両陛下与論島などをご訪問

 天皇皇后両陛下が11月15日から2泊3日で屋久島・与論・沖永良部島へのご訪問をされた。

 特に与論島・沖永良部島へは初めてのご訪問で、島民の大歓迎を受けられた。

 与論島では郷土の伝統芸能である「与論十五夜踊り」をご覧になった(ホームページ『鴨着く島おおすみ』のトップページにその時の写真を載せた)。

 平成天皇は即位以来、植樹祭等の行事を含めて日本各地を訪問されているが、このご訪問で日本各地を二巡されたことになるという。

 平成天皇が「退位についてのお言葉」を公表された時に、こういった日本の隅々にまで足を延ばされてそれぞれの郷土で住民が絶え間なく、生活はもとより、伝統的な行事や災害復興に助け合いながら取り組む姿を陰に陽に励ましてきたと述べられた。

 与論島という鹿児島でも最南端の小さな島まで回られたのは、昔の言葉で言う「やすみしし大君」を髣髴とさせる。

 「やすみしし」は漢字で書けば「八隅知し」で、「国内の隅々まで知っている」という意味で、最高の施政者に与えられた一種の義務感である(客観的に言えば統治能力である。だが、朝鮮半島の王様(ロケットマン)が一見して各地を訪問して民に拍手で迎えられているが、その実は自分の領域であるピョンヤン宮殿にすべての良いもの(富・軍事力・科学技術)を一方的に蓄えているのとは天と地の開きがある)。

 「やすみしし」という言葉が使われた(文書化された)最初のものは、古事記のヤマトタケルの下り(景行天皇記)の中で、尾張のミヤズヒメがタケルに対して「たかひかる ひのみこ やすみしし わがおおきみ」と歌ったのがそれだろう。

 万葉集では「やすみしし」が多くの長歌で使われている。最高の宮廷歌人と言われた柿本人麻呂の長歌はとくに有名である。

 「すべてのどんなに小さなことでも知っている。心に留める」というのが、日の御子である天皇に課せられた使命(みこともち)なのだということを今回の天皇皇后両陛下で改めて思わされ、そのことは少なくとも万葉集の時代すなわち奈良時代から連綿と続いている天皇の理想の姿でもあったのだ。

 

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トランプ外遊と北朝鮮問題

 アメリカ大統領トランプの初のアジア外遊が終わり、安倍首相も帰国した。

 去年の今頃、大方の予想を覆してアメリカ大統領に決まったトランプの元へ真っ先にトランプタワーにはせ参じたのが安倍首相だったのは記憶に新しい。その際にトランプの長女イヴァンカ(現大統領補佐官)にいたく気に入られたとかで、今回の彼女の日本訪問では格別のおもてなしをした。

 それもそうだろう、行政経験の全くない初のアメリカ大統領として父親が当選し、成ったはいいが右も左もわからないトランプ一家にとって、最上の同盟国日本の代表が駆けつけて祝福してくれたわけだからうれしかったに違いないのだ。

 娘のお気に入りは父親にとっても喜ばしい相手で、トランプは安倍首相に非常に親近感を抱いていることは間違いない。

 しかしそのことと日米関係の本質とはまた別の話だ。

 トランプは日本では「武器を買え」「自動車を買え」、中国では「航空機を買え」というような商談を成約するのがメインだったようで、中国では28兆円という規模の話をまとめたようである。

 こっちへ来てからはむしろ北朝鮮への挑発的な言動は避けていたきらいがあるが、安倍首相は「虎の威を借りるキツネ」よろしく、どのスピーチでも「北朝鮮へ最大の圧力をかけよう」とがなり立てていた。

 トランプは拉致被害者の家族とも面談したが、トランプに拉致問題を解決してくれなどというのは無理な話で、面談後の記者会見で家族会の誰もが「圧力だ、制裁だと息巻いても、北朝鮮との間に入って拉致問題の解決を誰かがやってくれないと意味がない」というようなことを述べていたが、その役割こそが安倍首相の立ち位置ではないか。 

 かって小泉首相が北朝鮮を訪問し、金正日と歴史的な会見をして拉致問題を認めさせて被害者の一部を日本に戻したわけだが、そのおぜん立てをしたのが当時官房副長官だったいまの安倍首相である。

