった。

 娘のほうは初めての子。二学年上の息子のところは3人いてそっちも女の子だけなので、今のところ孫4人は全部女。日本の人口を増やす方向に行っているのは間違いなさそうだ。

 




 


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正式に大統領候補になったトランプ

 次期アメリカ大統領選でドナルド・トランプが正式に共和党の候補になった。4日間の党大会中の同候補への指名信任投票では70パーセント。これまでで最低のの支持率だったという(画像は読売テレビ「ウェークアップ」から。以下同じ)Cimg1577 しかもブッシュ元大統領親子を筆頭に、今まで大統領選に登場したことのある大物議員も軒並み欠席している。日本の都知事選ほどではないが、「分裂選挙」の趣きがある。これも民主国家の一つの姿であることは間違いないのだが。Cimg1553 指名受諾演説では、これまでの「暴言的発言」はトーンダウンしている。Cimg1572_2 演説の分かりやすさは抜群で、そのためかっては民主党のオバマを支持していたらしいこの黒人労働者も、「雇用を取り戻す」と訴えているトランプに期待している。Cimg1554 このあたりまでは一般のアメリカ人にも支持される口ぶりであるが、Cimg1565 この「メキシコ国境に壁を築く」という万里の長城まがいの公約は、おなじみの「トランプ節」の頂点だが、果たして米国民とくに共和党支持者の共感を得ているのだろうかが、危ぶまれる。Cimg1567 メキシコからの移民が激増したのは「NAFTA(北米自由貿易協定)」が結ばれたからだが、その協定を廃止しようという論説ならまだしも、「巨大な壁」を築いてしまおうという物理的解決法には首をかしげる。NAFTAによって大もうけした一部の金融(ファンド)への腹いせか?

 似たような協定としての「TPP」にも大反対しているが、対メキシコ対策にも手を焼いているのに、またファンドが大儲けし、さらに後進国からアメリカへ移民が押し寄せて来たらもっと大変になると考えているのだろう。

 とにかく、アメリカ人の手に仕事を取り戻す――というキャッチフレーズに魅力を感じないアメリカ国民は(株式や国債や為替の変動によって生計を立てている階層やファンドは別にして)いないから、その点で支持者を増やしているに違いない。Cimg1580 共和党の副大統領候補は下院議員を長く勤め、幅広い人脈のあるペンス氏に決まったが、民主党のクリントン陣営では今日7月23日(日本時間)中に決定される。

 この二人の大統領候補はクリントンが68歳、トランプが69歳――と史上まれにみる高齢者同士の争いだそうで、特にヒラリー・クリントンは民主党ではおそらく最高齢の大統領候補だ。

 強烈な記憶のあるあのケネディは、確か40代前半で大統領になっているし、カーターは50台前半で、そしてヒラリーの夫君ビル・クリントンは40代後半、同様にオバマも40代後半で大統領になった。

 歴代民主党出身の大統領が総じて若くして就任しているのに対して、共和党の大統領は若くても50代半ば、最高齢は中曽根元首相と「ロン―ヤス」の間柄だったレーガンで、ほぼ70歳で大統領になった。この点ではトランプにそっくりだ。「小さな政府」「スター・ウォーズ」などと大見栄を切ったことを言ったが、その点も似ている。Cimg1585 トランプの主張は候補として戦い始めたころから少しも変わっていないのも、一貫性がある(ぶれない)ということで支持者を集めた要因だろう。

 今日の読売テレビ「ウェークアップ」は15分間も放映時間があったのだが、「トランプが用意していた台本から目をそらさずに過激な表現を避けて演説した」ことに大きく時間を割いていて、肝心の彼の主張の分析まで詳しく解説していなかったのにはがっかりした。

 この表の最後の主張こそもっとも大切な論点なのだが、あえて避けたようにも思われる。

 在日米軍の費用を全額日本に求めるとすれば、これまで日米同盟堅持論者の言う「米軍に守ってもらっていたほうが安上がりだ」論は肩身が狭くなろう。

 ましてや日米(片務的)軍事同盟という二国間同盟を結んでいながら、「集団的自衛権もある」としてより一層米軍への協力体制を確保してしまった日本が、先のトランプの主張の中にある「イスラム国を排除する、今すぐに」という戦略に巻き込まれるのは目に見えている。

 日本にとっては石油を購入しているだけの(ということはつまり日本が大のお得意様である)アラビアで発生しているイスラム国による宗教的テロリズムとの戦いに日本が米軍主導の作戦(というバカげた戦争)に駆り出されるのは何としても避けなくてはならない。米国に「ノー」と言わなければならないのだ、今こそ日本は。

 真の意味で、今こそ日本を取り戻さねばならない。日本は日本のやり方で、つまり世界の民生の安定のために軍事力によらない外交努力と政策で臨むという国是を貫かなければなるまい。そこにこそ信用と安心安全の国として世界に期待される日本の存在感がある。実際に戦後70年間そのような存在だったのだ。




























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梅雨明け(海の日)

