ひとりのために犠牲者が・・・

 北朝鮮の独裁者・キムジョンウンが断末魔的なことをやらかしそうだ。

 大陸間弾道ミサイルを発射し、日本の上空(島根県・広島県・高知県)を通過して約3000キロ先のグアム島周辺に打ち込むそうだ。しかも4発同時に打ち上げて4つともグアム周辺に落とすのだという。

 これに対してアメリカのトランプは「もしグアムへの攻撃がなされたら、これまで見たこともないような炎と怒りが北朝鮮を襲うだろう」と北朝鮮を威嚇した。

 そう遠くないうちに、本当に核搭載の大陸間弾道ミサイルがキムジョンウンの手中に握られる可能性が高まったようで、アメリカも楽観視していられなくなった。

 どこまで打ち込んだらアメリカが迎撃するかはトランプの胸先三寸次第だが、迎撃に失敗して被害が出たらただでは済まされないことは確かだ。

 問題は北朝鮮本土への攻撃だが、核を使うのだけは止めてほしい。一般人民への被害が大きすぎる。それに国際世論が激しく反発するはずで、つい先日の国連での「核兵器禁止決議」が加盟国の3分の2の賛成で成立したばかりなのだ。

 核以外のやり方では「ピンポイント攻撃」が有効だろう。徹底的にキムジョンウン本人だけを狙うようにしないと轟轟たる非難が巻き起こるに違いない。

 要するにキムジョンウン一人だけを暗殺すればいいことだ。

 一般人民を傷つけないで独裁者のみを排除したらアメリカは尊敬されるし、トランプも鼻が高くなるだろう。

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横綱相撲の品位

 横綱審議委員会の委員長が横綱白鵬の相撲に「張り手」が多すぎると批判した。

 その通りだと思う。

 白鵬の先輩である朝青竜も「張り差し」から入る相撲が非常に多く、見苦しかったのだが、彼の場合はそれでもすぐに四つに組んで見どころのある技や押し・寄り切りというパターンで勝つことが多かった。(ただし、最後に相手を割ってからのドン突きが品位を下げていたが)

 白鵬の場合は組むのが嫌としか思えない、相手への顔面狙いの張り手の連続だ。見ていてまるで格闘技かと思わせる戦いばかりで相撲にまったく面白みがない。

 いつだったか忘れたが、対正代戦では立ち会ってすぐに正代を張り飛ばしてしまった。正代はあっという間に倒れ何が何だか分からない態で、軽い脳震盪を起こしたに違いなかった。これなどは反則にすべきだったろう。

 とにかく相撲(だけでなく柔道などの武道)はただ勝てばいいというものではなく、観客が見ていて小気味のいい正々堂々と四つに組んだ取り口が望まれる。まして横綱は相手に胸を貸すつもりでがっぷり受け止めてなんぼだろう。

 張り倒し・猫だまし・顔ツッパリは横綱の品位を落とすばかりだ。稀勢の里を見習えと言いたい。

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安全保障の後進国日本

6月にシンガポールで開かれた≪アジア安全保障会議≫に参加した稲村防衛大臣が演説したが、「まったく存在感がなかった」との酷評が掲載された。
[withnews]というサイトだが、その内容はここで。
 
 それは当然だろう。日本には独自の軍事的政策もそれを運用しようという外交政策も無く、ただ日米同盟による米軍および核武装の傘のもとにすがっているからだ。

 この前の国連における「核兵器禁止決議」でも、アメリカの核の傘のもとの安全保障に浸かっているため会議そのものにも参加せず、賛成した122か国(これは国連加盟国の3分の2に当たる)から落胆と失望を買っている。

