加計学園問題(2)

 加計学園の獣医学部新設にかかわる安倍首相の関与は当の愛媛県の公文書によって確認されているのに、いまだに知らぬ存ぜぬを言い張っている。

 国会の空転もいい所だ。バカバカしい話。

 平成25年に策定された国家戦略特区10地区の一つに選ばれた愛媛県および今治市側と政府(内閣府)側の会談が無かった方がおかしいではないか。
 
 そもそも国家戦略特区はトップダウン方式が特徴である。政府への下(地方)からの地道な要請は必要だが、時間がかかりすぎるきらいがあり、それを避けるために全国から10地区を選定して「国際的な競争力のあるビジネスモデル」を規制の網を取り払って速やかに実現させるための国家的戦略である。

 したがって政府(内閣府:中心はもちろん内閣総理大臣)主導の事業なのであるから総理大臣の関与がない方がおかしいのだ。

 安倍首相が真実を認めないのは、加計学園の理事長との個人的な付き合いが深いからで、例の「お友達優遇」策が丸見えなので恥ずかしくて言い出せないのだろう。

 
 この加計学園獣医学部の戦略特区である今治市への新設にあたって、仮にもし学園側からの金品の授受があれば即刻退陣だ。

 だが、そうでないのならば最初から上記の「国家戦略特区」における政府関与の大きさを盾に、「首相が関与して当然の国家戦略であるから、問題はない」と大見得でも切ってしまえばよかったものを、「認可の直前に加計学園に決まったのを知った」などとシラを切ったのが大間違いだった。

 シラを切り続けているうちにもう後に引けない状況になってしまった。今さら「2015年に会って内々でオーケーを出した」とは言えないに違いない。もし言えば「唇寒し」で、やんやの批判を浴び、内閣総辞職もしくは衆議院解散になろう。

 ところがいままさに北朝鮮問題が佳境にかかっているのでそのどちらもできない。

 ここは大死一番、米朝会談の前に北朝鮮に飛んで金正恩と会談し、日本人拉致問題に道筋でもつけるくらいなことでもしなければ、浮かぶ瀬はないだろう。

 

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南北首脳会談異聞

 朝鮮の南北首脳会談の席上、金正恩は文大統領にこう言ったそうだ。

 「日本が拉致問題で話し合いたいのなら、いつでも直接会う用意がある」――と。

 文大統領からこの報告を受けて安倍首相は驚いたろうが、しかし「それじゃあ会ってみよう」とはならなかったようだ。

 せっかくのチャンスを棒に振ってしまった。即座に「そうしたいから文大統領には仲介をお願いしたい」と答えておけばよかったものを・・・。

 金正恩の核・弾道ミサイル開発を受けて国連安保理決議が北朝鮮への制裁に決まったからといって、何が何でも「最大の圧力を。経済制裁を。」と馬鹿の一つ覚え的に繰り返すだけの安倍首相の物言いには外交的なセンスは全く感じられなかったが、それを見透かしたような金正恩の方が一枚上手だ。

 かっては北朝鮮に対して「話し合いのためのドアはいつでもオープンにしてある」と言っていた安倍首相だったが、そのことはすっかり念頭から排除しての「最大の圧力を」の一点張りは、結局、アメリカのトランプ大統領の口癖である「北朝鮮への攻撃の選択肢はあるぞ」という恫喝に乗っかていただけだ。

 つまり外交上、常にアメリカへ忖度する姿勢は変わらないことを示している。

 トランプが変わり、韓国の文在寅が変わりして北朝鮮をめぐる外交は一気に融和へと向かっているのだから、これに乗らない手はあるまい。

 日本が下手に融和に動くと、「韓国・北朝鮮両国の平和協定締結後に、韓国との間では<日韓協定>により戦時補償的な問題は解決しているが、北朝鮮への戦時補償が無いのは片手落ちだと向こうから要求を突き付けられる」――というような意見が見られるが、これは受けて立つしかないだろう。

