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南北統一への期待

 朝鮮半島では北と南の融和的な交流が続いている。

 韓国から日本でも有名な歌手・チョー・ヨンピルを団長とする訪問団がピョンヤンを訪れ、2回の公演を行った。

 最初の公演では、終わった直後に金正恩が韓国からの出演者すべてと握手を交わすという光景がニュースで流されていた。

 これは北朝鮮国内向けの王様のパフォーマンスのようだったが、韓国からの文化使節の前に現れること自体が稀なため、いろいろな憶測が交わされているようだ。

 2回目は相当大きなホールが用意され、紹介によると12000人もの収容能力のある施設ということだったが、超満員の観客がかなり興奮した様子で手を振ったり、一緒に歌ったりしていた。こんな様子が映像で流されたのは初めてだろう。

 これを許した王様は去年までは欧米流の歌自体を歌ったり聴いたりすることを禁じていただけに、さまざまに忖度されている。

 北朝鮮と韓国との間にある38度線は朝鮮戦争の結果生まれた民族分断線だが、これを旧に復したい、同じ朝鮮民族として自主的に平和裏に統一したい、というモチベーションの発露である――こう素人目には見えるのだが、専門家はその少し前に中国を電撃訪問したことと併せると、アメリカ向けのパフォーマンスという側面を強調する。

 米朝トップ会談を控えて、少しでも「自由」を国内に浸透させる、あるいは浸透させていることを自由の本場アメリカにアピールする狙いがあったということか。

 2回目の公演の最後には出演者も観客も総立ちで、『われらの願いは統一』という1940年代に創られた歌が唄われたが、ここまで全世界に流されたのも珍しいことだ。

 分断の悲劇は朝鮮戦争の結果であったが、もう「休戦協定」から「平和協定」へ枠組みを変えるときだろう。社会主義を頑なに国是としている時代は終わっている。隣に中国という「社会主義的資本主義」という変則だが経済発展著しい中国という手本がある。

 韓国も、韓国に駐留する米軍も平和裏の統一なら大歓迎だろう。何しろ分断されて66年。あの東西ドイツもベルリンの壁が崩壊してすでに30年が経つ。その際もその後も、イデオロギーによる対立で軍事紛争があったとは聞かない。

 平和裏の統一が望まれる。ただ、ネックは王様の存在だ。中国かアメリカへ亡命してくれると事は簡単なのだが・・・。
 

 

 

 

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