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鬼界カルデラが再噴火?

 5月30日の夜9時から放映されたNHK・BSプレミアム「鬼界カルデラの謎に迫る」は非常に興味ある特集だった。

 鹿児島の南の海に浮かぶ薩摩硫黄島は「鬼界カルデラ」の大噴火によって生まれた島で、そこの最高峰・硫黄岳は外輪山の一角をなしている。

 大噴火は今から7300年前のことで、噴火の規模はここ1万年に限ると地球上でもっとも大きかったという。

 その影響で南九州の大半が壊滅的な打撃を受け、特に高度な縄文早期の文明を誇っていた鹿児島地方ではそれらがいったんは滅び、再び人類が住めるようになるまで500年は要したろうと言われている。

 鬼界カルデラ大噴火の噴出物は遠く1500キロ離れた関東地方にまで降り積もっており、これがもし現代に起きていたらたとえ数センチの火山灰でも、東京など高度に発達した先端都市は機能がマヒするという。

 最近よく話題になる「富士山大噴火」だが、宝永の大噴火でも火山灰の及ぶ範囲はせいぜい100キロレベルだったことを考えると、いかに鬼界カルデラの噴火がすさまじかったかが分かる。

 噴出後に生まれたカルデラの直径は東西が22キロ、南北が18キロもあり、東京23区がすっぽり入る大きさである。

 そのカルデラの内部には現在の地球上でもっとも大きい「溶岩ドーム」が確認されており、神戸大学の研究チームが俳優の滝沢秀明に素潜りをさせて海面から30m下に山頂のあるドームの岩石を採取するという番組の目玉の調査を行った。

 その結果わかったことが恐ろしいものだった。

 鬼界カルデラの内部にある溶岩ドームの成因はどうやら、「大噴火後に生まれた陥没すなわちカルデラの底から新たなマグマが上昇して形成された」というのだ。

 溶岩ドームの岩石を採取・調査するまでは、7300年前の大噴火で出し切れなかった残りのマグマが盛り上がっただけなのかもしれない――という考えもあったのだが、今度の調査でカルデラの中央に盛り上がっている世界最大級の溶岩ドームは、7300年前以降に新たなマグマが上昇してできたものと判明したわけである。

 つまり7300年前の大陥没のあと、カルデラの底から新たに次々にマグマが上昇噴出して海面下30メートルの高さにまで成長したということで、いつ何時、カルデラの蓋になった溶岩ドームを吹き飛ばすような大爆発が起きるかもしれないのだ。

 同研究チームの専門家は「大噴火の確率は1パーセント」と言い、「たった1パーセントでも明日起こる可能性はある」そうで、どうしたらいいのかというと、前兆現象を捉えて情報を発信し早めに対処していく――と言うが、もし起きたら数百度の熱を持った火砕流によって南九州はほぼ壊滅だろう。

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