 日本には拉致問題の解決という独自の大きな課題がある。向こうはおやじの金正日が拉致があったことを認めている。

 このことと戦時補償とは規模が違うが、多少は匂わせておいて交渉することは可能だろう。

 とにかくアメリカ任せにしないで、金正恩と会って話し合わないことには何の進展もないではないか。

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憲法改正論議に欠けているもの

 昨日は憲法記念日。

 安倍政権の9条改正への意欲と、護憲勢力の相変わらずの金科御9条(玉条)とが、がっぷりかち合っている状況は変わらない。

 最近の世論調査によると、改正の必要なしが47パーセント、必要ありが40パーセントと、以前の調査より必要なしとのポイント差が大きくなっている。

 これはおそらく例の加計学園・森友学園そして自衛隊のアフガニスタン駐留日誌隠ぺい問題等が安倍政権への向かい風になった結果だろう。

 憲法9条における「国防」軍の記載は必要だが、2~30年前以前に9条の改正など口に出したらそれだけで政権への厳しい向かい風になったことを思えば、40パーセントもの改正支持があるのは奇跡に近い。

 国会の混乱が無かったら、おそらく両者互角くらいにはなっていただろう。

 私見では9条に「国防軍」明記は必要で、さらに「専守防衛に徹する」をも書き加えるといういわゆる加憲案である。

 9条はまず第1項で「国際紛争を解決する戦争はしない」(不戦)。

 第2項で、「第1項を確実なものとするため国際紛争を解決するための軍隊は持たない」(逆に言えば専守防衛に必要な軍隊の保持は否定されない。つまり侵略的戦争に必要な軍備=核弾頭を頂点とする他国への攻撃用軍備は保持しないが、国土に侵入してきた他国軍隊を排除できるだけの軍備は持つ)のであって、軍隊及び軍備を全く持たないとは言っていない――と解釈する。

 私見ではさらに、前文に「永世中立国家宣言」を挿入する。これも加憲の一つだ。

 この時には当然、日米同盟を含むあらゆる他国との軍事協定(二国間であれ、多国間であれ)は解除される。いま結んでいる日米安保であれば新憲法公布後、一年間を経て解消となる。

 永世中立国というとかっては頭に「非武装」が付いて、革新勢力(特に野党の中心勢力だった社会党)のキャッチフレーズであった。

 永世中立国というとまず第一にスイスがあげられるのが常で、その頃の世論調査で「あなたの一番好きな国はどこか」では断トツでスイスが選ばれたのを思い出す。数値はうろ覚えだが、スイスが70パーセントくらい、アメリカが20パーセントくらいだったように記憶する。

 ところがスイスはたしかに永世中立国ではあるが、徴兵制の国防軍を持っているうえ、4つか5つの州のうち女性に選挙権がない州がある――などから非武装の革新勢力や女性人権問題等の視点に「忖度」して、好きな国を調査すること自体やめてしまったようだ。

 いまこそかって日本国民に好まれたスイスに倣うべきではないか。ただし女性の選挙権問題については(今もそのままなのかどうか知らないが)、倣うべきではないこと言うまでもない。

 来年の5月1日に新天皇が即位されるが、その時のお言葉の中で、永世中立に関して一言述べられることが天皇及び国民そして日本文化にとって最もふさわしいと考えるのである。

 平成天皇即位のときよりももっと多くのインパクト(平和国家日本の在り方)を世界中に発信できる最上・最良の機会ではないだろうか。

 今の政府や国会での論議に欠けているのが、こういった日本独自の平和的国是を外交への重要な指針として確立することではないか(北朝鮮のキム王朝に学ぶものは何もないが、あの「主体=チュチェ」思想は評価できる)。世界はそれを待っている。

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板門店宣言

 北朝鮮のキム王国の三代目金正恩がついに南との融和に動いた。

 韓国大統領の文在寅と板門店で会談し、板門店宣言を発表した。

 金正恩は「歴史的な会見だ」と周囲に言ったらしいが、これまで韓国の方から王宮に出向いて会談を行ったことが二度あり(金大中と盧泰愚大統領の時)、今度は三回目だ。

 先の二回はどちらも南側から融和を持ちかけて会談にこぎつけたのだが、今度は金正恩が自ら南北分断の38度線上にある板門店まで出向き、南側の板門店「平和の家」というところで会談をしたので、初めて北の王様が南へ足を踏み入れたことになる。