 西郷さんが頑なに開国(国交樹立)を拒む朝鮮に対して特使として説得にあたろうとしたことがあった(遣韓論)が、西郷さんは命を捨てる覚悟で行こうとした。安倍首相に同じことを望むのは無理な話だろうが、せめてそのくらいの根回しはしておいたほうが良かったと思う。

 例えば、中国に対して「自分が交渉にあたるからセッティングをして欲しい」というような申し入れをしておけば、仮に軍事的な解決がアメリカの既定路線だとしても、「日本は最後の最後まで平和裏の解決を望んでいた」と評価されるだろう。

 それが、まるで虎の威を借りるキツネよろしく、アメリカの軍事路線を追認するような「北朝鮮に最大限の圧力を、制裁を」の一点張りでは、「やはり日本はアメリカの言い成りなのだ」との国際的評価で終わってしまうだろう。

 

 

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希望の党の惨敗

 今度の衆議院選挙で希望を託した「希望の党」は惨敗した。

 235人を擁立しながら当選者は小選挙区、比例区併せてわずかに50議席、これは民進党から希望の党への合流を「排除」された議員連合である「立憲民主党」(枝野代表)の55議席にすら及ばなかった。

 小池代表のあの「排除」発言が立憲民主党を立ち上げさせ、それに負けたのだから小池代表の責任は大きい。

 希望の党を一緒に立ち上げた若狭勝氏がお膝元の東京第10選挙区で落選したのも番狂わせだった。

 東京選挙区では25のうちたったの一箇所でしか希望の党公認候補が当選していない。

 だが、希望の党と立憲民主党の両政党から候補者が出た小選挙区では、両方の得票数を合算してみると自民党候補の獲得票数より多い場合がほとんどであった。

 もし、小池さんが民進党からの合流議員を排除することなくすべて受け入れたうえで、一人の候補に絞っていれば自民党といい勝負になったと思われる。

 しかしまあ匙は投げられた。自民・公明の与党は圧勝し、また安倍路線が突き進んでいくことになる。

 選挙から一夜明けた23日午前、安倍さんはさっそくアメリカのトランプ大統領に電話を入れたそうである。

 来月の4、5日当たりに初来日するトランプ大統領へ歓迎の旨の内容だろうが、おそらく北朝鮮へのトランプ路線への支持をも表明しただろう。

 トランプの腹積もりはもう北朝鮮への軍事攻撃しかない。問題はその規模と、いつやるかで、安倍さんはすでに聞かされて覚悟を決めているのかもしれない。本当はそれこそが「国難」だ。

 願わくば、「拉致問題は私の政権の時に必ず解決する」と言った安倍さんには、金正恩に直接会うか親書を送って平和的な外交を展開してほしいものだ。それが所詮かなわぬにしても、金正恩の核への執着を翻意させ、北朝鮮が周辺の国々と同じ民主国家に生まれ変わるべきことを訴えてほしい。

 金正恩の今の在り方はまさに「専制君主」そのものである。少なくとも国家元首にまでランクを落とし、権力を持たない国民融和のシンボル的な存在になれば戦争に至らずに済む可能性はある。世界200か国の中には国家元首をシンボルとしてその下に国民選挙で選ばれた行政府を運営している国も多いのだから、できない相談ではない。

 しかしながら、今のような「暴君」では「排除」せざるを得ないだろう。

 排除のやり方によっては戦争被害に大きな違いが生まれるが、武力を使う以上、多少の犠牲は仕方がない。その犠牲者の中に、多くの一般市民と、米軍と、そして今度は「安保関連法制」に基づいて相当危険な任務に就かざるを得ない自衛隊が含まれることは間違いない。

 その犠牲がどれ位なものかにもよるが、あのイラク戦争当時のサマーワにおける危険の比ではないことが報道され、具体的な戦死者が続々と生まれた時、国民がどう思うかが新・安倍政権の命脈を左右するだろう。