 日米同盟がある限り、戦後体制で「世界平和を希求する」というせっかくのありがたい憲法条項がありながら、戦敗国の汚名を返上できず、日本国内でさえ「つまらぬ、負けるとわかっている戦争なんかしたから大変な目にあった。民主主義の先進国アメリカの指導下に置かれるのはやむを得ないこと。軍事的にもアメリカにおんぶしたほうがいい」との自己否定的歴史観がまかり通り、アメリカ(を中心とする連合国)の占領下から一独立国として回復し国連に加盟してはや65年にもなろうというのにいまだにアメリカへの右顧左眄、忖度が政府の基本政策とは実に嘆かわしい。

 これではいつまでたってもアメリカとの「二人羽織」(アメリカに操られているマリオネット)で、中国にもロシアにも内心は馬鹿にされていいようにあしらわれるだけだ。

 早く日米同盟を卒業し、日本は日本の独自の武力によらない「世界平和への希求と貢献」を打ち出すべきだ。世界がそれを待っている。

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台風3号の上陸

 去年は北海道に3個の台風が上陸してびっくりしたが、今年は例年より発生が少ないと思いかけていた矢先に台湾近海で台風となった3号が、西に向かわずにそのまま黒潮の流れに沿うかのように日本を直撃した。

 夏の早い時期に南方海域で発生した台風は通常なら西に向かって行くのだが、進路予測を見て唖然としたのは自分だけではあるまい。

 7月の初旬に南西諸島を含む日本列島のどこかに上陸したというのはほとんど聞いたことがない。

 24年前の平成5年「鹿児島豪雨」の年は梅雨が明けることなく8月まで持ち越した挙句にのあの8・6水害が発生したが、その年は7月の下旬に今度の3号台風のように長崎に上陸して大分から山口県に抜けた台風があった。

 大分を初めて直撃したため、家屋の損壊被害が大きく、また「日田杉の美林」が至るところでなぎ倒されたという記憶がある。

 今度の3号は同じ長崎に上陸したが、ほぼ真東に阿蘇地方を通って海に出、さらに四国南部に再上陸し、また海に出てから紀伊半島に再々上陸したが、これは極めて珍しいことである。

 長崎に上陸したときの勢力が985ヘクトパスカルだったので、これなら上陸して九州のど真ん中を抜けるころには熱帯低気圧にダウンしているだろうと思ったのだが、結局紀伊半島から東海に抜け出るまで台風のままだった。

 7月になったばかりで九州上陸、上陸しても衰えずに台風のまま再々上陸をするという異例だらけの今度の台風だが、進路が南海トラフ、東南海トラフ、駿河湾沖という巨大地震の発生しそうな地域ばかりを通過しているのも異例――というより不気味である。

 何事もなければよいが・・・。

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都議会の変

 7月2日(日)の都議会議員選挙は、予想通り小池知事の率いる「都民ファーストの会」が圧勝した。

 驚いたのは自民党の獲得議席だ。選挙前の現有57議席が何と23議席という大敗であった。

 6月16日のブログ『加計学園問題』での予測ではある週刊誌の「自民党は4割を減らすかもしれない」を引き合いに出したが、現実は4割に減少(6割を減らした)であるから、大目に見た4割減よりさらにぐんと落ち込んだ。

 これはもう「歴史的大敗」というべきで、都議会における自民党の過去の最低獲得議席が38議席だったことを考えるとそれでも足らず、「歴史的超ド級的大敗」になった。「都議会の変」と言ってよい。

 自民党の都議連幹事長も議長も落ちたのだから目も当てられない。自民党都連会長の下村元文部科学大臣は即座に会長辞任となったが、国政への影響は相当大きいだろう。

 安倍首相は加計学園問題での突っ込みを逃れるためか、都議選への影響を薄めるためか、一昨日「獣医学部の新設は加計学園だけでなく、全国に何校でも必要なだけ建設してかまわない」なる発言をしたが、これも功を奏しなかった(というよりかえって足元を見られてしまった。あまりにも唐突すぎて、子供だましであることが、選挙民には見え見えだったのだろう)。