 昼のニュースで、南九州など西日本各地で梅雨明け――と報道された。Cimg1512 東海地方まで明けたというから広範囲で同時だ。これは珍しい。

 南九州が例年より4日ほど遅かった以外、すべて3日くらい早いという。

 また降雨量は南九州ではおおむね例年より5割から8割増しだったそうで、去年、梅雨の期間中に2000ミリも降った鹿屋市(観測地点:吉ケ別府)は1700ミリであった。

 去年もだが、今年も大隅地域では豪雨による目立った災害は発生しなかったのは幸いであった。

 梅雨の明けた今日は「海の日」ということで、たぶん家族連れで賑わっているだろうと、浜田・高須の海水浴場を回ってみた。Cimg1515 浜田海水浴場の500メートルほど南の海岸。

 ここは個人所有のちょっとした港で、車で来ていた夫婦がこれから泳ぐのか、海パンになっていた。

 まだカラッとした青空ではなく、靄がかかったような空だが、入道雲らしいのが西の空に上がっているのがまぶしい。Cimg1521 浜田海水浴場はやはり家族連れが多く、小さな子供たちが目についた。Cimg1519 中学生らしい一群がこれから海に入るところらしい。Cimg1524 松の並木の間にテントが張られていたが、夕方までいるつもりなのだろう。(ひょっとしてキャンプか。ただし、キャンプ場は管理棟の反対側にある。)Cimg1525 高須海水浴場。

 浜田海水浴場から北へ約2キロ、高須学習センターのすぐ裏手に広がっている。

 ここは松の並木などはなく、テント状の人工的な日除けがあるだけだ。ただし向こうに見える岩礁は磯遊びの絶好のポイントだ。Cimg1529 高須よりさらに北西に行った「荒平海岸」。

 海岸道から陸繋でつながった天神島の北側の入江はいつも波穏やかで、しかも水質がかなり良い。

 ただここは指定された海水浴場ではないため、監視員などは置かれていない。Cimg1528 すべては自己責任で水遊びをして欲しいということである。

 もう20年前になるが、子ども育成会の3,40名でやってきたことがあったが、あの時と変わらないたたずまいが懐かしい。






















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中国vsフィリピン

 フィリピンが訴えていた南沙諸島をめぐる領有権抗争で、オランダのハーグにある国際仲裁裁判所は、中国側の訴えを完璧にしりぞけた(画像は読売テレビのウィークリーエンドから)。Cimg1496 中国の「南沙諸島は古来から中国の領土であった。埋め立てのどこが悪いのか?」との主張には法的根拠がなく、さらに岩礁を埋め立てて人工島を造成しても島ではないから周辺の海を領海だということはできない――と判定した。Cimg1505 中国側は「判決は紙くずだ。無視する」という姿勢を貫いている。Cimg1491 何しろ中国は自国の都合のいいように「九段線」という領海範囲を勝手に決め、その中にある西沙諸島も、その南に広がる南沙諸島もその線引きの中にあるから俺のものだ――として周辺諸国の抗議を無視して着々と両諸島に人工の建造物を作っているのだ。

 ベトナムやフィリピンの漁船などが近づくと、巡視船が体当たりなどを仕掛けて追い払うという手荒いことをしている。

 今後このようなことが起これば、ベトナムもフィリピンも訴状を出して国際裁判にかけることが可能になったわけである。Cimg1502 フィリピンの外務大臣は「自制を求める」と会見し、Cimg1503 アメリカも「両国がこの判決を受け入れ履行しなければならない」とさっそく声明を出したが、しからばさらに――南シナ海域での中国による人工物の撤去を求める――というような強烈な物言いをしてもよさそうなものだが、そこまでは言おうとしない。

 おそらくそこまで言ってしまうと、中国がさらに硬化し、「じゃあ、手持ちの米国国債を売りまくってしまうぞ。いいのか!」と逆に恫喝することになる。そうなると米国としては国債の大暴落を招くので腰が引けているのだろう。

 もうすでに国際的な資金の流れは、体制は違うとはいえ米中間にほぼ国境はなくなっているのだ。ただ違うのは米国の国際金融を握っているのはロックフェラーを代表とする民間のユダヤ財閥だが、中国は共産党財閥つまり「国家金融」であるということである。

 日本に来て「爆買い」する連中も、アメリカで不動産を買いあさって共和党大統領候補のトランプを喜ばせているのも、みな独裁政党共産党の息のかかった連中ばかりである。アメリカは上位5パーセントが国富の90パーセントを握っているというが、中国では上位1~2パーセントがそうであるようだ。「共産主義」のスローガンはまさしく全くの「茶番」である。中国の多くの人民が気の毒で仕方がない。

 そもそも共産党という独裁政党がなければ、例えば中国革命によって成立した「三民主義」の孫文政権が継承発展していれば、こんなにあたりかまわず恫喝を振り回す独裁中国にはならなかったのだが、国際連盟脱退後の日本の対中国戦争で孫文を継承する汪兆銘政権(南京臨時政府)が立ち上がりかけたのに共産主義を標榜する毛沢東の作戦によって、より一層国民党軍との戦いにのめりこませられ、さらに英米の国民党への軍事支援もあって、結局日本は苦汁をなめさせられてしまった。

 日本の敗戦後の1949年10月にその毛沢東共産党政権が成立するが、翌年、英国は何と共産中国を承認してしまう。戦時中は日本軍と戦い戦後は毛沢東紅軍と戦っていた国民党政府はもう御用済みとばかりの、「ヌエ的な、二枚舌的な」英国の変わり身の早さには驚かされる。