 たしかに画期的なことだ。

 しかも「朝鮮半島の非核化」が謳われたのだから、世界はこぞって喜んでいる。しかしこの非核化は在韓米軍の核武装をも排除するということなのか。そうであれば北の非核化は「核兵器廃棄」にまで行かなければ「絵に描いた餅」だ。

 トランプなら「よし、韓国の米軍は核武装を解くから、お前の所は核兵器を捨てろ」と率直に機嫌よく言うかもしれない。金正恩の出方が注目される。

 また休戦協定から平和協定に移行した上で、平和的な南北統一が双方の目標であることも分かった。大いに結構なことだ。ただ、問題は「キム王朝」の処遇で、まさか統一後は、俺が大統領の上を行く「象徴的国家元首」に就任する――なんてことを考えているのではあるまいな。

 そうなると南北会談に先立って秘密裏に行われた金正恩と習近平との会談の内容が気になる所だが、もしかしたら国家元首の地位を制定して…云々が協議されたのではあるまいか。そこまで踏み込んではいないにしろ、朝鮮統一後の金正恩の処遇が話題になったことは十分に想像される。

 その時に中国側からかなり具体的な処遇が示され、わが身の身分保証にある程度の満足を得たがために、南とのあのようなざっくばらんかつ友好的な会談がなし得たのではないか、とも思われてくる。

 いずれにしても金正恩とトランプの差しでの二者会談がクライマックスだ。それまで日本は待つしかないだろう。ミサイル・核兵器廃棄も拉致被害者救出もすべてトランプ大統領に「おまかせ」して……。
 

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皇居への外国人ツアー

 朝早くのNHKニュースで、宮内庁によると最近多くなってきている外国人の皇居参観の便宜のために英語のガイドをつけたツアーを受け入れることと、来年1月からは皇居に外国語の音声案内を設置するようだ、と報じていた。

 外国人観光客の増加がここまで波及してきたかと感慨深いが、皇居は最寄りの東京駅から歩いて行ける距離であり、かつ都心の一等地にありながら広々とした緑の空間が何とも贅沢でもあるから、日本人ならずとも訪れてほっと一息つける場所である。

 ましてやここに日本のエンペラー一家がお住まいとあっては、外国人にとっては興味津々だろう。平成天皇は美智子皇后とともによく海外に行かれているので、国際的にも関心の的になっている。観光目的とは言え、自分の国には存在しないエンペラーへの関心は高いと思う。


 ここで気になるのが、英語ガイドが皇居をどう説明するかだ。

 というのは、おそらく、東京の皇居に天皇ご一家がお住まいなら、有名な「京都御所」には誰が住んでいるのか、とか、どうして皇居が二か所に分かれているのか、などという疑問が外国人からぶつけられてくるかもしれないからだ。

 日本人でも若い人は多分知らないだろうが、明治維新まで天皇のお住まいと言えば「京都御所」だったのだが、維新後に明治天皇が東行して江戸城に入られ、そのまま居住されて「皇居」となったのである(東京奠都)。

 最初に大久保利通が主張したのが「大坂奠都」であったが、前島密が反対して東京への御幸が実現し、それが結果として「東京奠都」になり、今日まで150年弱続いている。

 東京でも「江戸城」だったのは、間違いなく徳川政権への面当て、つまり江戸幕府のお取り潰しを誰の目にも分かるようにした「倒幕のフィナーレ」だった。別言すれば「江戸幕府を征服した証し」だったわけである。

 ここまでは外国人もなるほどと了解するだろうが、さて「京都御所」の方である。

 「天皇が居住しないままの御所をなぜそのままにしておくのか?」という疑問がわくに違いない。

 昭和天皇の即位の御大典(昭和3年)では京都御所が使われたが、現天皇は京都御所を使われなかったので、上の疑問はますます強くなる。


 私見では江戸城という旧幕政の心臓部だった所に天皇が居住する(王政復古)という役割はとっくに終わっているのだから、京都御所に再びお住まいになる(還都)というのが最も良い形、伝統だろうと思う。