 安倍首相の言う「まず中央のできるところから経済を活性化してその後のトリクルダウンで地方へも波及させていく」という時の「中央」は東京のことだが、ここでは経済の活性化は支持票につながらなかったことになる。

 都民(国民)も経済中心主義(金のばらまき及び株価への一喜一憂)にはうんざりしているということだろう。

 失業率の減少や求人倍率の増加などの指標では地方への経済効果は出ているというが、あれだけ金をばらまいたのだから数字的には良くなって当然だ。

 今度の都議選の結果が地方へトリクルダウンすることはまずないだろうが、都民ファーストの会の今後の動き次第ではかなり政局は変動するに違いない。

 外交・軍事でアメリカに「忖度」ばかりしている自民党政権に活をれる大きな役割を小池氏に期待する。

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沖縄慰霊の日

 今日6月23日は72年前に主として米軍で形成された沖縄上陸作戦が終了した日である。

 その日に沖縄根拠地軍司令官であった海軍の太田実中将及び陸軍の牛島満大将が戦死または自決しており、それを潮に戦闘は止んだ。

 太田実海軍司令官は「沖縄県民かく戦えり。沖縄県民に対して後世格別のご高配を賜らんことを」という海軍省あての電文を残したことで有名である。

 沖縄県民に対してわれわれ後世のものが「沖縄県民はよく戦ってくれた。おかげで本土上陸作戦(オリンピック作戦)は実行されずに済んだ。すまない、ありがたい、沖縄県民よ」と感謝を言って然るべきである。

 それなのに沖縄県民が米軍基地の本土移転を訴えると、必ず「被害者面してそう言うな。沖縄から米軍基地が無くなっていったらどうなると思うのか。よく考えろ」というような短絡的な愚かな批判が必ず返って来る。

 彼らは沖縄に米軍基地多量に置かれていることと、中国などの反日的発言をしてくる東アジアの現状とを一緒くたにしている。

 米軍の存在、核の傘があるから東アジアは安寧なのだ(要するに日本が守られているのだ)というのは、今や全く現実にそぐわないことなのである。

 1978年に米中が共同宣言でお互いを認め合い、経済的交流(要するに米国の対中国投資活動)が始まり、11年後のベルリンの壁崩壊を象徴とする米ソの緊張緩和(デタント)が実現して以来、日本における米軍の存在は「日本を中国等の共産主義陣営から守る」ことから「日本の軍事的暴発を防ぐ瓶のふた」に変質したのだ。

 そう、日米同盟は米軍が日本を守る役目から逆に、日本がこれ以上の軍事力を持たないように押さえつける「ビンの蓋」と化しているのだ。

 「尖閣諸島も日米安保の適用範囲だ」とオバマ政権当時のクリントン国務長官が言ったが、そもそも尖閣諸島を国有化してアメリカをしてこう言わしめたのは民主党野田政権なのである。

 中国がもし本気で尖閣諸島を侵略したいのであったなら、尖閣諸島の国有化以前にやればやれないことはなかった。対中へっぴり腰自民党政権下であったなら「私有地に対する侵略は民間人と中国政府との間で話し合うべきだ」などと自衛隊は派遣せず、米軍も「日中間の問題であるから日中間で解決せよ」と洞ヶ峠を決め込んだだろう。

 アメリカにはアメリカの事情があって、たとえ日本政府が尖閣諸島への米軍出動を要請しても断るほかない。その理由は以上のほか、もしアメリカが関与したら、中国政府は大量の米国国債を売るという手段に出、米国国債はたちまち暴落し、下手をするとドルも大暴落するからだ。

 1978年以来、中国は世界の工場となり、その廉価な工業製品は先進国を席巻している。最大の買いまくり国はもちろんアメリカで対中貿易赤字は天文学的になっている。ドル紙幣を対価としてばらまくとドルの価値が下がるので、国債を買わせているのだがその額も天文学的になっている。

