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女人禁制

 京都府舞鶴市で大相撲の地方巡業が行われた際に、開会のあいさつに土俵上に上がって話をしていた舞鶴市長が突然倒れ(後で判明したが、くも膜下出血だった)、見兼ねた女性の看護師が土俵上に上がって心臓マッサージをしていたところ、主催者側の行司がマイクで、「女性は土俵から下りてください」を連呼して問題になった。

 「人命救助なんだから女性は上がるなというのがおかしい」「こういうことがあるから、今後は女人禁制の伝統も見直すべきだ」

 という意見が多いようである。

 軍配は「女性だから土俵に上がってはいけない」という相撲協会側よりも、「女人禁制は見直すべきだ」の意見の方に上がりそうだ。

 私も見直し派だが、そもそも男でも相撲を取らないのに土俵上に上がるのはおかしい――という考えなので、後者の考え方に似てはいるが、実は大きく違う。

 土俵でも特に俵の内側というのは「聖域」である。何のための聖域なのか。それは「相撲という神事」が行われる場所だからである。

 相撲が神事という一例は毎年9月9日に催される「上加茂神社の烏(からす)相撲」に見ることができる。そこで行われるのは子ども相撲で、神々と最も近いのが子どもだから神事に参加できるのは子どもと決まっている。

 また鹿児島県の知覧町で仲秋に行われる「ソラヨイ」という子ども相撲(相撲は取らないで、円陣を組んで「そらよい、そらよい」と言いながら緩やかに、回るだけの所作)が行われる。

 かって相撲は神々との饗宴(豊作祈願と豊作御礼)でもあった。その主役は汚れを知らず神々と親しい子どもたちだった。

 日本大相撲協会の目指す「大相撲」も「相撲の節会=神事としての相撲」という側面を濃厚に持っている。この面だけを強調すれば、女人禁制が伝統であろう。
 
 (※しかし、今や日本国籍を持たない諸外国からの力士が大活躍している時代なのだから、もはや「伝統を守ろう」もへったくれもない気がする。)

 土俵の中に、力士は多量の塩を撒いてから取り組みを行うが、それは土俵内は相撲という神事を行う場所であるから塩によって清めているのである。

 そうであるのならば、たとえ総理大臣でも、心身が清められていない限り土俵上に上がることは不可であろう。つまり「女性は不浄だから土俵という聖域に上がってはいけない」のなら、清められていない男も上がってはいけないことになる。

 その筋を通すのなら、今後は男女を問わず、たとえ「表彰式」でも力士及び行事等の相撲関係者以外の土俵上への入場を禁止すべきではないか。

 ある政治家が言うように、これからは女性の総理大臣が生まれる可能性もあるのだから、女性は土俵に上がれないでは困ることになろう。

 この矛盾を解決するには表彰式に総理や賞品を手渡すスポンサーなどの出番の時には、土俵と同じ高さの「朝礼台」のようなものを土俵の横に設置して力士を表彰するようにしたらよい

 また地方巡業でも同様に横付けに設置して、開催地の首長はその上に立って挨拶をすればよい。これなら女性の首長も納得できるだろう。

 

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コメント

納得して、拝読しました。

投稿: Kenichi Nejime | 2018年4月13日 (金) 10時06分

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投稿: Williamdup | 2018年4月14日 (土) 01時38分

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