 それから22年後の1972年にピンポン外交から発展して国務長官キッシンジャーの御膳立てにより、当時の大統領ニクソンは米中共同宣言を出して共産中国を承認し(同時に国民党政府=台湾は安全保障理事会常任理事国であったのに追放され)、以後、米国の資本がドドッと共産党独裁政権下の中国大陸に入って行き、今日の「独裁国家でありながら共産党主導の資本主義」というわけのわからない体制として経済発展をしてきたわけである。Cimg1507 その「共産党万歳!ピンハネ資本主義万歳!」の中国が最初に南シナ海に進出したのは1995年のことだそうだ。

 ピナツボ火山の大噴火により米軍基地が閉鎖され、さらに当時のフィリピンが米国との二国間軍事同盟を解消したのが、中国の海洋進出の大きな要因だった――とも聞くが、それは直接的な要因ではないだろう。当時のアメリカ大統領は民主党のクリントンで、伝統的に民主党政権は軍事力行使を好まないので、むしろそっちのほうが要因として大きい。

 いま大問題になっている南沙諸島の人工島建設は今の民主党オバマ大統領の時代になっての話であり、こちらもオバマの軍事力行使抑制政策の間隙を突いたものだろう。Cimg1509 それにしてもオバマ大統領は南沙諸島の中国進出に対しては後手後手に回っている感がある。

 すっかり軍港や滑走路が出来上がってからの「航行の自由作戦」もないだろうに。

 やはり、アメリカ側に「中国を恫喝すると大変だ」という理由があるとみてよい。米国国債の大量放出や米国資産の凍結など向こうがどんな手を使ってくるかわからないからだろう。

 オバマは強い一手を出せないでいるうちに任期がおわりそうだ。一応「初の現職大統領としての広島訪問」という花道は飾ったので、あとは次期大統領に「頼みまっせ」ということになったようだ。いや、はや・・・。



















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「生前退位」のご意向

 天皇陛下がご自身の意思として「生前退位」のご意向だという。Cimg1441 (画像は7月13日夜7時のNHKニュースから。以下同じ)

 4年前だったか、心臓の手術をされており、いつかはというお気持ちだったのだろうと拝察する。Cimg1444 昨年12月の天皇誕生日を前にして記者会見を受けられたが、その時に「天皇の公務を十分に果たせる者が皇位にいるべきだ」との発言をされており、暗に退位をほのめかされていた。Cimg1445 もっとも『皇室典範』(昭和22年施行)によれば、第三章「摂政」の第2項において、

 「天皇が精神もしくは身体の重患または重大な事故により、国事に関する行為をみずからすることができないときは、皇室会議の議により、摂政を置く。」

 と書かれているので、以前に受けた心臓手術を「身体の重患」とみなせば摂政(具体的には皇太子による摂政)を置くことは、「皇室会議」によっては可能であった。

 しかし、今上陛下ご自身が「皇位に就いたまま摂政に国事行為の代役をさせること」を望まれなかったので、結局、皇室会議も開かれぬまま、公務の「過重負担」を極力減らす方向で落着したようである。

 しかしながら、5年前の東北大震災以降、災害地に足を運ばれることが多くなり、翌年の2月には心臓の手術を受けられ、なおも放射能避難の福島原発事故被害者への見舞い、戦地の慰霊の旅・・・等、80歳近い身体で国事行為以外の公務にも精励されているお姿は痛ましいくらいであった。Cimg1446 生前退位についてはすでに皇太子や秋篠宮様へも伝えられており、ご了解は得られているようである。

 ここまでくれば、Cimg1451 明治になって天皇の意思による「生前譲位」の慣例は廃止され、藩政時代にさかのぼる第119代光格天皇が生前に120代仁孝天皇に崩御の11年前(文化14年=西暦1817年)に譲位をしているのが最後であった――のだが、慣例は慣例とし実際問題として、今上天皇の最近の熊本地震への見舞いなどが、とっくに「過重負担」であろうことは拝察されるので、皇室会議の一議員でもある安倍首相などが今度の天皇陛下ご自身のご意向を踏まえて「生前退位」への道筋を早急につけるべきだろう。

 安倍首相がそう発議しても、もう「臣下の分際で天皇陛下に退位を慫慂するとはけしからん。何たる不忠!」などと反発する人はいないだろう。天皇ご自身が「生前退位」と発言されているのだから、ここはすみやかに皇太子への譲位に動いてもらいたいものだ。

 天皇陛下はあと数年は「今のままでよい」とおっしゃるが、美智子皇后陛下を含めて公務への責任感による行事参加・災害地見舞い・激戦地慰霊などもう十分に働き尽されたと思う。80歳を超えてなお「現役の象徴天皇としての国事行為」の数々に邁進するのは国民として拝見していて「無理をされているのだろうな」と、むしろ心が痛む。

 『皇室典範』の第4条「即位」の部分(崩御によってのみ皇位継承)は改正しなければならないが、国会の承認を得るのは難しくないだろう。

 ついでながら、すぐ上の写真画像は皇居(二重橋)だが、ここは旧徳川幕府の本拠地「江戸城」であり、維新政府が旧幕藩体制を打倒した象徴として、京都御所におられた明治天皇をこちらへ「行幸」させ、そのまま皇居に転用したものである。