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どの党も・・・。

 衆議院選挙戦たけなわのようだが、鹿児島では大隅地方は姶良郡区と合体されてますます大面積になったのに「小選挙区」とは悪い冗談だ。

 「有権者数何十万にひとりの議員」という数字だけが独り歩きしている。これでは過疎地域の声はますます聞こえにくくなり、人口の増加している首都圏・大阪圏・名古屋圏などの地域だけが国政を左右することになって行く。

 北海道に次ぐ面積を持つ岩手県ではたった二つの「小選挙区」しかないが、そのうちの一つが議員一人を選ぶ最も面積の広い小選挙区で、報道によると選挙運動カーをただ走らせるだけで選挙区内の端から端まで13時間もかかってしまうそうである。

 それに比べると東京などは、ほぼ23区ごとに小選挙区があり、隅から隅まで移動しても車で1時間もかからないような極小面積である。選挙運動もしやすいが当選後の議員活動もやりやすい。

 有権者の人口もだが、そこにこの選挙区の面積を考慮して加重し、さらに大切なことだが、選挙民の投票率をも加味して議員数を決めたらどうだろうか。

 そうなると東京の小選挙区は現在の3分の1ほどになり、大阪圏・名古屋圏でもかなりの削減になって「小選挙区」は半減し、当然その分議員数が大幅に減る。100議席くらいは減少するだろう。

 希望の党だけが議員定数の削減を前面に出しているが、その削減方法はどのようなものだろうか?


 また希望の党だけが「一院制」を主張しているが、これにも賛成である。参議院の「参議」とは「功労者による顧問官」という存在意義で、長年の行政経験者がその蘊蓄をもって参与するのが本来の属性であるから、人気タレントなどを参議院議員にするなんてことはありえない。

 参議院議員の存在感が極端に薄いので国民(選挙民)の関心を引くためにそのような慣例が定着してしまったのだろうが、これでは全くの税金の無駄遣いである。

 それより本来の「参議」に立ち返り、各都道府県の知事や議長を務め上げた人物を就任させ、年俸制ではなく参議に加わるときにのみ「実費弁償」でやってもらうようにすればよい。

 
 原発ゼロも希望の党とあと一つの党だけが主張している。

 
 今回の「国難突破解散」による「大義」の一つが消費税増税の増税分の使い道の変更だが、これについては今回の解散総選挙ではなく、来年度の衆議院議員任期満了による総選挙の時の争点で十分間に合うのに無理やりに入れ込んでしまったのだが、その理由は「国難の基になりつつある北朝鮮へのアメリカの軍事的介入」を昨年法制化した安保関連法によって支援することが現実化してきた(きな臭くなってきた)ことを踏まえての論点ぼかしだろう。

 北朝鮮の金正恩が「王様」を「退位」しない限り、アメリカの軍事攻撃は避けられないが、安倍さんは「自分の代で拉致問題を解決する」と言ったのだが、北朝鮮へ出向くこともなく絵に描いた餅に終わってしまった。残念なことである。

 去年のアメリカ大統領選挙では安倍さんはじめ自民党政府は民主党候補のヒラリー・クリントンの当選を当然視していたのでそうなったら北朝鮮とのトップ外交も可能だったとも思っていたのかもしれないが、想定外の強硬派であるトランプが当選してしまったので、その後はあたふたとトランプ詣でに突っ走り、とうとう北朝鮮とのトップ交渉など雲散霧消して「トランプ様、あなたのやり方でやってください。従いますよ」と太鼓持ちになってしまった。

 ヒラリーが大統領だったらここまで卑屈なすり寄りはしなかっただろう。


 「日本をリセットする」と言っている小池百合子氏の「リセット」は「しがらみの排除」ということだが、その中に「日米安保」のリセットが入ってないようなのは残念至極だ。

 世界でも稀な二国間軍事同盟が結ばれているのは日本とアメリカ、韓国とアメリカだけである。安倍さんは『美しい日本へ』という本の中で「母方の祖父である岸信介はそれまで占領軍だった米軍を同盟軍に変えたのである。その功績は大きい」などと書いているが、米軍の存在は安保条約・地位協定などにより片務的かつ治外法権的でとてもじゃないが「同盟」と呼べる代物ではない。