 トランプ大統領はそんな中国を「政府が為替操作して元安にしているからだ。けしからん」と息巻いているが、日本の大量の対米黒字をプラザ合意によって強制的に減らしたようなわけにはいかない。中国は対米従属の日本と違って対米独立国家であり、国連では米国と肩を並べる安全保障理事会常任理事国なのだ。

 中国は日本が日米同盟によって対米従属路線をとっている限り、建前上はまともに相手にしようとはしない。ロシアもだ。日米同盟がある限り彼らは常に日本を「太平洋戦争をおっぱじめたどうしようもない国」と、アメリカと歩調を合わせて見下している(アメリカは口先では日本は最重要な同盟国と言っているが)。

 いったいいつまでこんな米日の「二人羽織り」が続くのだろうか。目の黒いうちにまっさらな独立国家になって欲しいものよ。

 『月桃の花』を三線で口ずさみながら沖縄から米軍基地が無くなる日(ただし自衛隊=国土防衛隊の基地は残る)に思いを馳せるとしよう。沖縄よ、ありがとう。癒しの守礼の国沖縄に永久の平和を!

 

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加計学園問題

 加計学園に対する獣医学部新設許可をめぐって、行政側の「忖度」が働いた根拠となる文部科学省内の文書の存在が明らかになった。

 松野文部科学大臣が正式に認めた。これまでそんな「怪文書」は無いし、文科省内を再調査する必要はないと突っぱねて来た当の松野大臣と菅官房長官だったが、あっさりと前言を翻してしまった。

 「国家戦略特区」なるものはもともと各省の縦割りを排し(超えて)、政治家が大所高所に立ち、国家にとって枢要かつ緊急的なものを特化して進めていこうとするやり方で、むしろ政治家のよい意味での「忖度」がおおいに働く政策である。

 それなのに菅官房長官はかたくなに「無い物はない」とばかり木で鼻をくくったような会見を何度も見せてきたのだが、前言をこうも簡単に翻すのなら、その前に「国家戦略特区とは官庁各省横断的なプロジェクトであり、そこには政治家の賢明なリードが必要だ。忖度が働くのは想定内のことだ」とか何とか思い切って披歴しておけばよかった。

 当然野党はそこをつつくだろうが、あとは高を括ってしまえば、かえってこうも質の悪い幕切れにはならなかっただろう。


 大いに喜んだのは来月の都議選を控え、手ぐすねを引いて待っている「都民ファーストの会」だろう。おそらく自民党はこの「忖度問題」で完全に国民を裏切った形になり、それでなくても分が悪いとされていた都議会自民党は地滑り的な大敗を喫するに違いない。

 ある週刊誌では、自民党は議席の4割を減らし、その分都民ファーストの会に上積みされ、さらに民進党の票をかなり食って議席を増やし、都議会第一党になる。そして都議会では自民党を離れてしまった公明党がすり寄って合同すれば都議会の過半数に達する――と書いている。

 現有でたったの5議席しかない超弱小勢力が第一党はおろか、公明党とのタッグによっては過半数を制するというのだから凄いものだ。

 こうなったらその勢いで国政に打って出、日本初の女性総理も想定外ではなくなるかもしれない。そうなったら早いとこトランプと掛け合って、日米同盟解消を平和裏にやって欲しいものだ小池さん! 日本人が目覚めて本来の東西の架け橋であるべき日本に戻るいいチャンスではないか。(自民党政府はアメリカの外交・軍事を「忖度」しすぎて、対米従属路線を永遠にやめないつもりらしいので、いかん!)