 大日本帝国憲法では天皇を「陸海軍の総帥者」として「元帥(=武闘派)天皇」を作り上げ、それまでの文化・祭祀を主たる「国事行為」とされていた天皇の地位をおかしな所に祭り上げた。

 戦前のそういう天皇には武力の殿堂である「城」は皇居としてある意味似つかわしかったかもしれないが、それは本来、平安朝以来の日本国天皇の平和主義、あまつさえ戦後の平和を基軸とした「国民統合の象徴である天皇」になってからは、全くふさわしくない――と思うので、是非とも「還都」(皇居を京都御所に戻すこと)を断行して欲しい。

 こんどの都知事選候補では誰もそのようなことは言っていないが、「首都分散」をも視野に入れ、平和と文化と歴史の国日本の象徴として世界にアピールしたらどうだろうか。

 都知事みずからが、「還都する」「首都分散する」などと言ったら、「お前は自分で自分の首を絞めるのか?」と言われるだろうが、西郷さんなら失脚も顧みず断固としてそうするだろう。

 

 

 











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初の民間出身知事誕生

 7月10日に参議院議員選挙と同時に鹿児島県知事選挙が行われ、新人で民間出身の三反園訓(みたぞの・さとし)氏が当選を果たしたが、4選を目指していた現職知事に8万票余りの大差をつけたのには正直おどろいた。Cimg1390 この画像はとある人の紹介で我が家に舞い込んだ選挙運動用のハガキだが、三反園氏の生まれた指宿は家内の実家のある町で、しかも小中高の一年先輩だったとかで、テレビ朝日のニュースステーションで準レギュラー的に出演していた時にそう教えられた。

 身分はテレビ朝日の社員だったから収入もよいはずで、おそらく定年までそこに勤めるのだろうと思っていた。

 しかし前職の伊藤知事の2期目の選挙でも3期目でも、対抗馬がなかなか決まらずに「無投票当選か」などと取り沙汰される状況を眺めていて、「あのテレビ朝日の三反園氏なんかが出てみればなあ」などと半ば冗談交じりにたびたび話題にしたことがあった。

 それが今回実現し、しかも当選とは正直な話、想定外であった。

 今朝の南日本新聞に、知事選での各市町村での両候補の獲得票数が掲載されているが、総獲得票数で三反園訓候補が42万6471票に対し、伊藤祐一郎候補は34万2239票と、8万4000票余りの差をつけている。

 しかも都市部(市の数は19)だけに限ってみると、38万4063票対28万994票と実に10万票余りの差がついている。

 県都鹿児島市だけで実に約7万票の差があり、おそらく開票がまだ1パーセントくらいの時点で早々と三反園氏の「当確」サインがテレビ画面に出されたのは、この県都の数多い出口調査の集計によるものだろう。

 最近のこうした出口調査等のコンピューター処理の速さは時代の反映といえばいえるが、アナログ世代からすれば何とも味気ない。当選が確定してから両候補のインタビューが放映されたが、伊藤候補のあきらめたような、キツネにつままれたような表情が印象的だった。同情に値する光景だ。

 何はともあれ、賽は投げられた。

 新知事の三反園氏は、これまで鹿児島では知事がほぼ官僚の天下りで、戦後公選7代目の前知事伊藤氏まで一人(須賀氏)だけが県職(副知事)の成り上がりだったに過ぎず、後の6人は全部国の官僚からの転身だった鹿児島の官僚中心・上意下達の政治風土に、まさしく新風を吹き入れることになった。

 三反園氏への期待はやはりこの一点に尽きる。民間的な視点を取りつつ、上から目線ではない県政をけん引してほしい。

 ただ、選挙公報よりも詳しい選挙用の公式ホームページを閲覧してみると、残念ながらそこに特に大隅半島に絞った新視点はないが、一点だけ自分が目を付けたところがある。

 それは【観光】【農林水産業】【医療・福祉】【教育】【産業・雇用】【防災】と総花的に多数の項目がある中の【教育】の項目で、「県立短大」に言及した箇所だ。

 そこにはこう書いてある。

 「鹿児島を支える人材育成の場として、県立短大のあり方を再検討します。また、宇宙工学や薬学部の誘致などを検討いたします。」

 後半はおそらく鹿児島大学への誘致(学部付設)のことだろうが、前半の県立短大を取り上げてその「あり方を再検討します」と書いている箇所が目に付いたのである。

 まだ「再検討」の中身は皆目わからないが、どのように検討するのだろうか。自分としては持論で「鹿屋に県立短大の誘致」を望んでいるので、そういった方向に検討してくれればありがたい。

 また、【医療・福祉】の項目の中で、「保育士や介護職員の確保のために、県独自で処遇改善と人材育成に取り組んで参ります。」とあるのが目に入り、このことも併せて県立短大の大隅半島への移転と同時に保育士や介護福祉士の人材育成のための学部を増設してくれればもはや何も言うことはない。