 アメリカの核の傘に入って守ってもらっているからと、「核兵器禁止条約」に参加さえしなかった日本政府のあり方を見てもそのことは即座に納得される。軍事的には日本はアメリカの属州とさえ言える状態なのである。

 情けない話だ。安保条約を破棄して日本は日本独自の平和外交を展開するべきだ。


 その前提として天皇の「永世中立国宣言」が必要だと思う。一番いいのは天皇の御所を平安京都に戻して、京都御所において宣言されることだ。

 日米二国間軍事同盟の安全保障条約を破棄すること。天皇が日本の永世中立国宣言をされること。そして京都御所に戻られること(還都)。

 これがこれからの日本の礎でなければなるまい。


 

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アメリカの悲劇

 アメリカでまた銃による大量殺人事件が起きた。

 ラスベガスで容疑者がホテルの32階から銃を乱射し、約400メートル離れたコンサート会場にいた観客のうち58人が即死し、負傷者は500人以上だという。容疑者の64歳の男は自殺したようだ。

 1年位前だったか、同性愛者のパーティ会場を狙った大量殺人があったことを覚えているが、アメリカではこういった殺人事件が後を絶たない。

 何しろ殺人事件による犠牲者の数は年間2万人(交通事故死は約3万人)で、人口10万人当たりちょうど5件の殺人事件が起きている国である。

 これを日本に置き換えると殺人による死者数は7000人ということになり、交通事故による死者数は1万人だが、実際には殺人事件で400人弱、交通事故では3000人強。殺人事件の発生率は日本の16倍である。こう比べると、アメリカ社会の治安の悪さが想像できる。

 アメリカの殺人事件の最大の特徴は銃が使われているということで、銃の入手が実に簡単だということが殺人を容易にしているのは間違いない。

 こうしたとき常に「銃の入手規制」が取りざたされるのだが、一向に規制がなされないのもアメリカ社会の特徴である。ここまでくるとアメリカの「病理」なのだが、今回もトランプ大統領は現地を見舞いながら、銃の規制については触れないで済ました。下手に規制しようものなら銃で暗殺されるのかもしれない。

 トランプの良き隣人・安倍首相が哀悼の意思を電話で伝えたようだが、その際に「我が国では銃刀法によって銃や刀が厳重に管理されているのでかなりの殺人事件が予防できている」――ということを一言いうべきだったろう。

 銃が規制されれば間違いなく殺人事件も被害者の数も半減できるだろうに、そうしないのは結局「世界の警察官」を自認して海外に派兵し、兵士の血を流させて来た罪深さを国民に直接嫌悪されまいとする為政者の忖度が働いているのだろうか。

 ソ連邦が崩壊して冷戦が終結してからアメリカは「世界の警察官」であることを止めたはずで、日本にたくさんの米軍基地を置いておく必要性は薄れたのに、歴代自民党政府は「米軍様、どうかいてください。日本の安全保障のために」と言い続けてきた。

 自分の国の治安悪化や災害、また「古き良き白人層の零落」などという問題山積みのアメリカは、トランプが言うように「アメリカファースト」で他国にしゃしゃり出る必要はない。地域の紛争は国連全体の「集団的自衛権」で解決するべきで、安倍首相もそこを言わなければならないのにトランプへのお追従が過ぎるのが残念だ。

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民進党の分裂

 若くて超優秀な女性議員を幹事長に据え(抱き寄せ)ようとした矢先に向こうが若い男に抱き付いてしまったので、民進党を飛躍的に伸ばそうという計画が全く狂ってしまった民進党代表の前原氏は、憤懣やるかたなくついに解党を決意し、新たな党を立ち上げたマドンナ議員の先駆けでいまだに美貌を保持したままの小池東京都知事のほうに抱き付き先を変えた。

 抱き付かれた小池百合子氏はすべてを受け入れるのではなく、「改革保守」以外の旧民進党議員の受け入れを拒否している。

 「改革保守」とは自民党綱領から「しがらみ」を取り除いたもののようである。

 もちろん自民党の綱領に「しがらみ」という文字はなく、要するに長い自民党単独政権(1955年の保守合同によって設立されてから、途中日本新党と民主党政権の4年ばかりを引いた58年間)によって日本全国の隅々にまで行き渡ったコレステロールのことだろう。

