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日本は見捨てられる?

 昨日の「たけしのTVタックル」を見ていたら、6月12日の会談でトランプ大統領が金正恩に「米韓合同演習を中止する」「在韓米軍縮小・撤退も視野に入れている」という内容の話をしたことに関して、番組のテーマが「日本は見捨てられる」との論調に変わっていった。

 参加していた軍事ジャーナリストは、「在韓米軍がいなくなったら、日本は中国とロシアの二大軍事強国に囲まれてしまう。こんな危ない先進国は日本だけだ」と血相を変えてまくし立てていた。

 在日米軍がいなくなるのであれば、血相を変える人々は多数いようが、在韓米軍が縮小・撤退しただけでこのありさまでは、自国を自国の力で(軍事力もだが、平和外交によって)守るという発想は金輪際ないらしい。あくまでも在日米軍の存在を自明の理としている。

 情けない話だ。在日米軍の存在を可能にしている日米安保と日米地位協定こそが、1978年の米中共同宣言(による中国の開放経済化)及び1989年のソ連邦崩壊後の世界情勢にとって「不可解千万なシステム」なのである。

 一独立国家にとって、他の一国の軍隊が常駐している姿こそが「世界の非常識」なのであって、これは国連憲章も想定していない事態なのだ。戦後間もないころの疲弊しきった日本にとってたとえ内戦が起きても軍事に回す物資や金の余裕がない時代だったり、中国やソ連の共産勢力が世界の一大脅威だった時代ならいざ知らず、1989年以降世界的に冷戦は終結し、日本が共産勢力に侵攻される危険性は大幅に縮小した状況を考えれば、在日米軍が存在する意味は限りなく小さくなっっている。

 その頃のアメリカは日本が安保をやめると言ってこないでいるのを揶揄するかのように「あれ(在日米軍)は瓶の蓋(の役割)だ」と言っていた時期があった。つまり在日米軍は日本がアメリカに楯突いて来ないように押さえ込んでておく役割に変わった――と言ったのである。

 そのくらい世界情勢は変質しているのだ。軍事ジャーナリストの多くは在日米軍を忖度する立場だから仕方がないにしても、いつまでも国連憲章上想定外の「二国間軍事同盟」にしがみ付いていないで、日米安保は廃棄すべきだ。

 そうしたら待ってましたと中国がロシアが攻めてくるぞ、といつまでも子供だましで脅すのはやめよう。いったいどんな理由があって中国やロシアが日本を攻めるのだろう。この点について具体的に攻められる要因を述べている軍事ジャーナリストや日米安保堅持論者の話を見聞したことがない。

 金正恩なんかはその辺りを見透かし、「なぜ、日本は自分からこっちに出向いて来ないのだ。いつまでアメリカのヒモでいたら気が済むんだ」くらいな気持ちだろう。

 中国もロシアもそう思っている。

 安倍さんがいくらロシアのプーチンにゴマを擦っても、プーチンは「日米安保がある以上、北方領土を返還したはいいが、そこに米軍基地が置かれたらどうしようもない。」と率直に言っている。だからいくら経済協力で共同開発しましょう、と言っても経済だけの話で終わり、北方領土返還には結局応じないだろう。

 日米安保が無くなったら中国がまずは尖閣諸島を乗っ取りに来るだろう、というのが日米同盟堅持論者の言うところだ。そして日米安保があればこそ前のオバマ政権の時にヒラリー・クリントン国務長官が「尖閣諸島は日米安保の守備範囲に入っている」と言ってくれてそれが中国侵攻への抑止力になっているではないか――とも言うだろう。

 しかし日本の野田民主党政権の時に尖閣諸島を国有化したからこそクリントンが「そこは明確に日本領土になったのだから、日本を守る日米安保に基づき守備範囲に入れた」のである。勘違いも甚だしい。

 自民党政権下では長いこと尖閣諸島は個人所有のままだったわけで、もしその時代に中国が乗っ取っていたら米軍も手が出せなかったのだ。もちろん日本の自衛隊も出動できなかった。海上保安庁の船に中国漁船が体当たりしても武力で排除しなかったことからも明らかだ。

 第二次安倍政権で安倍さんが大変な外交努力をしているのは大いに認めるが、旧時代の日米安保(日米地位協定)を堅持している「ボタンの掛け違い」を是正しなければ、北朝鮮・韓国・中国・ロシアからこれまでのような侮りを受け続けるだけだ。

 日米安保を廃棄し、同時に「永世中立国」(ただし武装=自衛隊堅持)を宣言し、新たな平和外交国家日本を目指そう。

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コメント

中国の武力を使わない侵略が進む日本に未来は無いから
あなたみたいな人は真っ先に中国に反抗する日本人をうるのでは?後10年後の日本がどうなっているか、とくと観察していて下さい。

投稿: 箭嘗 | 2018年10月 9日 (火) 09時55分

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