 鹿屋市も市立鹿屋女子高に「福祉学科」を設けて、県立短大そのものの大隅誘致、最低でも県立短大の「福祉学部」単体の誘致をアピールするような仕掛けを整えておく努力をしなければなるまい。

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土砂災害は軽微

 7月7日の七夕の日から降り始めて今日で5日目。

 大隅半島域では肝付町の内之浦で総雨量500ミリを超えたのをはじめ、軒並みに400ミリ台後半の雨量を記録している。

 大雨洪水警報に加えて土砂災害警報も発令されっぱなしだが、今度の警報下でも大規模な土砂崩れによる被害は発生していない。

 それだけ当地が土砂災害に強くなっている証拠である。それは確かに土木的な防災措置によるところが極めて大きいのだが、実は大隅半島全域を覆っている「シラス火山灰」の崩れにくい特性によるところも大きい。

 シラス台地の厚みは高いところで4~50メートルもあるが、相当な急傾斜地でも水の流れ道でなければやすやすとは崩れないのである。

 特に目立つのはシラス採取地で、大型のユンボを使って分厚いシラスを掻き取っていくのだが、採取した後を見ると垂直ではないかと思えるほど切り立ったシラス壁が残されていることがほとんどなのだ。

 シラスの成分の主なものはシラスオパールと呼ばれるケイ素の化合物だが、よく分からないがこれらを固着させるような物質が含まれているらしい。

 ところが面白いことに、シラスに植物が繁殖しはじめ落ち葉が年々積もって土壌化しだすと、これが過度の水分を含むことによって崩落(土砂崩れ)するのである。Cimg1343 わが生活圏である田崎町の市道を通りかかったら、二か所でがけ崩れが発生していた。

 ここは手前から向こうへ下り坂になっており、もともとはなだらかな丘だったのを切り通してできた道路である。Cimg1345 手前の崩落は幅も高さも2メートルほど。崩落した部分の地肌はシラスそのものである。

 右手に分厚いコンクリート壁があるが、たぶん以前にがけ崩れした部分の土留め補修であろう。
Cimg1346 30メートルほど下った個所の崩落は、幅は上のと同じだが高さは3メートル以上ある。

 シラスの脇の真っ黒い土は、この道路が切り通された時代からシラス上に繁殖した植物の遺体によってできた土壌で、厚さは傾斜地なのでそれほど厚くは積もっていない。

 だが今度の総雨量500ミリ近い雨のために黒土の保水量を超え、一気に流れ下ったのだ。ついでに黒土の下に土台としてあるシラス層をも道連れにしたわけである。

 ただ、上に積もった黒土土壌プラス保水量の重さに堪えられなくなった土台であるシラスの上層部分が崩落したという考えもできる。が、素人には判断ができない。

 まあ、どちらにしても崩落した後に見えるのはシラス(白砂)で、何ともコントラストが強い。

 このシラス、今から約27000年前に現在の霧島市を中心に起きた「姶良カルデラ噴火」による火砕流の置き土産である。そして鹿児島と言えば「桜島」だが、桜島は姶良カルデラの南縁に約11000年前に噴出した外輪山なのだ。

 この時に噴出した11000年前の桜島由来火山灰を「薩摩火山灰」というそうだが、そのあとに勃興したのが「南九州縄文早期文明」で、実に高度の文化が約7500年前まで続いた。

 そのモチベーションはやはり火山環境と切っても切れない関係にあったと考えてよい。

 しかし7500年前、有史以来地球上で最大のカルデラ噴火と言われる薩摩半島の南海で発生した「鬼界カルデラ噴火」によって壊滅の運命をたどってしまったのはくれぐれも惜しいことであった。Cimg1347 この崖の最上部には結構な巨木だ生えている。

 心配なのは根が空中に浮いていることだ。よくぞこんなところに生えたものだが、さらに崩落が進むと樹木全体が落ちて来やしないかとひやひやする。今のところ土砂災害は軽微だが、早く梅雨が明けてほしい。

 

 




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銃と人種差別

 銃社会アメリカでまたもいわれなき悲劇が起きた。

 ミネソタ州とルイジアナ州という別々の場所で2日連続して黒人青年が、警察官に呼び止められ、「銃を持っていて危険だ」というような理由で、その場で射殺されたのである。Cimg1333 二分割された画面(画像はTBS関口宏サンデーモーニングから)の向かって左がルイジアナ州での事件、右がミネソタ州の事件。

 どちらも警官が一方的に銃所持をあげつらった挙句の殺害であった。Cimg1334 同番組によるとこのようなほぼ黒人側に落ち度のない冤罪に近い警官による黒人射殺事件が何回も発生している。

 これに対して当局は警官には手ぬるい判決(不起訴が多い)を下しており、抗議のデモや暴動が起きることがあったが、しかし今度のは違った。テキサス州のダラスで、抗議デモの最中に取り締まりの警官が銃(ライフル)で次々に撃たれたというのである。Cimg1321 抗議デモに参加していたかどうかはわからないが、とにかく警官が撃たれるのを目撃した人の証言が流れた。Cimg1330 ダラス警察のトップは黒人だったが、銃撃犯は単独の25歳の黒人青年で、警官による行き過ぎた殺害に対する報復攻撃を示唆した。Cimg1340 出演者全員はこの事件の内容に沈痛な面持ちであった。