 コレステロールにも善玉と悪玉とがあるように、良い意味での津々浦々における平等と社会保障などの善玉も多くあるが、一方で「地盤・看板・カバン」と言われる硬直した文字通りのしがらみ(悪玉)もはびこっている。

 この悪玉コレステロールを最も嫌うのが小池流で、しがらみによる政策決定などが許せないのだろう。そこは大いに評価したい。

 実はしがらみは自民党という保守政党ばかりにあるのではなく、旧社会党などの労働組合との癒着もしがらみそのものなのである。小池さんが旧社会党系の民進党議員の受け入れを拒否するのにはその意味で一貫性がある。

 ただしかし、安全保障に関して小池さんは「アメリカとの同盟は安全保障の基軸」と考えており、自民党政権との違いは全くない。

 これは残念なことだ。アメリカとの「軍事的な癒着」もしがらみの一つだろう。しがらみというには巨大すぎて語彙が妥当ではないかもしれないが、米軍の核の傘・軍事力の傘に入っているから安全が保障されている――という米軍への一方的な「しがみつき(抱き付き)」は、実は集団的自衛権を放棄していることに他ならないのだ。

 米軍だけに頼る「二国間安全保障同盟」は国連憲章上は一時的なものであり、国連の正式な加盟国なら紛争は安全保障理事会に訴え、理事会で必要とあらば国連の要請した多国籍軍による集団的自衛権の行使によって解決するのが筋なのである。

 日本は米国との安保・基地協定・合同委員会等により、がんじがらめにされているのが実状で、言うなれば軍事上日本はアメリカによって遠隔操作されているに等しい。

 ロシアのプーチン大統領が平和条約締結や北方領土返還に後ろ向きなのは、そのことがあってのことだ。彼らは常に「北方領土は第二次世界大戦の結果我が国が獲得した領土である」というが、それは日本がアメリカとの単独講和、つまり国連復帰と同時に締結された日米安保による米軍への基地提供、そして最近の安保関連法成立による米軍への加担への対抗措置に他ならない。

 要するに日本がアメリカとの単独(二国間)軍事同盟を結んでいる限り、ロシアは平和条約を結ぼうとしないし、その象徴ともいうべき「北方領土返還」には応じないのだ。ましてや安倍首相の悲願である日本の国連安全保障理事会の常任理事国就任など戯言としか思わないだろう。味噌汁で顔を洗って来い(アメリカとの二国間軍事同盟を破棄してから言って来い)というわけである。

 安倍首相は「大叔父の岸信介は、アメリカとの交渉で占領軍だった米軍を同盟軍に変えたという功績があった」などと言っているが、二国間軍事同盟の下で結ばれた基地協定の中身を知ると、米軍はほとんど占領軍と変わっていない。小池さんはこのようなことを分かっているのだろうか?

 

 

 

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国難突破解散??

 9月25日の首相声明は「28日に臨時国会を召集し、その冒頭で衆議院を解散する」「国難突破解散だ」というものであった。

 いわゆる冒頭解散で、これに対しては他党も国民も声明の前から「加計問題や松友学園の真相を隠すための解散で、大義がない」「敵前逃亡解散だ」と批判してきた。

 夜9時のNHKニュース、10時の報道ステーションそれに11時のTBSのニュース番組に続けてゲストとして登場した安倍首相はこの解散についておおむね次のように述べた。

 1.2019年秋に導入される消費税10パーセント政策は不変だが、2パーセントのアップのうち5分の1(約1兆円)は高齢者の社会保障費に充て、残りの5分の4(4兆円)を政府の赤字(これまでに積もった赤字国債などによる借金)返済に充てるとしていたが、後者の4兆円のうち半分を子供の教育支援に回す。

 2.北朝鮮の核開発問題に関しては、国連によりそれをストップさせるための最大限の制裁決議が賛成多数で採択されたが、北は一向に耳を貸そうとしない。これを解決するために自分はどうしても首相のままでいて外交努力をしたい。

