森友学園理事長の会見

 大阪の森友学園という学校法人が新たに国有地を購入して小学校「瑞穂の国小学院」という名称で私立小学校を開校したいという話題が取り沙汰されていたが、その学校法人は申請を取り下げた。

 籠池という珍しい姓の理事長が会見を開いて、「2月半ばから国会で土地問題を取り上げられて追及され、私には記者の追っかけがひどく、一か月くらい何にも手が付けられない状態で・・・」と、新聞社数社の名を挙げながら会見に臨んでいた。

 この人が最も主張したいのは、「日本を良くしたい、そのためには幼児のころから教育勅語に触れさせ、ちゃんとした日本人を育てていくほかない」ということで、そのためにモデルとなるような小学校運営をしていきたい――ということのようである。

 そのこと自体は何ら異論はない(どんな教育方針を掲げようが日本では格別に開校認可申請を却下することはしない)が、この開校に至る土地問題や費用の虚偽申請などいくつかの、教育者としてはどうか、という点が多々あって問題を大きくしているのだ。

 今日の会見では、自分の考えを自分の言葉で明確に伝えていた。この会見を聞いていて、あの石原元都知事の煮え切らない、他人に責任を転嫁するいやらしい会見よりか、大いにに評価したいと思った。

 ただ、彼が、「瑞穂の国日本。誰もがコメを食べられる素晴らしい国。紙面を海に囲まれ、綺麗な水、海幸、山幸に恵まれた日本。この素晴らしい国を子供たちにも伝えていきたい」というようなことを話せば話すほど、何であのようなゴミを埋め立てた汚い場所で、「素晴らしい国日本」を教えたいと思ったのだろうか?

 そのような素晴らしい環境の日本を教えるのであれば、すぐそこに素晴らしい田園のある過疎地に開校すればよかったのではないか?

 子供たちも親たちも地域の人も大喜びだろう。

 あんな小汚い場所に建てようとした理事長は、言葉とは裏腹に、「金」と「名誉」に心が占領されていたのかもしれんばい!

 バカたれが!

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両陛下のベトナム訪問

 天皇・皇后両陛下がベトナムを公式訪問された。

 訪問された中で、特に「残留日本兵」の妻となり、ベトナムがフランスから独立を果たしてからは政治体制の違いのため日本へ帰国した夫を見送ったあと、戦後は女手一つで3人の子を育てたというベトナム女性(91歳)との面会には胸が熱くなった。

 「残留日本兵」とは、インドネシアでもそうであったように、欧米による植民地(インドネシアはオランダ、ベトナムはフランス)解放のために現地民と一緒になって戦った人々のことである。

 天皇陛下は「こういう歴史を振り返らなければならない」とおっしゃったが、千鈞の重みがある。

 戦後は勝者であるアメリカに支配されたため、「日本はつまらない戦争をした。勝てるわけのない無謀な戦争をした」という勝利者アメリカへの迎合史観が世を覆ったが、このような生き残りの女性が歴史の生き証人だ。
 日本は決してつまらない・無駄な戦争をしたのではなく、欧米のアジア・アフリカ分割植民地化の流れに、唯一有色人種の中で欧米の植民地化の動きに対抗し、アジア・アフリカ解放に向けて大きな働きをしたのである。

 残留日本人の中には「義勇兵」のような立場で残った人もいただろう。
 
 残念ながら北ベトナムは社会主義化したため、北ベトナムに残った人たちは帰国せざるを得なかったが、1964年に「トンキン湾事件」が発生し、以後、アメリカによるベトナム侵略戦争が開始され、多くの無辜のベトナム人が殺害された。
 
 結局は北ベトナムが南ベトナムを併呑して勝利し、統一国家が生まれたのだが、日本がアメリカ(連合国)敗れずにベトナム独立に手を貸していたら、もっと早く統一政権が出来ていただろう。ベトちゃん・ドクちゃんのような「枯葉剤(猛毒の除草剤)」散布による被害も防げていただろう。

 アメリカが南ベトナムから軍隊を撤退させたのは1973年、その後ベトナム国内で内戦が続いたが、1975年には北の解放戦線が南のサイゴンを陥落させ、1976年になって南北統一選挙により国名を「ベトナム社会主義共和国」として現在のベトナムが生まれた。

 日本人がベトナムから帰還してからちょうど30年後に、ベトナムはようやく自前(のベトナム人自身による)統一国家として本来のあるべき姿を現したのである。ベトナム人女性と結婚してまでベトナムの植民地解放のために働こうとした日本人がいたことを忘れてはなるまい。

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780億円が「小さなこと」か!!