 アメリカが銃社会であることは「個人への危険は個人で守る」というコンセプトに大きく負っているというが、オバマ大統領は子供が巻き込まれた射殺事件を目の当たりにして銃規制を強化(購入の許可制)した。だが、どうやら事件・事故は一向に減らないようだ。

 何しろアメリカでは年間に3万人(うち80パーセントが黒人と言われる)もの人が銃で命を落とし、青年の死因としても年間8000人を数えているのだ。昔の西部劇時代でさえ、真昼の決闘のような撃ち合いで死ぬ数はこれほど多くなかったのではあるまいか(ただしインディアンに関する統計はない)。

 まさに「カラスの鳴かぬ日はあっても、銃で人の死なない日はない。」というのが世界で最も先進的な文明を享受しているはずのアメリカの姿なのだ。そこには平和も安心安全もない。

 インディアン虐殺時代は横に置いておくにしても、いま現在自国内で対黒人戦争のような塩梅の風潮を見ていると、言うことを聞かなかったら「武器で殺害」しても構わないとの傲慢な人種差別がまかり通っているようにしか見えない。

 対黒人しかり、対イスラムしかり・・・。

 こういう国と組んで(日米安保)、「積極的平和主義」を掲げ、集団的自衛権も通してしまった安部さんよ、ちょっとやばいのではないか。(※正確に言うと、集団的自衛権は連合国つまり戦勝国側の権利であって、もともとは枢軸国側が再び刃向かって来たら集団でやっつけましょう――というものであるから、敗れた枢軸国側の日本は持てないのだが・・・。ただし「個別的自衛権」はどの国にも超法規的に固有である。)

 人種差別反対――を堂々とベルサイユ会議(1920年)の時に述べて採決にかけたら賛成が上回り、会議の議長で人種差別主義者のアメリカ大統領ウィルソンをして心魂を寒からしめた日本全権副使の牧野伸顕(大久保利通の次男)のような気迫の政治家はもういないのか。

 日本は日本の道を歩け!

 民生の安定こそ「国富」というのが日本の採る道だろう!









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二度目の大雨洪水警報

 入梅してから1か月が過ぎた。

 6月半ばに4日間ほど豪雨に降りこまれて大雨洪水警報が出たが、その後はそれほどの大雨もなく、5、6日前からはもう梅雨明けかと思わせる晴天が続いていた。

 だが、その晴天は史上二番目に遅い台風第1号の接近によって掻き消された。

 夕べ遅くから降り出した雨は、今朝の9時ころには30ミリほどの強い雨となり、ちょうど昼時になって篠突く雨に変わった。Cimg1296 玄関から外を見るが、視界は150メートルくらいか、雨脚のせいで白くかすんでいる。Cimg1297_2 庭の向こうにいつもなら働いている人の見える農場のハウス群もかすんでいる。Cimg1301 東に広がる畑地帯では、収穫を終えてトラクターで耕したあとの裸地に、相当な水が溜まってきている。手前の横並びに植えられている里芋たちだけはこの雨に大喜びだろう。Cimg1303 我が家の庭の畑は大変なことになっている。真ん中はオクラ、左手はキュウリ(地這え)、右手はイチゴだが、どれもこれも水没して水耕栽培のようになってしまった。Cimg1299 原因はこの心の字池だ。

 もともとこの池は菜園に降った雨の流れ込みで水位を維持するように考えて造ったのだが、大量の雨の際はその機能が裏目に出て、排水を押しとどめてダムのようになり、勢い菜園に洪水をもたらすのだ。

 ダムな池だ、いや、ムダな池だったか。

 そこで排水のための水路を掘ることにした。バイパス(放水路)というやつである。Cimg1304 少しはこっちに流れて(放水して)はいるが、大河の一滴かもしれない。



















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金ボケ政治からの「離脱」はなるか

 今月末に選挙を迎える東京都知事選についに小池百合子衆議院議員が立候補を正式に表明した。

 一昨日、自民党の石原伸晃都連会長と会談して自民党の推薦を訴えたが、参議院選挙が終わってから回答するとのはぐらかしに業を煮やしての立候補会見だった。Cimg1281 参議院選挙が終わるのは7月10日、仮に翌日自民党や都連から推薦を受けたとしても都知事選の公示日が14日とあっては間に合うはずはない。事実上の「推薦せず」回答であったわけだ。Cimg1285 小池氏にしてみれば前知事舛添氏も前々知事猪瀬氏もどちらも自民党の推薦で当選を果たしており、揃いもそろって金をめぐる疑惑で辞任する羽目に陥ったので、逆に自民党の推薦・後援を受けない方が「しがらみなく戦える」に違いない。

 推薦を受けられない反発からの捨て鉢的な考えではなく、今度の都知事選はまさに金をめぐる都民の厳しい監視の目が最大の投票モチベーションであるから、クリーンなイメージの小池氏は超党派的に票を集めるに違いない。

