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トランプ外遊と北朝鮮問題

 アメリカ大統領トランプの初のアジア外遊が終わり、安倍首相も帰国した。

 去年の今頃、大方の予想を覆してアメリカ大統領に決まったトランプの元へ真っ先にトランプタワーにはせ参じたのが安倍首相だったのは記憶に新しい。その際にトランプの長女イヴァンカ(現大統領補佐官)にいたく気に入られたとかで、今回の彼女の日本訪問では格別のおもてなしをした。

 それもそうだろう、行政経験の全くない初のアメリカ大統領として父親が当選し、成ったはいいが右も左もわからないトランプ一家にとって、最上の同盟国日本の代表が駆けつけて祝福してくれたわけだからうれしかったに違いないのだ。

 娘のお気に入りは父親にとっても喜ばしい相手で、トランプは安倍首相に非常に親近感を抱いていることは間違いない。

 しかしそのことと日米関係の本質とはまた別の話だ。

 トランプは日本では「武器を買え」「自動車を買え」、中国では「航空機を買え」というような商談を成約するのがメインだったようで、中国では28兆円という規模の話をまとめたようである。

 こっちへ来てからはむしろ北朝鮮への挑発的な言動は避けていたきらいがあるが、安倍首相は「虎の威を借りるキツネ」よろしく、どのスピーチでも「北朝鮮へ最大の圧力をかけよう」とがなり立てていた。

 トランプは拉致被害者の家族とも面談したが、トランプに拉致問題を解決してくれなどというのは無理な話で、面談後の記者会見で家族会の誰もが「圧力だ、制裁だと息巻いても、北朝鮮との間に入って拉致問題の解決を誰かがやってくれないと意味がない」というようなことを述べていたが、その役割こそが安倍首相の立ち位置ではないか。 

 かって小泉首相が北朝鮮を訪問し、金正日と歴史的な会見をして拉致問題を認めさせて被害者の一部を日本に戻したわけだが、そのおぜん立てをしたのが当時官房副長官だったいまの安倍首相である。

 西郷さんが頑なに開国(国交樹立)を拒む朝鮮に対して特使として説得にあたろうとしたことがあった(遣韓論)が、西郷さんは命を捨てる覚悟で行こうとした。安倍首相に同じことを望むのは無理な話だろうが、せめてそのくらいの根回しはしておいたほうが良かったと思う。

 例えば、中国に対して「自分が交渉にあたるからセッティングをして欲しい」というような申し入れをしておけば、仮に軍事的な解決がアメリカの既定路線だとしても、「日本は最後の最後まで平和裏の解決を望んでいた」と評価されるだろう。

 それが、まるで虎の威を借りるキツネよろしく、アメリカの軍事路線を追認するような「北朝鮮に最大限の圧力を、制裁を」の一点張りでは、「やはり日本はアメリカの言い成りなのだ」との国際的評価で終わってしまうだろう。

 

 

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