 以上の2点が安倍首相の国民に信を問いたいことだそうで、加計問題・松友学園問題で足を引っ張られて最も大事な「国難」への対処に遅れてはならない――これが解散を急ぐ理由のようである。

 1.については、誰もがまだ2年先の消費税増税の増税分の使い道などいまごろ早々と信を問うとして取り上げるのはおかしい、と言っている。当然だ。安倍首相が加計問題等を無視して首相の座に居座ったとしても来年秋には総裁の任期が切れるのだから、消費税増税分の使い道の変更などその時に政権を任された首相が提案して国民に信を問えばいいことである。

 したがって、1.は全く冒頭解散の理由にはならない。1.は、「本当は怖い2.」を薄めるための猫だましだ。

 となると、当然のことながら本命は2.である。

 9月3日の北朝鮮の核実験(水爆)以来、トランプ大統領と安倍首相との直接もしくは電話会談が大幅に増えており、おそらくアメリカによる軍事攻撃が日程に上っていることに対する安倍首相の考えが(向こう側からのものであれこちら側からのものであれ)相当率直な範囲で取り上げられているのだろう。

 その一つの証拠が、トランプの国連演説で「拉致問題」が語られたことだ。
 
 日本と北朝鮮の間には「拉致問題」が懸案事項として存在し、これについては2000年に小泉首相が北朝鮮に乗り込み、金正日と直接対談をした結果、3家族が帰国を果たした。その交渉役を任されたのが小泉首相の懐刀だった安倍首相だった。

 安倍首相は最初の内閣を持った時に、「私の代で拉致問題を解決する」と大見得を切ったはずだが、一向に北朝鮮に乗り込む気配を見せなかった。金正恩が三代目を継いだ時に表敬を兼ねて行っておればよかったのにと思う。そうしておけば金正恩はまだ融和的な対話路線で振る舞うようになったのではないか。

 今頃蒸し返しても遅いが、とにかくトランプが国連演説の中で不意に「拉致問題」に言及したのは安倍首相による進言に応えるものだろう。

 安倍首相としてはトランプの北朝鮮への軍事攻撃の意思が固いとみてたぶん「拉致被害者が向こうにいるから全面的な攻撃は可能な限り避けてくれ」というような意見を述べたに違いない。
 
 「国難」などという大時代的な名付けをしたということは、北朝鮮への軍事的介入が喫緊に迫っていることの表われとみてよい。


 今度の冒頭解散は加計・松友問題隠しもさることながら、最大野党・民進党の足並みの乱れと小池新党(希望の党)の発足による保守層の切り崩しは今なら微々たるものという読みの2つがあってのことだ。

 この読みが当たる可能性は強いだろう。いくら小池氏が国政政党の党首になり選挙戦を戦ってもわずか4週間しかない。

 ≪安倍首相に信を与えたら、北朝鮮戦争が起きた場合、トランプとの密約と安保関連法案によって邦人救出の名目で自衛隊艦船が派遣され、ことと次第では米軍の後方支援(武器・燃料・人員)を命ぜられ必ず戦闘による多数の死者が出る。要するに自衛隊は堂々と国外の戦争に加担することになる。それでいいかのか≫

 これが今度の反安倍路線の採るべきフレーズだろう。

 これでもなお安倍首相が信任されるとなれば、我が国にも北朝鮮戦争による想定外の被害が発生して「アメリカへのお追従政策」は今後完全に見直されるようになるだろう。

 戦後、平和条約が結ばれたにもかかわらず、それはアメリカとの単独講和であって米軍による軍事的な締め付け(日米安保・地位協定)が今もなお沖縄はじめ日本列島各地で展開されているのを解消し、そのためには「永世中立国」になるのがもっともよい選択であるということを小池さんの新党への結集によって成し遂げてもらいたいものだ。

 小池氏のように自民党とのしがらみを捨て、あらゆる地盤・看板・カバンとのしがらみを持たない人は貴重である。
 ひいてはアメリカとのしがらみを解消する人物としても打ってつけだ。

 永世中立国になって世界の問題を平和裏に解決し、どの国にも平和への「希望」与える国こそが日本の採るべき道だと思う。「希望の党」を応援したい。

 