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2020年問題

 「2020年問題」といっても東京オリンピックのことではない。

 安倍首相が5月3日の憲法記念日に講演した中で、「2020年までには9条の中に自衛隊の存在を明記する」と述べたことを指している。

 9条は2項から成り、国際紛争解決の手段としての戦争を放棄することと、そのための戦力を持たないことからなるが、第2項の「戦力を持たない」を杓子定規に解釈して、「非武装のことだ」と解釈してきたのがかっての社会党を中心とする革新勢力であった。

 しかし、2項目の「戦力」とは国権の発動としての戦争、つまり国際的な紛争にかかわることに対して「紛争に至らないための政治的な努力=外交」をしないで、力づくで紛争を解決しないよう、特に戦勝国アメリカの強い要請の下で定められたものである。

 要するに、英米等の戦勝国に刃向かった日本が二度と再び刃(やいば)を向けないようにするための規定であり、これは英米首脳の取り決めた太平洋憲章に発する戦後の国際関係諸規定がそのバックボーンになっている。国際連合はしたがって「戦勝国の、戦勝国による、戦勝国のための機関」であり、原加盟国(1942年に出された連合国宣言同意国=英米のお仲間たち)のいわば「集団的自衛権連合」でもあった。

 したがって戦敗国である日本は国連の規定する「集団的自衛権」の対象外であり、一見すると「日米安保」はそれの代替的な同盟に見えるが、日本が正式に連合国側と平和条約を結び国際連合の正式な一員となった以上は、二国間軍事同盟などありえないのである。

 安倍首相の目指す「9条への自衛隊(国防軍)の明記」は確かに必要だが、自衛隊(国防軍)の形容として「個別的自衛権に基づく」というのを書き加えれば「専守防衛」よりも国際法上は有効だろう。

 しかし、しかし、日米安保という「二国間軍事同盟」は国連憲章上でも疑義がある。憲章では国際紛争は安全保障理事会の論議と決議を経て平和的手段で解決するように定められているのであるから、「日本が何かあったらアメリカが助けてくれる」(トランプは「アメリカが何かあっても日本は助けに来ないとは、おかしな同盟だ!」とまくし立てていたが、これが本来の二国間軍事同盟だろう)というのは国連無視も甚だしいのである。

 まさか安倍首相の目指す自主憲法の第9条に「第三項 対外的な武力紛争が起きた場合はアメリカ軍に守ってもらう」なんてことを書き加えなければいいが・・・。

 「2020年までに憲法第9条に自衛隊の存在を明記する」などと小手先のことではなく、日米二国間軍事同盟である日米安保を廃棄して真の独立および中立国家を目指す2020年にしたいものだ。

 

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17回も会っているのに・・・

 一昨日、安倍首相はロシアのプーチン大統領に会い、翌日にはイギリスのメイ首相にも会うという歴代首相では突出した外交路線をとっている。

 にもかかわらず、ロシアだ。プーチンとは第一次安倍内閣の時に安倍首相が会談をして以来、実に17回目という大変な回数を重ねて会っているのだが、平和条約も北方領土の返還もどちらも袖にし続けている。

 これではいったい何のためにそれほどの逢瀬(直接の会談)を重ねているのか、意味がなくなってくる。

 安倍首相の意気込みは「自分の代のうちに平和条約を締結して、北方領土返還への道筋をつける」ことであるのは分かっているのだが、当のロシアの言い分は「北方領土は第二次大戦(末期に英米とで取り決めたヤルタ会談)の結果我々のものになった。返すわけにはいかない」で、その歴史観を打破することが北方領土問題を解決し、同時に平和条約を結ぶ近道なのである。

 ロシア(当時、ソ連)のスターリンとイギリスのチャーチルそれにアメリカのルーズベルトがソ連のクリミア地方ヤルタで密約し、ソ連の日本への参戦を促したのがそもそもの領土問題の出発点だった。

 ロシアのプーチンはこのヤルタ会談による「お墨付き」があるから、決して北方領土を手放そうとしない。したがってその「お墨付き」(によって生じた第二次世界大戦観)自体を無力化するべきなのである。

 その方途は、サンフランシスコ平和条約後にようやく「戦犯国」から独立自尊の国家として再評価された日本がいつまでも反共(対露・対中国)の日米同盟を結んでいることから自由になることである。日米同盟をやめて、太平洋戦争の「戦勝国・戦敗国」の関係を断ち切らなければ本当の「戦後」にはならない。