 もし小池氏が都知事な当選したら初の女性都知事となり、これは国際的にも大きな話題になるだろう。しかもおおむね高い評価を受けるはずだ。Cimg1292 何でも挑戦する際は「退路を断つ」のが生き様だそうで、たしかに24年前にニュースキャスターから政治の世界に転身した時も参議院議員選挙で比例代表候補名簿に登録するのを断って選挙区だけで初当選を果たしているから、その言に嘘はない。Cimg1270 折しも今日、元兵庫県議で政務活動費の虚偽報告で詐欺罪に問われ、「号泣県議」として世間の恥さらしとなった野々村元議員の有罪判決が出た。Cimg1264_2 懲役3年、執行猶予4年の生ぬるい判決だったが、Cimg1262 野々村事件のあと、兵庫県議会ではそれまで政務活動費の返還率は12パーセントだったのが、俄然増加して33パーセントになったという。

 野々村氏に限らずいかに多くの県議が不正使用していたかが分かる数字だ。政務活動費は使用基準を明確にしたうえで完全報告とし、それが面倒なら半減措置を採るべきだろう。

 「金が予算に組んであるなら、最大限使う・貰う」という根性で議員が務まると思うのが間違いだ。舛添前都知事の陥ったのもこの「予算消化しなければ損」という公務員病であった。

 小池氏に期待したいのはクリーン政治である。今回の参議院選挙から18歳まで選挙権が拡大されたが、青年の持つ「汚いことへの厳しい目」がどう表現されるか楽しみだ。









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痛ましい巻き添え

 バングラデシュの首都ダッカの中心部のレストランで行われた惨劇に日本人8人が巻き込まれ、うち7人が命を落とすという痛ましい事件が発生した。

 犯人は7人の若者で、バングラデシュ当局によると、「ドメスティック グロウン」(バングラデシュ国内生まれ)の青年たちで、おおむね裕福な家庭で生まれ、高学歴だという。IS(イスラム国)との直接的なつながりはないらしいが、インターネットなどを通じて洗脳された挙句の犯罪のようだ。

 彼らは地元では特に外国人に人気のレストランに押し入り、発砲しながら客を人質に取って20名を殺害し、駆けつけた政府軍特殊部隊との銃撃戦の末、1名を残してすべて射殺された。

 彼らは人質に対してコーランの一節を暗唱しているかどうか試しては暗唱できないとみると殺害に及んだらしい。その数20名。何とも無慈悲な血も涙もない殺害事件で、宗教的な洗脳の恐ろしさをまざまざと見せつけた。

 さらに彼らは殺害した理由を、「十字軍の仲間だから」とし、およそ千年も前のイスラムに対する西洋キリスト教十字軍の侵攻虐殺への報復のようなことも言っているが、とんでもないことだ。

 日本人のほかにイタリア人が9名、アメリカ人1名、現地人3名が同様に殺害されたが、イタリア人以外は十字軍とは全く縁もゆかりもない人たちである。もちろん殺害されたイタリア人も千年も後に生まれた人たちで十字軍とは何の関わりのない人々である。

 親日国家であるバングラデシュで起きた言わば「勘違い殺人事件」で、何ともやりきれない事件だ。Cimg1244 今朝5時半ころ、政府専用機で現地から遺体が搬送され、羽田空港の敷地内で岸田外相をはじめとする政府関係者による追悼のセレモニーが行われた(画像は「あさチャン」から)。Cimg1253_2 沈痛な面持ちで立ち尽くす岸田外相(ここからの画像はNHK7時のニュースより。以下同じ)。Cimg1252 遺体の収められた棺に花束を捧げる女性。この人はインドのサリーに似た服装をまとっていたからおそらくバングラデシュ駐日大使かと思われる。

 7名の日本人犠牲者はすべてバングラデシュの交通整備・発展の準備のために訪れていたその道のエキスパートの方々だった。

 最年少は27歳のうら若き女性、最年長は80歳の鉄道技術の真のエキスパートである技術士。もったいない無念の死であったというほかない。志よ永遠に!Cimg1255 献花の後、7名の棺が置かれた4台の運搬車(?)に向かって長い黙とうをささげる参列者群。早朝にもかかわらず多くの報道陣がカメラを向けていた。Cimg1257 参列者が三々五々立ち去って行ったが、ちょうど棺を載せてきた政府専用機の後半部分が写っている。

 機体は日航や全日空などの民間旅客機と同型だが、よく見ると後部の出入り口の上に当たる部分には小さく「航空自衛隊」と書かれているのに気づかされた。

 これと同じ機体かどうかはわからないが、昨年、天皇皇后両陛下がパラオをご訪問された際に使われたのも航空自衛隊のパイロットが操縦するこのような機種であった。

 今回の事件は戦闘地域ではないので、航空自衛隊という軍用機が飛んで行って向こうの空港に着陸することができたのだろうか? 米軍に頼む必要はなかったことは間違いない。

 これと同じで、もしもバングラデシュで戦争が起こり、邦人の救出と避難が必要となったとき、日本政府は米軍の出動を要請せずに自前で艦船なり軍用機なりを現地に飛ばしていいことになる。

 この際に国会の事前承認を必要とするかどうかで議論が起きようが、日本の加わっていない戦闘地域であれば堂々とわが自衛隊機・艦船を差し向ければよいことになる。人命救助が第一となれば国会は事後承認で構わないだろう。