 石原慎太郎元東京都知事が「豊洲市場の問題」で記者会見を開いた。

 築地市場に代わる新しい市場の候補地選定に当たった東京都は、東京ガスの工場があった場所・豊洲を選んだ。
 
 東京ガスは売るのを渋った。それは本来なら売り手の東京ガス側が汚染された土壌を処分又は無害化しなければならず、それには膨大な費用(850億円ほど)が掛かるからだった。

 ところがどうしても豊洲に決めたい東京都はそのうちの780億円ほどを買主である都が負担するということで、ついに東京ガスとの合意に漕ぎ着けた。

 この買主側が汚染土壌の処理費用まで被ってしまったのは、税金の無駄遣いであり東京都の契約上の瑕疵ではないのかという都民の声が高まり、さらに汚染が処理されたはずの土壌から汚染物質の六価クロムなどが検知されたりして移転が暗礁に乗り上げている。

 この契約に最終的にゴーサインを出した(契約書類に判を押した)のは、当時の東京都知事であった石原氏であるということで、都議会が「百条委員会」を立ち上げて、3月20日には石原氏の喚問も予定されている。

 しかし石原氏は喚問までの「針のムシロ」的な状況にしびれを切らして記者会見を開いたのである。

 石原氏が記者会見で記者の質問に答えた中で、こう言ったのには心底驚いた。

――知事は各部署から上がってくる決裁書に目を通しますが、専門的なことは分からないし、第一こんな小さなことをいちいち構ってられないんですよ。

 「こんな小さなことでいちいち構ってられない」とは、聞き違えでなければよいが、たしかに言っていたのだ。

 呆れるとはこういうことを言うのだろう!

 東京都が本来ならしないでもいい780億円の処理費用負担のどこが「小さな問題」なのか!

 自分の懐が痛むわけではないからこんなことが平然と言えるのだろうが、こういう人間こそ「小さな人間」というのではないか。

 「行政の長として責任はあるが、こういう問題を下から上げてきた東京都の職員全体にも責任があるし、豊洲問題に突っ込んで裁可しないままでいる小池百合子知事にも責任がある」

 このようにして他人に責任を転嫁するのは自己本位のモデルだ。
 
 殿様知事然として後半はろくに執務室にも来ないで、たぶん例の本『天才 田中角栄』でも書いていたのだろう。

 誰か、文筆の立つ評論家がいたら、書いてほしいものだ。『天災! 石原慎太郎の無責任な知事生活』

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金正男の暗殺

 来るものが来た――というのが第一の印象である。

 北朝鮮は故金正日(キム・ジョンイル)の長男である金正男(キム・ジョンナム)を、女性二人を使って毒殺した。

 場所はマレーシア空港で、たくさんの人が行き交っているような公衆の面前であった。

 すでにその女たちは逮捕され、キム・ジョンナムの遺体はマレーシアで司法解剖されるらしいが、北朝鮮のマレーシア大使館(領事館?)職員はマレーシア当局に対して不満を漏らしているそうだ。

 毒殺であることは空港内の監視カメラの映像でほぼ断定でき、司法解剖によって毒の正体がはっきりし、その入手ルートをたどってみれば、大方の推測はつくはずだ。

 間違いなく計画的な暗殺で、北朝鮮当局(ということは金正恩)の差し金によるものだろう。

 それにしてもあのような場所で二人の女性に白昼堂々と殺害させるという手口には腑に落ちない面もある。

 まず、金正男が護衛もつけずにあんな場所にいたのが不可解だ。あのような人の多い場所で単独でいたというのであれば、当然静かで人通りもないような場所でも単独だったのであろうから、そういう人目につかない場所で殺害すればもっと簡単だったように思える。

 それとも逆に、まさか人の姿の多い空港の待合ロビーのような場所で襲われることはないだろうと、金正男が必ず油断することを想定して犯行に及んだのだろうか?

 いずれにしても金正男の暗殺事件は起き、二人の実行犯は捕まった。もう一人、北朝鮮国籍の工作員のような男も捕まったらしいから、真相はおいおい分かってくるだろう。

 これがまさしく暗殺事件、つまり金ファミリーの本来なら金正日の筆頭後継者であった男を抹殺する事件であったとしたなら、これを契機に金正恩独裁体制はますます専制度を高め、ファミリーはもはや機能せず、崩壊への大きな一歩になるだろう。

 金正恩暗殺、もしくは亡命への一里塚が今度の金正男暗殺事件ということである。単なる「痴情」による殺害ではないことを祈るばかりだ。

 

