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780億円が「小さなこと」か!!

 石原慎太郎元東京都知事が「豊洲市場の問題」で記者会見を開いた。

 築地市場に代わる新しい市場の候補地選定に当たった東京都は、東京ガスの工場があった場所・豊洲を選んだ。
 
 東京ガスは売るのを渋った。それは本来なら売り手の東京ガス側が汚染された土壌を処分又は無害化しなければならず、それには膨大な費用(850億円ほど)が掛かるからだった。

 ところがどうしても豊洲に決めたい東京都はそのうちの780億円ほどを買主である都が負担するということで、ついに東京ガスとの合意に漕ぎ着けた。

 この買主側が汚染土壌の処理費用まで被ってしまったのは、税金の無駄遣いであり東京都の契約上の瑕疵ではないのかという都民の声が高まり、さらに汚染が処理されたはずの土壌から汚染物質の六価クロムなどが検知されたりして移転が暗礁に乗り上げている。

 この契約に最終的にゴーサインを出した(契約書類に判を押した)のは、当時の東京都知事であった石原氏であるということで、都議会が「百条委員会」を立ち上げて、3月20日には石原氏の喚問も予定されている。

 しかし石原氏は喚問までの「針のムシロ」的な状況にしびれを切らして記者会見を開いたのである。

 石原氏が記者会見で記者の質問に答えた中で、こう言ったのには心底驚いた。

――知事は各部署から上がってくる決裁書に目を通しますが、専門的なことは分からないし、第一こんな小さなことをいちいち構ってられないんですよ。

 「こんな小さなことでいちいち構ってられない」とは、聞き違えでなければよいが、たしかに言っていたのだ。

 呆れるとはこういうことを言うのだろう!

 東京都が本来ならしないでもいい780億円の処理費用負担のどこが「小さな問題」なのか!

 自分の懐が痛むわけではないからこんなことが平然と言えるのだろうが、こういう人間こそ「小さな人間」というのではないか。

 「行政の長として責任はあるが、こういう問題を下から上げてきた東京都の職員全体にも責任があるし、豊洲問題に突っ込んで裁可しないままでいる小池百合子知事にも責任がある」

 このようにして他人に責任を転嫁するのは自己本位のモデルだ。
 
 殿様知事然として後半はろくに執務室にも来ないで、たぶん例の本『天才 田中角栄』でも書いていたのだろう。

 誰か、文筆の立つ評論家がいたら、書いてほしいものだ。『天災! 石原慎太郎の無責任な知事生活』

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