 当たり前と言えば当たり前の話で、いちいち日米安保がどうのこうのと右顧左眄する必要はないはずだ。

 ただ、安保関連法案で承認してしまったように、アメリカが戦闘地域で戦っている場合、日本の自衛隊は邦人救出・避難民保護よりも米軍との連係の方を優先する可能性が高くなった。何しろ日米安保(二国間軍事同盟)を結んだままの集団的自衛権行使容認だから、日本自衛隊の独立性はないがしろにされても文句が言えないのである。







 

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究極の二枚舌

 イギリスでは国民投票によってEUからの離脱が決まったことを受けて現首相で残留派であったキャメロンが辞意を表明したが、新しい首相を決める選挙に元ロンドン市長で離脱派の旗振り役だったボリス・ジョンソンが会見で立候補を見送ると言った。Cimg1229_2 

Cimg1231 多くのロンドン市民は面食らっている。大方の見るところ「次期首相になりたくて離脱を掲げたはずだ」そうで、離脱に賛成票を投じた有権者は肩透かしをくらったような塩梅で、茫然としているらしい。

 うがった見方をすればボリス・ジョンソンは自分より2歳年下で同じオックスフォード大学出身で40代の若さでイギリス首相になったキャメロンを蹴落とすための策略だったとも考えられる。

 つまりキャメロンを首相の座から引きずり下ろすことが目的で「離脱」をアピールし続けただけで、目的が達成されればあとはどうでもよい――ということである。そこまで策士だったとは信じ難いが、結果として離脱派が勝利し、キャメロン首相が責任を取って辞任の意向を示し、目的は達せられた。Cimg1236 離脱後のイギリスの本音は「これまで通りのEU市場との一体化は支持するが、移民の形でイギリスにやって来る人たちを阻止したい」――というもので、かなり勝手な考え方である。これについてはEU側もクギを刺している。Cimg1239 EUのトゥスク大統領自らが「虫が良すぎる」とイギリスをけん制した。

 「離脱だ!離脱だ!」と大騒ぎし、いざ離脱が決まると、「うそ!」とばかり首相選立候補を辞退するとは、典型的な「二枚舌」である。

 こういう人が首相になったら、イギリスは、ますます混乱するだろう。

 そもそもイギリス(人)のダブルスタンダード(二枚舌)は今に始まったことではない。

 植民地争奪戦で圧倒的な強みを見せつけたイギリスは、現地を統治する際に現地の首長を丸め込もうと、まず子弟をイギリスに送って民主主義と議会(国会)について学ばせて一般住民との間に大きな格差を生ませて統治するというスタイルをとっていた。これぞダブルスタンダードの典型である。

 欧米の植民地統治のやり方はおおむね大同小異で、現地被支配民には自由も権力も与えず、宗主国の息のかかった現地支配者層だけを優遇して統治を行った。

 それに対して日本の植民地支配(台湾と朝鮮だが、合邦したので厳密には植民地と言えるかどうか論議がある)および信託統治国(パラオなど)では教育をはじめ近代諸制度を現地に植え付けようとせっせと人的資源や資本を投下して現地民生の底上げを図ったのである。

 同じ植民地体制でも雲泥の差で、英国を中心とする欧米的な植民地支配は完全なダブルスタンダードだった。これに異議を唱えたのが唯一の非欧米先進国となった日本であり、このことが英国を中心とする植民的(収奪的)帝国主義国家との大きな軋轢を生み、これが下敷きになって太平洋戦争につながったのである。

 日本は敗れはしたが、結果として多くの植民地支配には終止符が打たれ、有色人種はようやくその地の自治支配を獲得した。

 イギリスのダブルスタンダードに翻弄されたのがビルマ(ミャンマー)であった。戦時下で日本の主唱する欧米植民地支配からの民族独立を掲げた大東亜共栄圏構想の下で、それなりの訓練を受けて独立闘争に立ち上がったアウンサンマウン将軍らは、太平洋戦において日本の旗色が悪くなると、反英闘争の矛を収めてしまったのであった。

 戦後は独立の糸口を見失い、あまつさえ娘のアウンサンスーチーは英国に送られ、旧植民地体制下と同じように支配者層への優遇措置(別言すれば洗脳)とやらで、英国流こそ正しいと教え込まれ、ようやく帰国を果たしてもミャンマー人自主独立にとっては何の役にも立たない状態が続いたのである。

 ようやく去年になって軍政が終わり、スーチー女史の出番となったが、もう今さら女史がどうのこうのと政策を推し進める機運は去ってしまった。すでに遅きに失したというほかないだろう。

 イギリスが日本の敗戦後に再び旧植民地体制のダブルスタンダードに戻したがために、ミャンマーの民主的民族自立は50年も遅れてしまったのである。気の毒な話である。

 

 さてイギリスはせっかくEUに加盟することで経済的な恩恵に浴することになっていたのだが、離脱を選択しながら国内の著名な指導者の二枚舌(ダブルスタンダード)に翻弄されている。

 一見して紳士の国が策士にやられたかのようだが、上にも述べたようにもともとイギリスはダブルスタンダードの国であり、大英帝国時代のの遺産をあまた引き摺りながら生き延びている国である。

 しかしここへ来て、もう誰の目にも「大英帝国」の大凋落は明らかだ。

 








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