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金正恩の「退位」がすべてを解決する

 初めて国連総会で演説したアメリカ大統領トランプの「北朝鮮を壊滅させる」との発言は行き過ぎだが、これに対して北朝鮮史上初めてキム王家の声明が出された。

 現国主の金正恩はトランプ演説を犬の遠吠え扱いして「超強硬な対抗措置を執る」と息巻いた。

 超強硬な対応とは何か―という記者の質問に対して北朝鮮の外相は「太平洋上の水爆実験だろう」と何食わぬ顔をして答えたが、彼の考えではとにかくアメリカ本土に到達可能な核爆弾を保有することによって宿敵アメリカと互角に渡り合える力を持つことだそうである。

 6000発とも8000発ともいわれる核を保有しているアメリカに対してそんなことは無理も承知なのだろうが、相変わらず売り言葉に買い言葉の応酬が続いている。

 安倍首相もこの頃は「対話よりも圧力だ」を率先して口にするようになった。例の「ブンゲリにおける核爆発実験」以降、アメリカのトランプ大統領とも頻繁に連絡を取り合っており、おそらく以前にトランプが述べていた「対話路線も年度末が限度」というような軍事介入が本物かどうかを値踏みしているのだろう。

 10月頃からひそかに在韓米国人、在韓邦人などの帰国が始まるようなことがあれば軍事介入は本物だろう。帰国ラッシュというような表立った避難行動は極力避けられ、静かに五月雨式な韓国からの脱出が図られるだろうが、何しろ在韓米国人にしろ邦人にしろ数万という数だから、おそらくもぐりこんでいる北朝鮮スパイだったらどんなに鈍感でもそれと知れるはずだ。

 その時に北朝鮮はどう出るか? ままよと国境線に張り付いている砲門に火を噴かせるのか?

 そうなったらどれほどの犠牲者が出るのか、一説によるとソウル首都圏内には2000万からの人々が暮らしているそうだから、最低でも20万、大きく見積もればその5倍の100万くらいの死傷者が出るのではないか。

 同時に北朝鮮にも金正恩のいる王宮を中心に巡航ミサイルによるピンポイント攻撃が波状的になされるはずで、向こうでも最初に攻撃で10万単位の死者が出るだろう。

 米軍が上陸したらほとんどの軍事施設は無傷のまま放置されるに違いない。何しろ金王家の王宮がすべて灰燼に帰し、国主の金正恩は死んだか、もっと安全な地下指令室に逃げているだろうから、指揮系統は作動しなくなっている。

 軍事独裁者の末路や哀れである。最初の爆撃で彼が死亡すれば問題なく北朝鮮はキム王家から解放される。怪我の場合でもそうなったが最期、これまで恐怖の中で忠誠を見せていた側近が牙をむいて「王様」を血祭りにあげるに違いない。

 その時こそ朝鮮人民万々歳だ。

 朝鮮民主主義人民共和国の本来あるべき国の姿が現れるのだ。

 1979年にキム王家が「宿敵」としているアメリカと、最大の友好国中国が国交樹立を済ませており、また社会主義ソ連も1989年に倒れてロシアが復活している。世界はもうイデオロギー的な対立はほぼ無くなったというのに今頃「朝鮮労働党」も糞もないだろう。

 第一に労働党の支配する国にキム王家は全くふさわしくないし、国名を見てもキム王家の居場所はない。

 金正恩の退位、すなわちキム王家の廃止こそがまずは北朝鮮国民の解放であり、朝鮮半島統一への最初にして最大の第一歩だ。

 その時に米国をはじめ中国・ロシアが軍事的介入を行うだろうか? 先に述べたイデオロギーによる世界的な対立という構図(冷戦)はもう過去のものとなり、例えば中国がチベットに対して行ったような「近隣諸国の共産化」などという忌まわしいことはもうできない。

 キム王家三代目の金正恩にはおそらく以上のことは薄々には分かっているのだろうが、自己保身のための身構えがほどけなくなっているに違いない。哀れなものだ。

 

 

 

