« 今上陛下の「お気持ち表明」 | トップページ | 尖閣諸島への中国船侵入 »

長崎平和祈念式典(平成28年度)

 71年目を迎えた長崎原爆忌。Cimg1942
 長崎市長の後に演壇に立った被爆者代表80歳の男性。Cimg1930
 爆心地から6キロほどの自宅で被爆したそうだ。その日の11時2分、この人は自宅の木に登って枝を伐ろうとしていたが、突然目のくらむような火の玉がさく裂し、巨大な音とともに爆風を受けて転落した。Cimg1944
 すぐに自分は自宅の中で安静にさせられたが、母と父は爆心地近くまで様子を見に行き、その後、歯茎などから血が出て止まらなくなり死亡した。典型的な原爆症(放射線障害)だったという。Cimg1941
 オバマの初の現職大統領としての広島訪問に何度も触れ、核廃絶への強い願いを訴えていた。(ただし、この人の話の中で言及はなかったが、オバマが広島には来てなぜ長崎に来なかったのかについては、2009年8月15日付の当ブログ「浦上天主堂撤去の密約」を参照。キリスト教信者が極めて多い長崎を標的としたことは同じキリスト教国としてあってはならぬことで、できれば無かったことにしたいのが米国側の本音なのだ。ブログ中の「2個目のリトルボーイ」とあるのは誤りで、2個目は「ファットマン」というプルトニウム型の原爆――に訂正する。)
Cimg1943
 長崎純心女子高校生徒による「折り鶴」という曲の合唱の後、安倍首相が演説をしたが、ジュネーブで核廃絶のための法的整備を話し合う会議について「核保有国と非保有国がともに手を携えて・・・」という当たり障りのないことを言ったが、そもそもそのジュネーブ会議に核保有国は一か国も参加していない。
 ならば唯一の被爆国日本が中心になってそれを推し進めたいが、なにしろ日本政府はアメリカの「核の傘」が戦争抑止力に役立っていると認めているから、日米同盟の手前それはできない。
 つまり核廃絶を唱えることは同時に米国の「核の傘による戦争抑止力」を否定することにつながるので、大っぴらには言い出せないでいる。
 それどころか安倍首相は今度の内閣改造で新防衛大臣に稲田氏を起用したが、彼女は日本の核保有を実現すべきだとする考えを持っているのだから、一層無理な話だ。
 この人事を長崎市長も被爆者代表者も当然知っていたはずだが、改造人事があまりにも急だったせいかその点については演説稿に間に合わなかったためだろう、言及はなされなかった。しかし二人ともハラワタは相当煮えくり返っていたに違いない。Cimg1936
 長崎の原爆禍を地上最後のものにしたい――という被爆者の切なる思いはぜひ実現しなければなるまい。爆死した無辜の人々の無念と涙が、次なる無念と涙を軽減しあるいは消去できれば世界の平和は一歩も二歩も近づく。無念の涙が喜びの涙に変わる時はいつだろうか。

 


 

|

« 今上陛下の「お気持ち表明」 | トップページ | 尖閣諸島への中国船侵入 »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 今上陛下の「お気持ち表明」 | トップページ | 尖閣諸島への中国船侵入 »