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安倍・トランプ会談

 安倍首相とトランプ大統領との正式な首脳会談が行われた。

 アメリカのトランプ大統領の官邸とフロリダにあるトランプの別荘で2泊3日の日程だったという。

 とにかく、トランプ大統領の歓迎ぶりは尋常ではなかった。

 握手どころかハグをたっぷりと交わし、親密さをアピールしていた。

 食事会・ゴルフ会を共にして始終和やかだったという。

 会見でもにこやかで「日本の言い分は100パーセント受け入れる。シンゾーは気の合う信頼できるパートナーだ」と大持ち上げだった。

 それもそのはずで、何しろトランプ大統領が日本による経済損失を吼えただけで、ソフトバンクの孫正義社長は「5兆円規模の投資をして何万かの雇用を生み出しますよ」と申し出、トヨタの豊田章夫社長は「1兆円規模の投資で数千人のアメリカ人を雇いますよ」と来たわけで、(トランプの)笑いが止まらないとはこのことだろう。

 こういった「露払い」を日本を代表する名立たる企業のトップがしてくれたおかげで、トランプの安倍首相に対するお愛想が生まれていることを忘れてはならない。

 日本のメディアはとにかく国防長官はじめ大統領までが「尖閣諸島は日米安保5条の適用範囲にある」といったことを大きく取り上げ、また対米すり寄りの評論家たちもほっと一安心というが、トランプ大統領が選任した国防長官はじめ対外政策のブレーンたちに対中強硬派が多いことに気を付けなければならない。

 中には4,5年後にアメリカは中国と事を構える、つまり一戦を交えるだろう――と公言するブレーンも含まれている。これには、要注意だ。

 その矛先は尖閣諸島ではなく、南シナ海の南沙諸島などで構築している中国の軍事基地が標的になるだろうが、もし米軍が攻撃した場合、日本も「安保関連法案成立」によって当然軍事力を提供しなければならなくなる。

 ブッシュ大統領(一世)の始めた湾岸戦争に、日本が軍事貢献をしなかったことで巨額の戦費を請求されたが、あの時は金だけで済んだが、今度はそういうわけにはいかなくなる。

 自衛隊も堂々たる軍隊として、南シナ海での戦闘に加わざるをえなくなろう。

 今度の日米会談での両首脳の共通の意見「日米同盟はより強固に、完璧にする」という趣旨からすれば、日米は運命共同体(突っ込んで言えば、日本はアメリカの一部。特に軍事はアメリカ軍の下請け)になったということに他ならないからだ。

 こんな日本に誰がした――と後悔しなければよいが・・・。

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マティス国防長官の来日

 トランプ政権下で国防長官になったマティスが来日し、首相及び防衛大臣と会談した。

 会談後の記者会見で、マティス国防長官は安全保障条約に基づく米軍駐留経費について「ほかの同盟国での駐留経費支払いの模範である」と、日本側の負担を評価し持ち上げた。

 つまり、トランプ大統領が選挙戦の最中から言っていた「駐留費の同盟国による全額負担」からはだいぶトーンダウンし、政府もほっとしているところだろう。

 また、尖閣諸島についても「安全保障上米軍の守備範囲に入っている(から心配するな)」と述べた。これはケネディ女史が駐日大使に赴任してきたときも述べており、事新しいものではないが、今度の「狂犬」といわれている国防長官から直々に言われて、稲田防衛大臣も安堵しているように見える。

 そのためか稲田防衛大臣は「日米同盟は東アジア安定のかなめであり、ますます強化し、深化させていかなくてはならない」と安倍首相よりもさらに日米同盟への期待感をあらわにした。

 中国の南シナ海への軍事進出を念頭に置いたものだが、果たして日米同盟が無ければさらに危うくなるのだろうか?

 尖閣諸島は5年前の民主党政権時代にそれまで民間人が所有していたのを政府が買い上げて国有地つまり「日本の領土にした」のだが、その際に中国が妨害したり、口を極めて非難をするようなことはなかったことを思い出す。

 それまで自民党政権は尖閣諸島に対して「及び腰」であった。それは下手に手を出すと中国から猛烈な反発を食らい、下手をするとまた国民暴動のようなことになって日本資本の経営する事業所などが打ち壊されたりするのが怖かったのだ。

 しかし、民主党の野田政権は国有化を断行し、中国の反発をもうまく回避した。これが自民党政権だったらそうはいかなかったはずだ。何故か?

 これについては、自民党の対米すり寄り外交が中国にとっては気に入らないのだと考えるしかない。

 どうも中国問題に関しては「強固な日米同盟」の存在が災いしている。

 それじゃあ、日米同盟を廃棄したらどうなるのか?