 京都は世界遺産であり、「千年の都(平安京)」である。平らかで安らかな統治を願った世界でも稀な長期にわたる都であった。

 この伝統を引き継ぐ還都こそ日本に必要で、訪日外国人もそのことに安らぎを得るはずである。

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女人禁制

 京都府舞鶴市で大相撲の地方巡業が行われた際に、開会のあいさつに土俵上に上がって話をしていた舞鶴市長が突然倒れ(後で判明したが、くも膜下出血だった)、見兼ねた女性の看護師が土俵上に上がって心臓マッサージをしていたところ、主催者側の行司がマイクで、「女性は土俵から下りてください」を連呼して問題になった。

 「人命救助なんだから女性は上がるなというのがおかしい」「こういうことがあるから、今後は女人禁制の伝統も見直すべきだ」

 という意見が多いようである。

 軍配は「女性だから土俵に上がってはいけない」という相撲協会側よりも、「女人禁制は見直すべきだ」の意見の方に上がりそうだ。

 私も見直し派だが、そもそも男でも相撲を取らないのに土俵上に上がるのはおかしい――という考えなので、後者の考え方に似てはいるが、実は大きく違う。

 土俵でも特に俵の内側というのは「聖域」である。何のための聖域なのか。それは「相撲という神事」が行われる場所だからである。

 相撲が神事という一例は毎年9月9日に催される「上加茂神社の烏(からす)相撲」に見ることができる。そこで行われるのは子ども相撲で、神々と最も近いのが子どもだから神事に参加できるのは子どもと決まっている。

 また鹿児島県の知覧町で仲秋に行われる「ソラヨイ」という子ども相撲(相撲は取らないで、円陣を組んで「そらよい、そらよい」と言いながら緩やかに、回るだけの所作)が行われる。

 かって相撲は神々との饗宴(豊作祈願と豊作御礼)でもあった。その主役は汚れを知らず神々と親しい子どもたちだった。

 日本大相撲協会の目指す「大相撲」も「相撲の節会=神事としての相撲」という側面を濃厚に持っている。この面だけを強調すれば、女人禁制が伝統であろう。
 
 (※しかし、今や日本国籍を持たない諸外国からの力士が大活躍している時代なのだから、もはや「伝統を守ろう」もへったくれもない気がする。)

 土俵の中に、力士は多量の塩を撒いてから取り組みを行うが、それは土俵内は相撲という神事を行う場所であるから塩によって清めているのである。

 そうであるのならば、たとえ総理大臣でも、心身が清められていない限り土俵上に上がることは不可であろう。つまり「女性は不浄だから土俵という聖域に上がってはいけない」のなら、清められていない男も上がってはいけないことになる。

 その筋を通すのなら、今後は男女を問わず、たとえ「表彰式」でも力士及び行事等の相撲関係者以外の土俵上への入場を禁止すべきではないか。

 ある政治家が言うように、これからは女性の総理大臣が生まれる可能性もあるのだから、女性は土俵に上がれないでは困ることになろう。

 この矛盾を解決するには表彰式に総理や賞品を手渡すスポンサーなどの出番の時には、土俵と同じ高さの「朝礼台」のようなものを土俵の横に設置して力士を表彰するようにしたらよい

 また地方巡業でも同様に横付けに設置して、開催地の首長はその上に立って挨拶をすればよい。これなら女性の首長も納得できるだろう。

 

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南北統一への期待

 朝鮮半島では北と南の融和的な交流が続いている。

 韓国から日本でも有名な歌手・チョー・ヨンピルを団長とする訪問団がピョンヤンを訪れ、2回の公演を行った。

 最初の公演では、終わった直後に金正恩が韓国からの出演者すべてと握手を交わすという光景がニュースで流されていた。

 これは北朝鮮国内向けの王様のパフォーマンスのようだったが、韓国からの文化使節の前に現れること自体が稀なため、いろいろな憶測が交わされているようだ。

 2回目は相当大きなホールが用意され、紹介によると12000人もの収容能力のある施設ということだったが、超満員の観客がかなり興奮した様子で手を振ったり、一緒に歌ったりしていた。こんな様子が映像で流されたのは初めてだろう。