 安倍首相をはじめ自民党政権のトップは口を開けば「日米同盟は日本の安全のかなめであり、より強固にしなければならない」と口癖のように言明するのが常だが、これはロシア・中国から見たら、「日本は相も変わらず戦勝国(強い)米国のポチになっていたいんだな。情けない国だ。いじめてやろう」的なとらえ方をせざるを得ないのだ。

 「中国やロシアの軍事的脅威に対処するためにはアメリカ軍による後ろ盾が必要だ。現実的には自国で軍備を賄うよりこの方が安上がりなんだ」などと、腰の抜けた考え方が蔓延しているうちに、自分の国を自分で守ろうとしない超外交音痴国家に成り下がり、一般国民も「アメリカに守ってもらうのが最善」となり、いたずらに中国脅威論・ロシア脅威論が独り歩きしている。

 ロシア脅威論は中国に比べるとやや小さいが、それでも対米従属路線をとる日本の定番的な見方である。そこを安倍首相はどうにか突破したいようなのだが、残念ながら対米従属路線そのものをやめない限り、ロシア(中国も)は日本との本格的な平和条約締結や領土問題を棚上げにするだろう。日米同盟という敗戦の心理をそのまま引き摺っているような二国間同盟がある限り、日本の真の外交的な独立はないと見ているからだ。

 
 

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衆議院議員定数の削減

 次の衆議院議員選挙に向けて小選挙区の区域割が変更され、鹿児島など5県で定数が一人ずつ減らされることになった。

 その根拠が「一票の格差」であり、当選者の一番多い得票数と一番少ない得票数の比が2:1を超えたら「憲法違反」という最高裁の判断が基準になっている。

 この分で行くと、「地方創生」の掛け声とは裏腹に若者を中心に人口減少が進む地方では、今後ますます議員が減らされていくことになる。その反対に地方からの出身者を受け入れる都会ほど議員定数は増える勘定になる。

 しかし、選挙結果を見ていつも思うのは、肝心の東京など人口集中選挙区の投票率の低さだ。衆議院選挙ではかろうじて半数を超えることが多いが、参議院選挙など30パーセントそこそこのレベルの時もある。

 投票率が低いということは選挙への関心が薄いことの表れであり、民主主義において最も大切な投票行動を自ら捨てているわけだが、こっちのほうこそ「憲法違反」だろう。

 限りなく憲法違反に近い投票をしない行為(白票とは別物だ)によって投票率が低い選挙は憲法違反の「無効選挙」に認定して再投票を促すべきではないか。

 また地方の選挙ほど投票率が高いが、これを評価して欲しいものだ。

 得票数に投票率を掛けたものこそ本当の選挙民の政治への関心度であり、これに選挙区の面積(政治家が政治活動でカバーする対象区域の広さ)をも勘案したら、2倍程度では何の問題もないし、3倍でも構わないとさえ思うのである。

 
 それにしても地方からの若者の流出は深刻だ。

 アベノミクスでは多量の日銀券を刷って国債を買い取り、「トリクルダウン」方式で中央をまず大いに富ませ、そのおこぼれが地方に回り、それが「地方創生」につながる――というのだが、若者は富み栄える中央をただ指をくわえて見守り、地方に波及するまでは待っていられない。何しろ「夢」があり、「足」があるから、手っ取り早く稼げる都会へと足早に流れて行く。

 「三全総(第三次全国総合開発)」とか「四全総」とか唱えられた頃のほうが地方は潤った。その旗振りをしたのは田中角栄だが、田中はストレートに地方の発展を願っていた。土木中心の国土開発が時に「土建政治家」と蔑まされることもあったが、人情味と迫力が他を圧倒していた。今となっては懐かしいこれぞ日本人という政治家だった。

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