 米軍の守備範囲を離れた尖閣諸島はたちまち中国軍の進駐するところとなり、その「魔の手」は南西諸島から沖縄にまで伸びてくるのだろうか?

 しかしよく考えてほしいのは、そのことが中国に与えるダメージの大きさだ。中国が尖閣諸島を「昔から中国のものだった」と強弁して占領した段階で中国は国際的に孤立しはじめ、ましてや沖縄の南西諸島に手をかけたら、もう没落の始まりだろう。

 もちろん日本の自衛隊が出動して水際で戦火を交えることになるが、中国にとっては何の得策もない侵略に過ぎない。大義名分論でいうと、まったく不必要な侵略なのは分かりきったことだ。まず国際世論が黙ってはいないだろう。

 日米同盟廃棄後の「中国が攻めてくるぞ」的なとらえ方は全く当たっていないし、恐怖心をあおるメディアはあるだろうが、対中関係はむしろ良好になると僕は思う。北朝鮮の問題もこれを契機に一気に片付くかもしれないという期待感の方が大きい。

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稀勢の里の土俵入り

 若乃花が横綱になって以来19年ぶりの日本人横綱となった稀勢の里が、明治神宮に土俵入りを奉納した。

 型は雲竜型、太刀持ちは高安、露払いは松鳳山。太刀持ちの高安は横綱と同じ茨城県出身だ。誇らしかったに違いない。

 雲竜型は守りの型だという。稀勢の里の取り組みはまず相手をがっちりと受け止めてからの取り組みなので、守りの雲竜型は稀勢の里にふさわしい。

 大相撲という「国技」がモンゴルはじめ世界のいろいろな国からチャレンジしてくる若者に開かれているのには若干の違和感を感じる方だが、何にしても今度の稀勢の里の横綱昇進はうれしいの一言に尽きる。

 これからも横綱らしく堂々と相手を胸に受けてからの取り組みを期待する。

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有言実行

 アメリカの新大統領トランプは執務後、矢継ぎ早に「大統領令」を発令している。

 大統領選挙中に訴えていた「TPPからの離脱」「オバマケアの廃棄」そしてついに「メキシコとの国境に壁を作る(そのための費用にメキシコの対米輸出品に20パーセントの関税をかける)」など、いわゆる選挙中の選挙民へのリップサービスかとも思われていた「公約」をすべて実現する気らしい。

 一年間という長い選挙遊説期間を経ての当選だから、当然前言を翻すというような暴挙は不可能ということもあるが、トランプの有言実行はどうやら本気モードだ。

 今朝のNHKニュースでは日本の対米自動車輸出関連で「日本の貿易は不公正だ」とトランプが言ったとあったが、これは明らかに誤認であり、自動車に関していえば、米国製の車が日本で売れないのは、バカでかい・燃費が悪い・維持管理費がベラボーに高い・左ハンドルのまま・・・等々の悪条件が多すぎて日本のユーザーに敬遠されているのが原因なのだ。

 日本車が米国で飛ぶように売れているのは、その真反対だからであり、貿易の不公正とは全く関係ない。品質のいいものはどこでも好かれるという見本なのである。


 上のエキセントリックに見えた公約は実現に向けて進んでいるが、日本にとって一番問題なのは「イスラム国殲滅」で、トランプは「同盟国と緊密な連携を図って実行する」と言っていることだ。

 一昨年の7月に「安保関連法案」を作って、「集団的自衛権のもとで、同盟国が紛争地に軍隊を派遣したら自衛隊も出動させ、後方支援に当たるが、同盟国軍・軍属が危険にさらされたら駆けつけ警護を実行する」としたので、「世界で最も緊密な日米安全保障条約による同盟」と安倍首相が言っている以上、トランプが「そこにいるんだったら、我々と一緒に戦え。血を流せ」と言われる可能性が高い。

 これは大変だ。

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日本人横綱誕生

 やっと日本人の横綱が誕生した。大関・稀勢の里が初場所で14勝1敗の優勝を果たし、25日の横綱審議委員会で満場一致で推挙された。

 日本人横綱が誕生するのは19年ぶりで、最後の日本人横綱は大関貴ノ花の二人の兄弟の兄・若乃花以来だそうだ。何と間の抜けた日本大相撲だったろうか。

 若乃花以来、ハワイとモンゴル出身の力士だけが国技の最高峰を独占してきた。特にモンゴル勢は今現在3人の横綱を輩出し、大関・関脇等々幕の内の42人のうち10名を占める。

 幕の内に占める割合は24パーセント、そのうち横綱3人のすべてがモンゴル出身者である。日本大相撲がモンゴルに乗っ取られたと言っても過言ではない。最も早いころのモンゴル出身力士は旭鷲山だが、彼は引退後はモンゴルに戻って国会議員となっているそうだ。