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キム王朝こそが朝鮮統一の邪魔

 昨日、《有言実行》というテーマでブログを更新し、キム王朝三代目が国家を私物化しているから結局のところ暗殺(もしくは拘束)してしまう他ないだろうと書いたが、今朝の関口宏サンデーモーニングを見ていたら、コリア・レポート編集長の辺真一氏が次のような解説をしていた。

 「金正恩は祖父(金日成)から父(金正日)にわたって朝鮮半島を北朝鮮流に統一しようとしてきた。その際に障害になっているのが韓国内に駐留している米軍(および米国)の存在で、核武装まで行けば韓国およびバックにいる米国との休戦協定から一歩進めて対等な立場での平和協定まで持って行ける、と読んでいる。

 核武装に特化すれば一般的な軍隊や兵器は軽装化でき、浮いた軍事費を経済に回したい。人民に十分なコメと肉汁と絹の服を与えたい。

 そうした上で朝鮮半島を南北の隔てをなくした朝鮮連邦にすることができれば、金正恩自身は祖父と父を超えた英雄(国家元首)として君臨できる。」

 なるほど65年前の「休戦協定」は、戦争状態が継続していることが前提の「非戦闘状態(仮の平和状態)」に過ぎないから、本格的な「平和協定」(さらに進めば「平和条約」だが、ベトナムと米国は平和協定のままだからそこまで結ぶ必要はないだろう)を結ぶことはほぼ完全な米国との和解になる。イデオロギー重視の冷戦時代なら無理だったろうがベルリンの壁崩壊後の今日なら無理な話ではない。

 しかしその前提が将軍様によるキチガイじみた「核開発・核ミサイル保持」の無理な一点張りではその前に国が疲弊してしまうし、米軍の侵攻(斬首作戦)を招きかねない。

 それよりも何よりも、自分から進んで王朝を閉じることだ。そして本来の「人民民主主義共和国」になれば話は一気に進む。

 もっともいまさら「将軍様をやめます」と言っても誰も信用しないだろうが、仮に信用されたとしても即刻「袋叩き」に合うのは目に見えている。下手をすれば内乱が発生するだろう。

 そうなるとたらふく食っている(金も持っている)上層指導部と、一般軍人・人民とのし烈な内戦になる可能性が高い。相当に残虐非道な戦いになるだろう。大量の難民も発生するし、韓国への内戦の波及も怖い。

 やはり最上の解決策としては王朝を崩壊させるための三代目の「斬首作戦」に絞るべきだろう。

 中ロも賛成に回った11日の国連安保理の制裁決議にもかかわらず、それをあざ笑うかのような中距離ミサイルの威嚇発射を強行した金正恩に明日はないこと、すなわち「斬首作戦に取り掛かる」ことを、次の安保理閣僚級会談で明確に宣言すべきだ。

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有言実行!?

 北朝鮮は15日、ついに3400キロ先のグアムの米軍基地を叩けるミサイルの発射に成功した。

 先月2700キロ飛んだミサイルと同じ北海道の上空を飛んで北太平洋に落下させたが、距離は何と1000キロも伸び、この距離ならグアム島に向ければ確実に到達する。まさに有言実行に一歩近づいた。

 キム王朝三代目は今回もメディアに堂々と姿を晒し、この成果に大喜びする映像を全世界に公開した。

 9月11日に国連安保理で決議された新たな「対北朝鮮制裁」への反発であることは明確だが、今回は中国・ロシアが制裁決議に賛成しているので、三代目のこの暴挙は中ロにとっても苦々しく映ったはずだ。

 こうなるとアメリカのトランプが軍事力を行使しても、口では強く非難するだろうが実質的には黙認するしかないだろう。

 一番いいのは中国が三代目の首を挿げ替えることだが、そうなると北朝鮮の矛先が中国に向かいかねない。いかに弱小戦力といってもあれだけのミサイルを乱射されてはたまったものではない。

 そこで北朝鮮指導層内部で反乱を起こさせるという考えもある。スパイを放ったうえで三代目の側近連中をそそのかせばうまくいくような気がする。スパイも死を覚悟する必要があろうが、あの秦の始皇帝を暗殺しようとしたが失敗に終わった荊軻の轍を踏むことはあるまい。

 国家を私物化している最高指導者・キムジョンウンの最期は近いとみた。

 

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