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オスプレイの飛行再開

 名護市沖に不時着大破した米軍のオスプレイ。その最終的な調査結果を待たず、また公表されず、「機体自体に全く問題はない」として、わずか6日間の飛行中止ののち米軍は訓練飛行を再開した。

 稲田防衛大臣はアメリカの言うがままに、「飛行訓練に何ら問題はない」とアメリカの一方的な訓練再開を追認した。

 これに対して沖縄県は強く反発している。翁長知事は「政府は地方自治を考慮せず、民主主義を無視している」と非難した。


 しかしこういう米軍の高飛車なやり方は、日米安全保障条約と日米地位協定などで保証されており、政府は文句が言えないことになっている。

 要するに国内法よりも国外法(国際関係により締結された軍事同盟が最も強力だ)のほうが優先されるのである。それが二国間条約、なかんずく軍事同盟の実態だ。

 これが嫌なら、プーチンが示したように、――日米安全保障条約という二国間の軍事協力体制が取られている以上、日本に歯舞・色丹群島を返した場合、そこに米軍の基地が置かれる可能性が否定できない――のだから、結局は日米安全保障条約の廃棄しか道はない。

 こうすればたちどころに日本本土および沖縄から米軍基地は無くなる。100パーセントだ。


 ただ、それに代わって自衛隊基地が相当程度沖縄に再設置されるだろう。当然、「世界で最も危険な基地普天間」は撤廃されるが、今の米軍基地ほどではないがその30パーセントくらいの土地は自衛隊基地として使われるかもしれない。

 やはり南シナ海の現実や尖閣諸島界隈をうごめく中国海軍への対応を考えると、沖縄は防衛のかなめであることに違いはなく、それ相応の規模の自衛軍の駐留は必要だろう。


 日米安全保障条約が最初に締結されたころの国際環境は、ソ連の世界共産化運動(コミンテルン)がまだまだ根強く、中国は共産主義を国是として建国しており、反共の米英にとっては日本から駐留軍を引き上げると日本までが共産化してしまう可能性が高かったので、日米安保はそれなりの意義があった。


 しかし時代は変わった。

 1979年にアメリカはようやく共産中国を承認した(因みに、イギリスは中国共産党政府成立の翌年1950年にすでに承認済み。イギリスの変わり身の早さよ!!!)。
 
 その10年後に、ソ連邦が崩壊して単立ロシアになった。

 これで共産主義対反共産主義の尖鋭な対立は過去のものとなった。


 当然、日米安保も過去のものとしなければ筋が通らない。共産化の危険性はまず考えられないからだ。

 それなのに、安倍政権は7月に「安保関連法案」を通過させ、アメリカとの二国間軍事同盟である日米安保を残したまま「駆けつけ警護でも何でもしますよ」とアメリカに色目を使いながら、南スーダンへ自衛隊を派遣してしまった。国外は「アメリカ軍への協力ではなく国連軍への協力だから問題ない」と言われるが、しかし日米同盟がそのままでは外国から見ればアメリカ軍の別動隊にしか思われまい。

 この不徹底・不可解な国連軍への協力を解消するには、日米安保を廃棄して、堂々と独立の日本国軍として参加協力するのが筋なのである。

 対米追随主義者にとっては思いもよらない考え方であろうが、論理上はそうなる。


 しかし私は憲法9条の精神を重んずるので、9条を「国外に出て戦争をするための戦力は永久に放棄するが、自衛のための戦力までは否定されていないので専守防衛に必要な戦力を保有する(ただし、核兵器は永遠に保有しない)」と加憲的に解釈して、現有の自衛軍を肯定するが、海外へは戦力を派遣せず、あくまでも文民による現地の「民生の安定ファースト」に徹した貢献をするべきと考える。

 アメリカに次ぐ戦闘能力を持っていると言われる軍隊を持ちながら、伝家の宝刀を抜かずに民生ファーストに徹して現地に貢献する日本を見て歓迎しない国はないだろう(現地貢献を企業のもうけの対象にしてはならないのはもちろんである)。

 日本はそのような国として存在感のある独立国家になるべきで、そのためにも二国間の軍事同盟である日米安保は廃棄するのが戦後70年の今日求められるのだ。

 プーチン・習近平は積極的に支持し、日本が「米軍駐留への費用の追加はできない。日本自身の国防能力向上に使う」と言ってしまえば、当のアメリカ新大統領トランプも認めざるを得ないだろう。

 
 それと同時に日本は永世中立を宣言するべきだ。つまりどの国とも、具体的にはロシアとも中国とも英米仏とも軍事的な二国間条約を結ばないことを世界に宣言し、民生ファーストの安心・安全国家であることをアピールすべきなのである。

 国際連合憲章上の「旧敵国」(第53条)の立場(地位)は特段変える必要はないとも思う。その53条のために安倍首相はじめ歴代総理がことあるごとに「安保理改革をして日本を国連安保理常任理事国に!」と声をからしても無しのつぶてなのだが、もうそこはあきらめたほうが良い。なにしろ国際連合憲章は英米を中心とする連合国の大西洋憲章がもとになっており、「日独は敵国」が前提となって文書化された取り決めなのだから。

 

 

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