 これを許した王様は去年までは欧米流の歌自体を歌ったり聴いたりすることを禁じていただけに、さまざまに忖度されている。

 北朝鮮と韓国との間にある38度線は朝鮮戦争の結果生まれた民族分断線だが、これを旧に復したい、同じ朝鮮民族として自主的に平和裏に統一したい、というモチベーションの発露である――こう素人目には見えるのだが、専門家はその少し前に中国を電撃訪問したことと併せると、アメリカ向けのパフォーマンスという側面を強調する。

 米朝トップ会談を控えて、少しでも「自由」を国内に浸透させる、あるいは浸透させていることを自由の本場アメリカにアピールする狙いがあったということか。

 2回目の公演の最後には出演者も観客も総立ちで、『われらの願いは統一』という1940年代に創られた歌が唄われたが、ここまで全世界に流されたのも珍しいことだ。

 分断の悲劇は朝鮮戦争の結果であったが、もう「休戦協定」から「平和協定」へ枠組みを変えるときだろう。社会主義を頑なに国是としている時代は終わっている。隣に中国という「社会主義的資本主義」という変則だが経済発展著しい中国という手本がある。

 韓国も、韓国に駐留する米軍も平和裏の統一なら大歓迎だろう。何しろ分断されて66年。あの東西ドイツもベルリンの壁が崩壊してすでに30年が経つ。その際もその後も、イデオロギーによる対立で軍事紛争があったとは聞かない。

 平和裏の統一が望まれる。ただ、ネックは王様の存在だ。中国かアメリカへ亡命してくれると事は簡単なのだが・・・。
 

 

 

 

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旧共産主義大国指導部の独裁化

 旧ソ連のロシアで、プーチン大統領が異例の三選を果たし、2024年までの通算で20年間に及ぶ権力のトップの座に就いた。

 若者に人気の対抗馬と見られていた人物を立候補させないという強引な手口を使ったが、そのせいか支持率は73パーセントだそうで、圧倒的多数の支持というわけにはいかなかった。

 一方で、先に行われた中国全人代における投票(?)で、満場一致で「無期の最高指導者」に選任されたのが習近平だ。副主席は王岐山だったが、これも同様に無期だという。

 これはもう「茶番」としか言いようのない喜劇(悲劇かも)である。反対投票する者が一人としていなかったということは、中国にはやはり民主主義が根付かないということの表明でもある。

 そもそも無期(期限がつかない)ということは、習近平が北朝鮮のあのキム王様と同じレベルになったわけで、政権へのあらゆる批判は金輪際許さないということであり、ほぼかっての王朝時代の「皇帝」に就任したといっても言い過ぎではない。

 ともに「人民共和国」と国名に付けているが、矛盾も甚だしい。こんなことが世界が注目している前で堂々と行われるている様子を見ていると、世も末だという感を深くする。

 
 翻って、日本では安倍首相が自身で大見得を切った「私がもし口利きをしたのであれば、首相の座はもとより国会議員もやめますよ」との文言がいよいよ現実味を帯びて来た。

 外交的にもトランプ大統領が金正恩の会談提案に(日本への事前通知もなく)即座に乗ったことで、安倍首相の面子が潰れ、トランプに同調する形で「北朝鮮の策動には乗らずにひたすら最大の圧力を掛け続ける」と言い続けて来た文言が虚しさを増している。

 ロシアが、中国が、北朝鮮が、そして「盟友」アメリカが、≪おらが国ファースト≫を主張している状況の中で、今度もやはり「日本は何してんの?」と世界の国々から嘲笑されぬよう、かって「日本を取り戻そう」と言って首相の座に就いたはずの安倍首相の最後の力量を期待したいが、もう無理か。

 こうなったらやけのやんぱちで、自らまずは韓国に乗り込み、文大統領とともに金正恩に会い、「拉致被害者を返せ。見返りに経済活動に援助を与える」と、「拉致被害者返還ファースト」を突破口として新たな対北朝鮮外交を展開してみたらどうか。

