尖閣諸島への中国船侵入
8月3日から続いていた中国公船と200隻にも上る漁船の尖閣諸島周辺の「接続海域」への侵入事案で、今朝早く、その中の一隻の漁船とギリシャ船籍の貨物船が衝突した。
14人乗りの漁船が沈没し、6名は海上保安庁の船が救助したが8名は行方不明になっている。
最初このニュースを耳にしたとき、なぜ中国の海保に相当する官船が救助に当たらなかったのか――ということだった。漁船とともに近くには中国官船もいたはずだ。
バカバカしいにもほどがある。
つい一昨日は見かねた岸田外相が外務省に程永華駐日大使を呼びつけて厳重に抗議をしたのだが、程大使は「尖閣諸島は中国固有の領土だから文句言うな」と大見栄を切っていたのだ。
それだったら今度の事故で中国側がすぐに救助したらよかろうに。辻褄が合わない。
また、そもそも中国固有の領土であったのなら、なぜ明治時代に日本人が領有化して最初は個人に貸し付け、その後戦後も長い間、民間に譲渡したままだったのを6年前の民主党政権時代に個人から買い取って国有化する前に島を乗っ取らなかったのだろうか?
これも辻褄が合わない。
今日の午後までこの中国海保官船が接続海域をうろうろしていたが、事故の発生を受けていながら自国の漁民を救助しないまま立ち去ったそうだ。
呆れてものが言えない。
事故の発生と救助の顛末を中国側に伝えると、「謝意」を表したという。
どうも釈然としない。あまり考えたくはないが、もしかしたら中国漁船は貨物船を日本の船と見てわざと衝突させたのかもしれない。朝の5時半ごろというからまだ薄暗く、船に掲げられていたギリシャ国旗を見落としたのではないか?
中国ならやりそうなことだ。中国漁船に衝突したのが日本の貨物船だったらすぐに中国海保船が停止して臨検し、船長以下を拉致するか法外な賠償金を吹っ掛けたかもしれない。
そうやって日本を揺さぶるつもりだった可能性もあった。
そこまでは考えたくないが、程永華駐日大使が「尖閣諸島は中国固有の領土」と妄言を平気で言い張るのを見ていると、つくづく情けなくなる。
ああ、中国共産党政府はそこまで人道地に落ちたか。嘘八百を公式の席上で並べ立てる政府要人を見ていると、譴責よりも哀れさが先に立つ。
孫文が(少なくとも蒋介石が)生きていたらこんなバカな嘘八百先生を要路に置くはずがなかったろうに。中国は共産党による桎梏を早く打破しなければならないと切に思う。
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