 さて、今度久々の日本人横綱となった稀勢の里は30歳で茨城県牛久市の出身である。茨城県出身力士で最高位に上ったのは大関・水戸泉だろうか。しばらくは茨城県でフィーバーが続くだろう。

 この稀勢の里の取り口は外連味のないもので、いわゆる相撲道の王道を行く姿はすがすがしい。先輩横綱の白鵬は稀勢の里が実力は十分にありながらなかなか横綱になれないのを見て、「横綱になるかどうかは宿命だ。彼にはそれが無い」と言ったそうだが、たしかに「ガッツ」や執着心は感じられない取り口である。

 しかしそういう白鵬の取り口はどうか? 

 白鵬は横綱でありながら平気で立ち合いから相手に「張り手」をかます。これは卑怯な取り口で、張り手は一種の猫だましで、相手は目をつぶらざるを得ないから、立ち合いの一番肝心な差し手争いに一瞬の遅れを生じる。

 白鵬は勝つことにこだわっているから相手がひるむことを承知でやっているのだ。この横綱としては汚いやり方を始めたのは同じモンゴル出身の横綱・朝青龍である。けしからぬ取り口だ。

 横綱なら、まずは堂々とまともに相手の出足を受け止めてこそなんぼなのだ。こんな取り口で勝っても日本人好角家(観客)は満足しまい。

 その点、完璧にきれいな取り口に徹しているのが稀勢の里だ。その意味でも稀勢の里には頑張ってもらいたい。せめてあと5年は横綱でいてもらいたいものだ。その頃には後進の正代・御嶽海・宇良などが上位に上がっておおいに土俵を沸かせるだろう。
 
 心技一帯の相撲道へ!!

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トランプ政権の誕生

 世界を驚かせたアメリカ新大統領トランプの大統領就任式が行われた。

 就任受諾演説では例によって「偉大なアメリカをもう一度」のトランプ節が連呼されたが、アメリカ第一主義に基づくTPP離脱とNAFTAの再交渉についてもしっかりと入っていたようだ。

 日米同盟によるアメリカの軍事費負担について、日本へ負担増加を求めることについては直接述べられてはいないが、中国への牽制はなされていた。

 それぞれ対日、対中の二国間交渉に移行するわけだが、とにかくオバマ政権とは様変わりして、日本へも中国へも本音をぶつけてくることは間違いない。

 安倍首相はトランプ演説を受けてのコメントで、相変わらず「日米同盟の根本的な絆はみじんも揺がず、ますます強固に発展していきたい」と、エールを送っているつもりだろうが、トランプは本音では「もうそろそろ自分のことは自分でやれよ。自分でチャイナリスクでも何でも解決しろよ。こっちは国内の雇用・産業の問題で手いっぱいだ」などと思っているのではないか。

 日本も対中国投資や対アジア投資で国内に雇用の空洞化が生まれているが、アメリカはもっと深刻らしいことをトランプは選挙戦を通じて明らかにしてきた。

 かって日本が対米輸出で潤い、目覚ましい経済成長を遂げたように、今は中国がその路線を踏襲して世界第二の経済大国になった。

 日本は日米同盟という「強固な絆」(飼い犬の鎖)があったので、プラザ合意を仕組まれてまんまとアメリカの対日赤字を半減させられたが(借金の棒引き=徳政令)、中国に対してはこの手が使えないのでトランプは吼えているのだ。

 迂闊に中国をたたけば、大量のアメリカ国債を売りに出されて米国債が大暴落し、下手をすれば基軸のドルもその座から陥落する。

 またトランプは演説で「ワシントンの利益より国民みんなの利益を優先する」とも言っているが、これは正論だ。アメリカの政治はロビー活動がものをいうらしい。これは日本では利権(頭の黒いネズミ)優先ということだが、中国ではずばりワイロである。

 頭の黒いネズミはまだ可愛らしいが、ロビイストや共産党幹部が支配する両大国は変わらなければなるまい。

 トランプはオバマ前大統領ほどではないが、やはり「チェンジ」(変化)をしなければならないとも言っている。ワシントンから一般国民へと目線を移すというわけだが、ワシントンに巣食っているロビイストどもを退治するには独裁的な強権が必要なのだろう。

 ついでに終戦後70年を経過しているにもかかわらず、相変わらず「アメリカ様が一番の頼りです。どうか日米同盟を揺るがすようなことはしないで下さいよ」と外務省や米国通の対米負け犬ロビイストどもの秋波をも微塵に砕いてほしいものだ。

 

 

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