 「拉致被害者」が存在することは金正恩の父・正日が正式に認めたことであり、金正恩も否定はできないはずだ。文大統領とは先のピョンチャン冬季オリンピックを通じて友好的であるから向こうも会談することにやぶさかではないだろう。

 「自分の代で拉致問題は解決する」と言って来た安倍首相の最後の功績として取って置きではないか。

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米朝トップ会談受諾と日本

 米国に行った韓国の使節団が、北朝鮮のキム・ジョンウンの「核やミサイルの実験はしないから、アメリカと対話する」旨を伝えたところ、トランプ大統領が即決で「オーケー」を出したというので、大変なニュースになり、やれ、真意は?日本の頭越しだ、寝耳に水だ、日本は置いて行かれるのか?と、例によって「アメリカ様の日本置き去り的なやり方は困る」という報道でかまびすしい。

 何のことはない、北朝鮮は極度の経済制裁で疲弊甚だしく、もしかしたら人民蜂起(クーデター)でも起きやしないか、さしものキム王朝も風前の灯火だということで、極度の危機感を持った王様の「助けてくれ!」との切羽詰まった申し出(演技)なのだ。

 間もなくキム王朝も崩壊するだろうが、問題は王様の処遇である。

 大東亜戦争で敗れた日本にマッカーサーが進駐し、昭和天皇を呼びつけたら、天皇は「私はどうなってもいいから、国民を助けてくれ」と申し入れたと聞くが、キム王朝のジョンウン王様にその覚悟はあるのか。

 おそらくないだろう。それだからこそ自分の「地位保全」を確約してくれとアメリカに摺り寄ったのだろう。

 もしかしたら、ジョンウンはアメリカとの対話を実行する際に「俺自らがアメリカへ行く」とアメリカへ赴き、そのまま亡命ということもあり得る。

 北朝鮮は今やそれほどひっ迫しているのである。

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初の「軍事偵察衛星」

 昨日の午後1時34分、種子島宇宙センターからH2Aロケットの38号機が打ち上げられ、搭載された「光学6号機」という名の衛星は所定の軌道に投入された。

 驚くのはこれまで打ち上げられたH2型(A・B)ロケットは今回で38号機目だが、一回の失敗を除いてすべて成功し、その成功率は97パーセントを超えたことだ。日本のロケット技術の優秀さがまたまた証明された。

 もう一つ驚くのは、今度の衛星は超精密光学解像度を備えた事実上の「軍事衛星」で、地上のあらゆる地点を一日に一回以上撮影できるという点である。

 これはいわゆる「軍事衛星」そのもので、この情報をもとに敵地ピンポイント攻撃が可能となる。こんなすぐにでも軍事転用ができる衛星の打ち上げを、同盟国で日本を軍事的には支配下に置いている米国(国防省)がよく許したものだ。

 安倍首相が「北朝鮮の差し迫った脅威を事前にキャッチする」というようなことを、少なくともアメリカ国防省か大統領府に前もって了解を取っておいたのだろう。北朝鮮の脅威云々をダシにされたらアメリカも渋々認めざるを得なかったに違いない。

 さらにこのH2型ロケットの技術をもってすれば、北朝鮮のミサイルなど幼稚極まるレベルでしかなく、もしミサイルや先端に核弾頭を搭載すれば、ほぼ五大陸のどの地点でも攻撃可能だろう。

 こんな危険な技術をアメリカが許すのも「アメリカとの強固な同盟関係は今後ともゆるぎない」と、脳みその髄まで信じ込んでいる安倍首相に対するトランプのボーナスかもしれない。

 もっともアメリカの軍事偵察衛星にはとっくの昔に日本の優れた光学的解像技術が採り入れられているので、アメリカもダメだとはいい憎かったのか。

 軍事的な相互依存がこれ以上「強固」になる前に、アメリカとの軍事的同盟関係は見直した方がよい。個人的には無くして欲しいと考えている。早く「武装(自分の国は自分で守る)永世中立」を宣言したいものだ。

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